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公開番号2024146430
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023059321
出願日2023-03-31
発明の名称細胞外小胞分離用粉体
出願人住友化学株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類C12M 1/26 20060101AFI20241004BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】細胞外小胞であるエクソソームを含む液体から、エクソソームを選択的かつ効率的に分離回収できる細胞外小胞分離用粉体の提供。
【解決手段】複数の無機粒子を含む細胞外小胞分離用粉体であって、
上記無機粒子は、一次粒子の凝集体である二次粒子であり、上記一次粒子の平均粒径が10nm以上700nm以下の範囲である細胞外小胞分離用粉体。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
複数の無機粒子を含む細胞外小胞分離用粉体であって、
前記無機粒子は、一次粒子の凝集体である二次粒子であり、前記一次粒子の平均粒径が10nm以上700nm以下の範囲である、細胞外小胞分離用粉体。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記二次粒子の平均粒径が0.5μm以上30μm以下の範囲である、請求項1に記載の細胞外小胞分離用粉体。
【請求項3】
前記二次粒子のBET比表面積が1m

/g以上300m

/g以下の範囲である、請求項1又は請求項2に記載の細胞外小胞分離用粉体。
【請求項4】
前記無機粒子は、酸化アルミニウム、酸化水酸化アルミニウム及び水酸化アルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種のアルミニウム化合物を含み、かつ、前記アルミニウム化合物の合計割合が前記無機粒子の全質量に対して50質量%以上である、請求項1又は請求項2に記載の細胞外小胞分離用粉体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、細胞外小胞分離用粉体に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
エクソソームと呼ばれる細胞外小胞は、タンパク質、脂質、核酸等の生理活性分子の細胞間輸送及び生物学的障壁を越えた輸送を行うなど、細胞間コミュニケーション及びシグナル伝達を効率的に行う機能を有することで知られている。
エクソソームは、劣化し難く、また、希釈せずに長距離シグナル伝達が可能であることから、ドラックデリバリーシステム(DDS)及び治療薬として有望視されている。エクソソームを上記のような医療用途に用いるためには、目的外のエクソソーム及び不純物の混入を低減できるような分離方法が必要となる。細胞外小胞の分離回収方法については、これまで種々の報告がなされている。
【0003】
例えば、特許文献1には、平均粒子径10nm~700nmの細胞外小胞を含む分散液を、多孔質体からなる孔空き基板に接触させることで、上記分散液から上記細胞外小胞を上記孔空き基板に捕捉して分離した後、上記捕捉された細胞外小胞を上記孔空き基板から回収することを特徴とする細胞外小胞の回収方法が開示されている。
また、特許文献2には、液体サンプルから生体粒子を単離する方法であって、下記工程を含むことを特徴とする生体粒子の単離方法が開示されている。a)被験者又は細胞培養物から液体サンプルを取得する;b)結晶形成及び/又は沈殿を可能にするのに適した条件下で、上記液体サンプルを結晶/沈殿誘発剤と接触させ、それにより混合物を作成する;c)結晶形成及び/又は沈殿を可能にするのに十分な時間、上記混合物をインキュベートすること;並びに;d)上記混合物を分離して、生体粒子を含む粒子画分を得て、それにより上記液体試料から生体粒子を単離する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2017/154951号
米国特許出願公開第2017/0252670号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
エクソソームを医療用途に用いるためには、エクソソームをより選択的に分離回収できる方法を確立する必要がある。また、市販製剤では、多数の患者に投与されることが想定されることから、商用製剤に適用できるようなスケールでエクソソームを効率的に分離回収できる方法が求められる。
これらの点に関し、特許文献1に記載の回収方法では、孔空き基板を用いており、分離デバイスのスケールが制限されるため、商用製剤への適用を考えた場合に、効率的な方法とは言い難い。また、特許文献1及び特許文献2に記載の方法は、いずれもエクソソームの選択的かつ効率的な分離回収という点について、未だ課題が残されている。
【0006】
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものである。
本開示の一実施形態が解決しようとする課題は、細胞外小胞であるエクソソームを含む液体から、エクソソームを選択的かつ効率的に分離回収できる細胞外小胞分離用粉体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための具体的手段には、以下の態様が含まれる。
[1] 複数の無機粒子を含む細胞外小胞分離用粉体であって、
上記無機粒子は、一次粒子の凝集体である二次粒子であり、上記一次粒子の平均粒径が10nm以上700nm以下の範囲である、細胞外小胞分離用粉体。
[2] 上記二次粒子の平均粒径が0.5μm以上30μm以下の範囲である、[1]に記載の細胞外小胞分離用粉体。
[3] 上記二次粒子のBET比表面積が1m

/g以上300m

/g以下の範囲である、[1]又は[2]に記載の細胞外小胞分離用粉体。
[4] 上記無機粒子は、酸化アルミニウム、酸化水酸化アルミニウム及び水酸化アルミニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種のアルミニウム化合物を含み、上記アルミニウム化合物の合計割合が上記無機粒子の全質量に対して50質量%以上である、[1]~[3]のいずれか1つに記載の細胞外小胞分離用粉体。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一実施形態によれば、細胞外小胞であるエクソソームを含む液体から、エクソソームを選択的かつ効率的に分離回収できる細胞外小胞分離用粉体が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示に係る細胞外小胞分離用粉体について、詳細に説明する。以下に記載する要件の説明は、本開示の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本開示はそのような実施態様に限定されるものではなく、本開示の目的の範囲内において、適宜、変更を加えて実施することができる。
【0010】
本開示において、「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本開示に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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