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公開番号
2024146861
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2024051593
出願日
2024-03-27
発明の名称
偏光子、及び、偏光板
出願人
住友化学株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G02B
5/30 20060101AFI20241004BHJP(光学)
要約
【課題】115℃の高温に曝された状態下での偏光子の色相の変化を抑制する。
【解決手段】ポリビニルアルコール系樹脂フィルムから形成され、以下の手順(1)~(2)により得られる係数a~eを代入した吸光度に関する関数f(t)を、t=0~72時間にわたって積分して求められる面積S[h]が0.1h以上45h以下を満たす、偏光子。
手順(1):前記偏光子を115℃の環境下に晒した状態で、0時間、24時間、48時間、120時間、240時間、500時間のそれぞれでクロスニコルでの一対の偏光子の780nmの吸光度を測定する。
手順(2):手順(1)で得られた時間と吸光度との7つの組み合わせと、下記吸光度に関する関数f(t)とに基づいて、最小二乗法によるカーブフィッティングを行い、係数a~eを求める。
f(t)=a・Exp(-b・t)+c・Exp(-d・t)+e
t:時間[h]、a~e:係数
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムから形成される偏光子であって、
以下の手順(1)~(2)により得られる係数a~eを代入した吸光度に関する下記関数f(t)を、t=0~72時間にわたって積分して求められる面積S[h]が0.1h以上45h以下を満たす、偏光子。
手順(1):前記偏光子を115℃の環境下に晒した状態で、0時間、24時間、48時間、120時間、240時間、500時間のそれぞれでクロスニコルでの一対の偏光子の780nmの吸光度を測定する。
手順(2):手順(1)で得られた時間と吸光度との7つの組み合わせと、下記吸光度に関する関数f(t)とに基づいて、最小二乗法によるカーブフィッティングを行い、係数a~eを求める。
f(t)=a・Exp(-b・t)+c・Exp(-d・t)+e
t:時間[h]
a~e:係数
続きを表示(約 54 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の偏光子と、接着剤層と、保護フィルムとをこの順に備える偏光板。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、偏光子、及び、偏光板に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来より、ポリビニルアルコール系樹脂及びヨウ素を含むフィルムから形成される偏光子が知られている(例えば、特許文献1)。偏光子を含む画像表示装置は、カーナビゲーション装置やバックモニターなどの車載用の画像表示装置としても使用されるなど、その用途は広がっている。用途の拡大に伴い、画像表示装置および画像表示装置を構成する一部である偏光子には、従来要求されてきたよりも、より過酷な環境下(例えば、高温環境下)における高い耐久性が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-71241号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムから形成される偏光子は、高温環境下に晒された場合に、ポリビニルアルコールのポリエン化が進行するため、ポリエン化による偏光子の色相変化という問題が生じることがある。特に前述の車載用途のような高温環境下(例えば115℃)では、ポリエン化による色相変化がより顕著になる傾向がある。しかしながら、従来の偏光子では、必ずしもこのような高温での色相変化の抑制が十分とは言えない場合があった。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みて成されたものであり、115℃の高温に曝された状態下での、偏光子の色相の変化を抑制できる偏光子等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]ポリビニルアルコール系樹脂フィルムから形成される偏光子であって、
以下の手順(1)~(2)により得られる係数a~eを代入した吸光度に関する下記関数f(t)を、t=0~72時間にわたって積分して求められる面積S[h]が0.1h以上45h以下を満たす、偏光子。
手順(1):前記偏光子を115℃の環境下に晒した状態で、0時間、24時間、48時間、120時間、240時間、500時間のそれぞれでクロスニコルでの一対の偏光子の780nmの吸光度を測定する。
手順(2):手順(1)で得られた時間と吸光度との7つの組み合わせと、下記吸光度に関する関数f(t)とに基づいて、最小二乗法によるカーブフィッティングを行い、係数a~eを求める。
f(t)=a・Exp(-b・t)+c・Exp(-d・t)+e
t:時間[h]
a~e:係数
[2] [1]に記載の偏光子と、接着剤層と、保護フィルムとをこの順に備える偏光板。
【発明の効果】
【0007】
115℃の高温に曝された状態下での、偏光子の色相の変化を抑制できる偏光子等が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
一実施形態に係る偏光板を示す断面図である。
実施例1において得られた吸光度と時間との組み合わせ、及び、f(t)を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<偏光子>
一実施形態に係る偏光子は、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムから形成される。
【0010】
(ポリビニルアルコール系樹脂)
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムのポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化したものを用いることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルの他、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体が例示される。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、アンモニウム基を有する(メタ)アクリルアミド類等が挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常約85モル%以上、好ましくは約90モル%以上、より好ましくは約99モル%以上である。本明細書において「(メタ)アクリル」とは、アクリルおよびメタクリルから選択される少なくとも一方を意味する。「(メタ)アクリロイル」についても同様である。
(【0011】以降は省略されています)
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