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公開番号2024145055
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023057290
出願日2023-03-31
発明の名称偏光板セット、液晶表示装置
出願人住友化学株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G02B 5/30 20060101AFI20241004BHJP(光学)
要約【課題】虹ムラを抑制するとともに、これを液晶セルに貼合してなる積層構造体の耐熱環境下での反りを低減することができる偏光板セットを提供する。
【解決手段】液晶セル2に配置する長方形の一対の偏光板セット3であって、視認側偏光板3A及びバックライト側偏光板3Bはいずれも、偏光子層6A,6Bと保護フィルム5A,5Bとを有し、視認側偏光板3Aが有する保護フィルム5Aの面内位相差値が6000nm以上であり、視認側偏光板3Aが有する偏光子層6Aの吸収軸が、長方形の長辺方向を向いている。視認側偏光板3Aが有する保護フィルム5Aは、長辺方向の剛性に対する短辺方向の剛性の比が2.0以上である。保護フィルム5Aの長辺方向の剛性と、保護フィルム5Bの長辺方向の剛性との差の絶対値が90mm・MPa以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
液晶セルの視認側に配置する視認側偏光板と、前記液晶セルのバックライト側に配置するバックライト側偏光板との一対の偏光板セットであって、
前記視認側偏光板及び前記バックライト側偏光板はいずれも、長方形であり、
前記視認側偏光板及び前記バックライト側偏光板はいずれも、偏光子層と保護フィルムとを有し、
前記視認側偏光板が有する前記保護フィルムの面内位相差値が6000nm以上であり、
前記視認側偏光板が有する偏光子層の吸収軸が、前記長方形の長辺方向を向いており、
前記視認側偏光板及び前記バックライト側偏光板は、それぞれが有する偏光子層の吸収軸が互いに直交するように配置され、
前記視認側偏光板が有する前記保護フィルムは、前記長方形の長辺方向の剛性に対する前記長方形の短辺方向の剛性の比が2.0以上であり、
前記視認側偏光板が有する前記保護フィルムの前記長辺方向の剛性と、前記バックライト側偏光板が有する前記保護フィルムの前記長辺方向の剛性との差の絶対値が90mm・MPa以下である、偏光板セット。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記視認側偏光板が有する前記偏光子層の前記長辺方向の収縮力に対する、前記バックライト側偏光板が有する前記偏光子層の前記長辺方向の収縮力の比が、0.3以上である、請求項1記載の偏光板セット。
【請求項3】
前記視認側偏光板が有する前記偏光子層の厚さに対する、前記バックライト側偏光板が有する前記偏光子層の厚さの比が、0.6以上である、請求項1記載の偏光板セット。
【請求項4】
前記バックライト側偏光板が有する前記偏光子層の厚さが、0.015mm以上である、請求項1記載の偏光板セット。
【請求項5】
前記バックライト側偏光板が有する前記偏光子層の前記長辺方向の収縮力が、0.8N/2mm以上である、請求項1記載の偏光板セット。
【請求項6】
前記視認側偏光板が有する前記保護フィルムの厚さが0.06mm以上であり、
前記バックライト側偏光板が有する前記保護フィルムの厚さが0.06mm以下である、請求項1記載の偏光板セット。
【請求項7】
前記視認側偏光板及び前記バックライト側偏光板が有する偏光子層はいずれも、ポリビニルアルコールの延伸フィルムである、請求項1記載の偏光板セット。
【請求項8】
前記視認側偏光板及び前記バックライト側偏光板はいずれも、前記偏光子層の前記保護フィルム側とは反対側の面に、(メタ)アクリル系樹脂フィルムを有している、請求項1記載の偏光板セット。
【請求項9】
前記視認側偏光板及び前記バックライト側偏光板はいずれも、前記保護フィルム側が前記液晶セルから遠い側となるように配置される、請求項8記載の偏光板セット。
【請求項10】
前記視認側偏光板及び前記バックライト側偏光板はいずれも、前記(メタ)アクリル系樹脂フィルムの前記偏光子層とは反対側の面に、粘着剤層を有している、請求項8記載の偏光板セット。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、偏光板セット及び液晶表示装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、その表示原理から、液晶セルを中心としてその視認側とバックライト側とにそれぞれ偏光板が配置されている。それぞれの偏光板は、少なくとも偏光子層と、これを保護する保護フィルムとを備える積層体である(例えば、特許文献1参照)。保護フィルムとしては、機械特性(低透湿性や耐衝撃性)に優れる二軸延伸ポリエステル系樹脂フィルム等が用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-123402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
視認側偏光板の構成要素として、二軸延伸のポリエステル系樹脂フィルムのように位相差値が低い保護フィルムを用いた場合、その低位相差により虹色の色ムラ(以下「虹ムラ」と呼ぶ。)が強く発生する。ここで、虹ムラを抑制するために位相差値が高い保護フィルム(例えば一軸延伸のポリエステル系樹脂フィルム)を用いると、虹ムラを抑制することができる。しかしながら、当該保護フィルムを有する偏光板をガラスの両面に貼合して作製した積層構造体を80℃耐熱環境に晒すと、積層構造体全体が大きく反ってしまう。
【0005】
そこで本発明は、虹ムラを抑制するとともに、これを液晶セルに貼合してなる積層構造体の耐熱環境下での反りを低減することができる偏光板セットを提供することを目的とする。また、この偏光板セットを備える液晶表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
「視認側偏光板/液晶セル/バックライト側偏光板」という積層構成を備える積層構造体は、液晶表示装置としての原理から通常、各偏光板が備える偏光子層の吸収軸が互いに直交している。偏光子層は吸収軸を有していることから異方性があり、これに起因して、耐熱環境下に晒したときの収縮の程度にも異方性がある。したがって、上記積層構造体は、視認側偏光板が備える偏光子層とバックライト側偏光板が備える偏光子層との収縮の程度差によって、全体に反りが生じる。各偏光板が備えている保護フィルムが剛性の高いものである場合は、偏光子層の収縮を抑制して積層構造体全体の反りを幾分解消することができるが、そのバランスが難しい。本発明者らは、長方形の各偏光板が備える保護フィルムの剛性を所定の関係とすることで、耐熱環境下での積層構造体の反りを低減することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】
本発明は、液晶セルの視認側に配置する視認側偏光板と、液晶セルのバックライト側に配置するバックライト側偏光板との一対の偏光板セットであって、視認側偏光板及びバックライト側偏光板はいずれも、長方形であり、視認側偏光板及びバックライト側偏光板はいずれも、偏光子層と保護フィルムとを有し、視認側偏光板が有する保護フィルムの面内位相差値が6000nm以上であり、視認側偏光板が有する偏光子層の吸収軸が、長方形の長辺方向を向いており、視認側偏光板及びバックライト側偏光板は、それぞれが有する偏光子層の吸収軸が互いに直交するように配置され、視認側偏光板が有する保護フィルムは、長方形の長辺方向の剛性に対する長方形の短辺方向の剛性の比が2.0以上であり、視認側偏光板が有する保護フィルムの長辺方向の剛性と、バックライト側偏光板が有する保護フィルムの長辺方向の剛性との差の絶対値が90mm・MPa以下である、偏光板セットを提供する。
【0008】
本発明の偏光板セットは、以下に列挙する特徴の一つ又は複数を備えていてもよい。
【0009】
視認側偏光板が有する偏光子層の長辺方向の収縮力に対する、バックライト側偏光板が有する偏光子層の長辺方向の収縮力の比が、0.3以上であってもよい。
【0010】
視認側偏光板が有する偏光子層の厚さに対する、バックライト側偏光板が有する偏光子層の厚さの比が、0.6以上であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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