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公開番号2025061828
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-11
出願番号2025011269,2024060231
出願日2025-01-27,2020-03-18
発明の名称窒化物結晶基板
出願人住友化学株式会社
代理人個人,個人
主分類C30B 29/38 20060101AFI20250403BHJP(結晶成長)
要約【課題】結晶品質が良好な窒化物結晶基板を得る。
【解決手段】気相成長法を用いた窒化物結晶基板の製造方法であって、少なくとも表層がマンガンを含むIII族窒化物半導体の単結晶からなる下地構造体を準備する工程と、下地構造体の表層のマンガン濃度よりも低いマンガン濃度を有するIII族窒化物半導体の単結晶からなる本成長層を、下地構造体上にエピタキシャル成長させる工程と、本成長層から、自立する少なくとも1つの窒化物結晶基板を取得する工程と、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
III族窒化物半導体の単結晶からなる自立基板として構成され、最も近い低指数の結晶面が(0001)面である主面と、前記主面と反対の裏面と、を有する窒化物結晶基板であって、
前記窒化物結晶基板は、前記主面の法線に対する転位線の傾きが連続的に変化した湾曲部分を有する複数の湾曲転位を含み、
前記窒化物結晶基板中の(0001)面は、前記主面に対して凹の球面状に湾曲しており、
前記窒化物結晶基板の前記裏面におけるマンガンの濃度は、前記主面におけるマンガンの濃度よりも高い
窒化物結晶基板。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
III族窒化物半導体の単結晶からなる自立基板として構成され、最も近い低指数の結晶面が(0001)面である主面を有する窒化物結晶基板であって、
前記窒化物結晶基板は、前記主面の法線に対する転位線の傾きが連続的に変化した湾曲部分を有する複数の湾曲転位を含み、
前記窒化物結晶基板中の(0001)面は、前記主面に対して凹の球面状に湾曲しており、
前記主面の中心において、前記主面の法線に対して<0001>軸がなすオフ角の<1-100>軸に沿った方向の成分、および前記オフ角の<11-20>軸に沿った方向の成分のうち、いずれか一方は、他方よりも大きく、
前記オフ角の<1-100>軸に沿った方向の成分および前記オフ角の<11-20>軸に沿った方向成分のうち、いずれか大きい方向における前記(0001)面の曲率半径の絶対値は、他方の方向における前記(0001)面の曲率半径の絶対値よりも大きい
窒化物結晶基板。
【請求項3】
<1-100>軸に沿った方向における前記(0001)面の曲率半径の絶対値と、<11-20>軸に沿った方向における前記(0001)面の曲率半径の絶対値との差は、これらのうち大きい方の前記(0001)面の曲率半径の90%以下である
請求項2に記載の窒化物結晶基板。
【請求項4】
III族窒化物半導体の単結晶からなる自立基板として構成され、最も近い低指数の結晶面が(0001)面である主面を有する窒化物結晶基板であって、
前記窒化物結晶基板は、前記主面の法線に対する転位線の傾きが連続的に変化した湾曲部分を有する複数の湾曲転位を含み、
前記窒化物結晶基板中の(0001)面は、前記主面に対して凹の球面状に湾曲しており、
<1-100>軸に沿った方向における前記(0001)面の曲率半径の絶対値と、<11-20>軸に沿った方向における前記(0001)面の曲率半径の絶対値との差は、これらのうち大きい方の前記(0001)面の曲率半径の90%以下である
窒化物結晶基板。
【請求項5】
前記窒化物結晶基板において、前記複数の湾曲転位の前記湾曲部分を含む領域中の酸素濃度は、前記複数の湾曲転位の前記湾曲部分を含まない領域中の酸素濃度と等しい
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の窒化物結晶基板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、窒化物結晶基板の製造方法、積層構造体の製造方法、窒化物結晶基板および積層構造体に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
下地基板上にエピタキシャル成長させたIII族窒化物半導体の単結晶からなる結晶層から、少なくとも1つの窒化物結晶基板を得る方法が開示されている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-60349号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、結晶品質が良好な窒化物結晶基板を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、
気相成長法を用いた窒化物結晶基板の製造方法であって、
少なくとも表層がマンガンを含むIII族窒化物半導体の単結晶からなる下地構造体を準備する工程と、
前記下地構造体の前記表層のマンガン濃度よりも低いマンガン濃度を有するIII族窒化物半導体の単結晶からなる本成長層を、前記下地構造体上にエピタキシャル成長させる工程と、
前記本成長層から、自立する少なくとも1つの窒化物結晶基板を取得する工程と、
を有する
窒化物結晶基板の製造方法が提供される。
【0006】
本発明の他の態様によれば、
少なくとも表層がマンガンを含むIII族窒化物半導体の単結晶からなる下地構造体を準備する工程と、
前記下地構造体の前記表層のマンガン濃度よりも低いマンガン濃度を有するIII族窒化物半導体の単結晶からなる本成長層を、前記下地構造体上にエピタキシャル成長させる工程と、
を有し、
前記本成長層をエピタキシャル成長させる工程では、
自立する少なくとも1つの窒化物結晶基板を取得可能な厚さで前記本成長層を、気相成長法を用いて成長させる
積層構造体の製造方法が提供される。
【0007】
本発明の更に他の態様によれば、
III族窒化物半導体の単結晶からなる自立基板として構成され、最も近い低指数の結晶面が(0001)面である主面を有する窒化物結晶基板であって、
厚さ方向に伝播する複数の貫通転位を有し、
前記複数の貫通転位の集合のうち、少なくとも一部の貫通転位が構成する転位線は、湾曲した部分を有する
窒化物結晶基板が提供される。
【0008】
本発明の更に他の態様によれば、
少なくとも表層がマンガンを含むIII族窒化物半導体の単結晶からなる下地構造体と、
前記下地構造体上に設けられ、前記下地構造体の前記表層のマンガン濃度よりも低いマンガン濃度を有するIII族窒化物半導体の単結晶からなる本成長層と、
を有し、
前記本成長層は、自立する少なくとも1つの窒化物結晶基板を取得可能な厚さを有する
積層構造体が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、結晶品質が良好な窒化物結晶基板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の第1実施形態に係る窒化物結晶基板の製造方法を示すフローチャートである。
(a)~(g)は、本発明の第1実施形態に係る窒化物結晶基板の製造方法の一部を示す概略断面図である。
(a)~(c)は、本発明の第1実施形態に係る窒化物結晶基板の製造方法の一部を示す概略断面図である。
(a)~(b)は、本発明の第1実施形態に係る窒化物結晶基板の製造方法の一部を示す概略断面図である。
(a)は、本発明の第1実施形態に係る窒化物結晶基板を示す概略上面図であり、(b)は、本発明の第1実施形態に係る窒化物結晶基板のm軸に沿った概略断面図であり、(c)は、本発明の第1実施形態に係る窒化物結晶基板のm軸に直交するa軸に沿った概略断面図である。
多光子励起顕微鏡を用い焦点を変えながら本発明の第1実施形態に係る窒化物結晶基板を観察した観察像を主面に沿った方向から見た模式図である。
(a)~(b)は、本発明の第2実施形態に係る窒化物結晶基板の製造方法の一部を示す概略断面図である。
実験1において、サンプル1の積層構造体の断面を蛍光顕微鏡により観察した観察像である。
(a)は、実験1において各サンプルのm軸に沿った方向に対してX線回折のロッキングカーブ測定を行った結果を示す図であり、(b)は、実験1において各サンプルのm軸に直交するa軸に沿った方向に対してX線回折のロッキングカーブ測定を行った結果を示す図である。
多光子励起顕微鏡を用い、サンプル1の基板の主面を観察した観察像を示す図である。
多光子励起顕微鏡を用い焦点を変えながらサンプル1の基板を観察した観察像の斜視図である。
多光子励起顕微鏡を用い焦点を変えながら下地基板を観察した観察像を主面に沿った方向から見た図である。
実験2において、サンプル2の積層構造体の断面を蛍光顕微鏡により観察した観察像である。
(a)は、実験2において各サンプルのm軸に沿った方向に対してX線回折のロッキングカーブ測定を行った結果を示す図であり、(b)は、実験2において各サンプルのm軸に直交するa軸に沿った方向に対してX線回折のロッキングカーブ測定を行った結果を示す図である。
多光子励起顕微鏡を用い、サンプル2の基板の主面を観察した観察像を示す図である。
多光子励起顕微鏡を用い焦点を変えながらサンプル2の基板を観察した観察像の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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