TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024148313
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023061347
出願日2023-04-05
発明の名称制震構造
出願人株式会社進富,構法開発株式会社
代理人個人
主分類E04H 9/02 20060101AFI20241010BHJP(建築物)
要約【課題】上層階のみならず一階の揺れも軽減可能な制震構造を提供する。
【解決手段】地盤2に打ち込まれた杭20の上に構築される建築物10に適用される制震構造1であって、杭20の設置位置において、地盤2を掘削し地盤表面3よりも低い位置に形成された杭設置面30と、杭設置面30の上方に位置する杭可動域40と、杭設置面30と建築物10の一階床部との間で延在する杭20の上端部に設置された減衰材50とを備えている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
地盤に打ち込まれた杭の上に構築される建築物に適用される制震構造であって、
前記杭の設置位置において、前記地盤を掘削し地盤表面よりも低い位置に形成された杭設置面と、前記杭設置面の上方に位置する杭可動域と、前記杭設置面と前記建築物の一階床部との間で延在する前記杭の上端部に設置された減衰材とを備えた
ことを特徴とする制震構造。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記杭可動域は、前記杭の上端部を囲う円柱形状を呈している
ことを特徴とする請求項1に記載の制震構造。
【請求項3】
前記杭可動域は、筒体にて外周面が区画され、
前記減衰材は、前記筒体の上端開口部を覆う蓋体にて構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の制震構造。
【請求項4】
前記減衰材は、弾塑性部材にて形成されている
ことを特徴とする請求項3に記載の制震構造。
【請求項5】
前記杭可動域は、前記杭設置面から上方に向かって拡径する円錐台形状を呈しており、
前記減衰材は、前記杭可動域に充填された砂にて構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の制震構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、制震構造に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
地震に耐えるための構造には、現在大きく分けて「耐震構造」と「免震構造」と「制震構造」の三種類がある。耐震構造は、柱や梁を大きくし建物全体で地震の揺れに耐える構造である。免震構造は、基礎と建物を切り離してその間に免震装置を入れ、建物本体への揺れを軽減させる構造である。制震構造は、建物内部に制震装置を取り付けてエネルギーを吸収する構造である。
【0003】
免震構造は、地震により振幅する地盤と建物を絶縁するため、建物を載せる架台と基礎との間にアイソレータを介し、ダンパーで架台を減衰させるとともに、配管類を変位に追従できる構造にしているため、高価な費用がかかる。また、免震構造は、国土交通省認定を取得するか、建設省告示第2009号に従った構造にしなければならない。そのため、免震装置は大型の建築物に採用されることが多い。一方、低層住宅においては、建物免震構造と比較して低価格である耐震構造と制震構造(例えば特許文献1参照)が採用されることが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-007868号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
耐震構造は、太く頑丈な柱、梁で建物自体が地震に耐えることができるものの、地震のエネルギーが直接建物に伝わるため、制震構造や免震構造に比べて、建物の揺れが大きくなってしまう問題があった。一方、制震構造では、制震装置が地震エネルギーを吸収するので、建物の構造体の損傷を抑制できるとともに、二階以上の上層階の揺れを軽減できるものの、一階の揺れは大きいままであった。具体的には、例えば三階建ての場合、一階に制震装置を設けることで、二階と三階の揺れを軽減できるが、一階の床の揺れは軽減できなかった。
【0006】
そこで、本発明は、三層以上の建物において、一層を基礎部分として制震装置を設け、その二層を一階、その三層以上を二階以上とすることで、二階以上の上層階のみならず一階の揺れも軽減可能な制震構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような課題を解決するための本発明は、地盤に打ち込まれた杭の上に構築される建築物に適用される制震構造である。前記杭の設置位置において、前記地盤を掘削し地盤表面よりも低い位置に形成された杭設置面と、前記杭設置面の上方に位置する杭可動域と、前記杭設置面と前記建築物の一階床部との間で延在する前記杭の上端部に設置された減衰材とを備えたことを特徴とする。
【0008】
本発明の制震構造によれば、建築物の一階床部と前記杭設置面との間で延在する杭の上端部が杭可動域内で移動することで建築物の上層階のみならず一階の揺れを軽減できる。また、減衰材によって、地震の揺れが効率的に減衰され、建築物の揺れがより一層軽減される。したがって、建築物の一階およびそれ以上の上層階における揺れを軽減することができ、建築物全体の揺れを軽減することができる。また、建築物の一階床部と前記杭設置面との間で延在する杭の上端部が杭可動域内で水平移動するのを制震することで建築物の一階および上層階の揺れを軽減できる。また、建築物の一階床部と前記杭設置面との間で延在する杭を柱として構造計算して、地震による水平移動量と剛性を制震装置で効率良く制震させることができる。
【0009】
本発明の制震構造においては、前記杭可動域は、前記杭の上端部を囲う円柱形状を呈しているものが好ましい。このような構成によれば、杭を中心とした前後左右の全方向において杭が変形可能となり、全方向の揺れを効果的に軽減することができる。
【0010】
本発明の制震構造においては、前記杭可動域は、筒体にて外周面が区画され、前記減衰材は、前記筒体の上端開口部を覆う蓋体にて構成されているものが好ましい。このような構成によれば、筒体を挿入することで杭可動域を容易に区画して形成することができる。また、蓋体によって筒体内への異物の混入を抑制できる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社進富
制震構造
3か月前
株式会社進富
木材被覆鉄骨構造およびその構築方法
17日前
個人
納骨堂
24日前
個人
塗装ユニット
3か月前
個人
作業補助器具
11日前
積水樹脂株式会社
1か月前
個人
アンカー
25日前
個人
住宅用建物
1か月前
有限会社瀬川興業
木製蓋
11日前
積水樹脂株式会社
取付金具
2か月前
株式会社創健
建築物
1か月前
積水樹脂株式会社
取付金具
2か月前
個人
免震構造
1か月前
三協立山株式会社
21日前
積水樹脂株式会社
取付金具
2か月前
個人
連結具及び施工方法
2か月前
三協立山株式会社
構造体
1か月前
株式会社オカムラ
ブース
4日前
個人
セルフアライメント落葉籠
21日前
三協立山株式会社
構造体
2か月前
三協立山株式会社
構造体
11日前
三協立山株式会社
構造体
2か月前
株式会社オカムラ
ブース
4日前
ミサワホーム株式会社
建物
1か月前
ウエダ産業株式会社
破砕機
1か月前
戸田建設株式会社
補強木材
1か月前
ミサワホーム株式会社
建物
3か月前
鹿島建設株式会社
地上タンク
1か月前
株式会社大林組
駐輪場
24日前
エヌパット株式会社
支持装置
11日前
明正工業株式会社
建材パネル
24日前
個人
次世代電気自動車向けの駐車場
26日前
株式会社大林組
疑似窓
24日前
株式会社大林組
構造体
2か月前
株式会社日本設計
建築用木材
17日前
個人
ブロック及び建築構造物
4日前
続きを見る