TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024149206
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023062938
出願日2023-04-07
発明の名称ブロック共重合体、およびその製造方法、ならびにそれを含む樹脂組成物
出願人学校法人福岡大学,東ソー株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C08F 295/00 20060101AFI20241010BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】300~400nmの長波紫外線領域での紫外線吸収性に優れ、ポリオレフィン等の樹脂に含有させて高湿度の環境に曝してもブリードアウトが生じにくいブロック共重合体、およびそれを含む樹脂組成物の提供。
【解決手段】炭素数8以上のアルカン鎖を持つ、(メタ)アクリレート等に由来する繰返し単位を有する重合ブロック(A)と、下記一般式(1)のベンゾトリアゾール系単量体に由来する重合ブロック(B)と、を含むブロック共重合体。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024149206000031.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">39</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image>
(R1は水素原子または炭素数1~8の炭化水素基;R2は炭素数1~6の直鎖または分枝のアルキレン基;R3は水素原子またはメチル基;Xは水素原子、ハロゲン基、炭素数1~8の炭化水素基、炭素数1~4のアルコキシ基、シアノ基またはニトロ基。)
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
炭素数8以上のアルカン鎖を持つ、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエーテル、ビニルエステル、シロキサン、α-オレフィン及び置換スチレンからなる群から選択される1つであるモノマー(A)に由来する繰返し単位を有する重合ブロック(A)と、
下記一般式(1)で表されるベンゾトリアゾール系単量体であるモノマー(B)に由来する繰返し単位を有する重合ブロック(B)と、を含むブロック共重合体。
JPEG
2024149206000028.jpg
40
170
(前記一般式(1)中、R

は水素原子または炭素数1~8の炭化水素基を表し、R

は炭素数1~6の直鎖または分枝のアルキレン基を表し、R

は水素原子またはメチル基を表し、Xは水素原子、ハロゲン基、炭素数1~8の炭化水素基、炭素数1~4のアルコキシ基、シアノ基またはニトロ基を表す。)
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記ブロック共重合体は、結晶性を有していることを特徴とする、請求項1に記載のブロック共重合体。
【請求項3】
前記モノマー(A)は、ステアリルアクリレート、ベヘニルアクリレート、ヘキサデシルアクリレート、およびラウリルアクリレートからなる群から選択される1つであることを特徴とする請求項1に記載のブロック共重合体。
【請求項4】
前記モノマー(A)を前記ブロック共重合体100質量%に対して35~95質量%で含有する請求項1に記載のブロック共重合体。
【請求項5】
数平均分子量が2,000~20,000である請求項1に記載のブロック共重合体。
【請求項6】
分子量分布(Mw/Mn)が2.5以下である請求項1に記載のブロック共重合体。
【請求項7】
炭素数8以上のアルカン鎖を持つ、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエーテル、ビニルエステル、シロキサン、α-オレフィン及び置換スチレンからなる群から選択される1つであるモノマー(A)をリビング重合させて、前記モノマー(A)に由来する繰返し単位を有する重合ブロック(A)を得るモノマー(A)重合工程と、
前記重合ブロック(A)に、下記一般式(1)で表されるベンゾトリアゾール系単量体であるモノマー(B)をリビング重合させて、前記重合ブロック(A)と前記モノマー(B)に由来する繰返し単位を有する重合ブロック(B)とを含む共重合体を得るモノマー(B)重合工程と、
を含む、請求項1~6のいずれか一つに記載のブロック共重合体の製造方法。
JPEG
2024149206000029.jpg
39
170
(前記一般式(1)中、R

は水素原子または炭素数1~8の炭化水素基を表し、R

は炭素数1~6の直鎖または分岐のアルキレン基を表し、R

は水素原子またはメチル基を表し、Xは水素原子、ハロゲン基、炭素数1~8の炭化水素基、炭素数1~4のアルコキシ基、シアノ基またはニトロ基を表す。)
【請求項8】
下記一般式(1)で表されるベンゾトリアゾール系単量体であるモノマー(B)をリビング重合させて、前記モノマー(B)に由来する繰返し単位を有する重合ブロック(B)を得るモノマー(B)重合工程と、
前記重合ブロック(B)に、炭素数8以上のアルカン鎖を持つ、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエーテル、ビニルエステル、シロキサン、α-オレフィン及び置換スチレンからなる群から選択される1つであるモノマー(A)をリビング重合させて、前記モノマー(A)に由来する繰返し単位を有する重合ブロック(A)と前記重合ブロック(B)とを含む共重合体を得るモノマー(A)重合工程と、
を含む、請求項1~6のいずれか一つに記載のブロック共重合体の製造方法。
JPEG
2024149206000030.jpg
39
170
(前記一般式(1)中、R

は水素原子または炭素数1~8の炭化水素基を表し、R

は炭素数1~6の直鎖または分岐のアルキレン基を表し、R

は水素原子またはメチル基を表し、Xは水素原子、ハロゲン基、炭素数1~8の炭化水素基、炭素数1~4のアルコキシ基、シアノ基またはニトロ基を表す。)
【請求項9】
請求項1~6のいずれか一つに記載のブロック共重合体を含む紫外線吸収剤。
【請求項10】
請求項1~6のいずれか一つに記載のブロック共重合体と樹脂を含む樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は新規のブロック共重合体、およびその製造方法、ならびにそれを含む樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
樹脂物品には、遮光性や耐光性を向上するために、通常、紫外線吸収剤や光安定剤が添加されている。このような紫外線吸収剤や光安定剤としては、多様な化学構造のものが市販されている。特に紫外線吸収剤としては、無機系紫外線吸収剤と有機系紫外線吸収剤を用いる場合がある。
【0003】
無機系紫外線吸収剤については、例えば、特許文献1~3に記載されている。無機系紫外線吸収剤は、耐候性や対熱性などの耐久性に優れている反面、吸収波長が化合物のバンドギャップによって決定されるために選択の自由度が少なく、また、可視光を吸収することなく、320~400nmの長波紫外線(UV-A)領域まで吸収できるものはない。長波紫外線を吸収する無機系紫外線吸収剤については、可視域まで吸収を有するために着色を伴ってしまう。
【0004】
これに対して、有機系紫外線吸収剤は、吸収剤の構造設計の自由度が高いために、吸収剤の構造を工夫することによって様々な吸収波長のものを得ることができる。これまでに、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、シアン系といった様々な有機系紫外線吸収剤を用いた系が検討されており、長波紫外線領域まで吸収する場合には、極大吸収波長が長波紫外線領域にあるものを用いるか、濃度を高くするかの2通りが考えられている。しかし、特許文献4及び5等に記載された極大吸収波長が長波紫外線領域にあるものは、耐光性が悪く、吸収能が時間とともに減少していってしまう。これに対してベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤は比較的耐光性も良く、濃度を大きくすれば長波長領域まで比較的クリアにカットできる(例えば特許文献6を参照。)。
【0005】
しかし、一般的にこれらの有機系紫外線吸収剤は、低分子量であるため、高濃度に添加した場合、樹脂物品表面から経時的に析出したり、使用環境において雨や洗剤を含む水などにより溶出したりすることがある。このため、有機系紫外線吸収を含む樹脂物品は、経時的に製品の外観を損ねたり、製品に長期間の光安定性を付与したりすることが困難であることが知られている。
【0006】
このような問題を解決するものとして、紫外線吸収剤添加層よりも表面側の層に硬化性樹脂を積層させ、紫外線吸収剤の溶出や析出(以下、「ブリードアウト」ともいう)を抑制する方法が開発されている。例えば、特許文献7では、光硬化性のアクリル系樹脂を積層させる方法が提案されている。しかしながら、この試みでは、使用する樹脂の種類に制限があるとともに多層製品にしか適用できないといった欠点がある。
【0007】
また、このような問題を解決するものとして、2個の付加重合側鎖を有するビスベンゾトリアゾリルフェノール化合物からなる紫外線吸収剤が開発されている(特許文献8)。この化合物は、2個の付加重合側鎖を有するために、紫外線吸収剤として機能すると共に架橋剤としても機能する。そして、この化合物は、分子内にカルバモイルオキシユニットを有するため、当該化合物を架橋剤として使用した硬化樹脂に可撓性を与えるとされている。しかしながら、特許文献8に記載された化合物は、水分が存在する使用環境下においてブリードアウトしやすく、製品の外観を損ねる恐れがあり、また、耐候性、すなわち光と水分の影響を同時に受けるような使用環境下における光安定性の長期持続性に、未だ問題があった。
【0008】
さらに、このような問題を解決するものとして、紫外線吸収剤にビニル基等の重合性二重結合を有する基を付与し、このものを重合させて高分子量化し、かつ、樹脂との相溶性を改善し、紫外線吸収剤の揮散、熱分解、滲出等を防止しようとする試みがなされている(特許文献9~11)。しかしながら、これら紫外線吸収性重合体にも、次に示すような欠点があり、改善の余地が残されている。即ち、添加先の樹脂の種類によっては相溶性が不充分であり、樹脂の透明性を低下させてしまう。この傾向は特にポリオレフィンなどの非極性の熱可塑性樹脂に顕著である。また長期的な耐光性の点でも未だ満足できるものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開平5-339033号公報
特開平5-345639号公報
特開平6-56466号公報
特開平6-145387号公報
特開2003-177235号公報
特開2005-517787号公報
特願2013-523010号公報
特開2004-2317号公報
特開昭60-38411号公報
特開昭62-181360号公報
特開平3-281685号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、300~400nmの長波紫外線領域での紫外線吸収性に優れ、かつ、ポリオレフィンなどの樹脂に含有させて高湿度の環境に曝してもブリードアウトが生じにくいブロック共重合体、及びそれを含む樹脂組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

学校法人福岡大学
ミトコンドリア活性の向上方法
2か月前
日本化薬株式会社
ガス発生剤組成物
19日前
学校法人福岡大学
細胞シート支持体、細胞シート積層体及びその製造方法
20日前
東ソー株式会社
延伸物
2か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
3か月前
東ソー株式会社
射出成形体
12日前
東ソー株式会社
ゴム組成物
19日前
東ソー株式会社
ゴム組成物
3か月前
株式会社トクヤマ
樹脂組成物
2か月前
東ソー株式会社
ブロー成形体
19日前
株式会社カネカ
樹脂フィルム
5日前
東亞合成株式会社
硬化型組成物
6日前
三洋化成工業株式会社
樹脂組成物
27日前
オムロン株式会社
電子部品
1か月前
東レ株式会社
ポリエステルの製造方法
16日前
ヤマハ株式会社
重縮合体
今日
NOK株式会社
EPDM組成物
2か月前
花王株式会社
樹脂組成物
今日
アイカ工業株式会社
メラミン樹脂発泡体
3か月前
住友精化株式会社
粘性組成物の製造方法
2か月前
株式会社スリーボンド
硬化性樹脂組成物
2か月前
アイカ工業株式会社
光硬化型樹脂組成物
6日前
株式会社トクヤマ
イオン交換膜の製造方法
今日
株式会社大阪ソーダ
熱可塑性材料用組成物
2か月前
横浜ゴム株式会社
靴底用ゴム組成物
19日前
日本ポリプロ株式会社
プロピレン系重合体
1か月前
株式会社カネカ
硬化性組成物
3か月前
東洋紡株式会社
積層ポリエステルフィルム
19日前
株式会社大阪ソーダ
ゴム加硫物の製造方法
2か月前
株式会社カネカ
硬化性組成物
3か月前
東レ株式会社
熱可塑性プリプレグの製造方法
27日前
花王株式会社
情報処理システム
2か月前
国立大学法人信州大学
ポリマー
2か月前
ユニチカ株式会社
ポリアミック酸水性分散体
1か月前
旭有機材株式会社
耐熱性重合体
1か月前
グンゼ株式会社
樹脂の回収方法
27日前
続きを見る