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公開番号2024147304
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-16
出願番号2023060232
出願日2023-04-03
発明の名称重合性組成物および樹脂組成物
出願人住友ベークライト株式会社
代理人個人
主分類C08L 91/00 20060101AFI20241008BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】柔軟性と耐久性に優れた湿式ペーパー摩擦材を得ることのできる樹脂組成物を提供する。
【解決手段】本発明によれば、乾性油を含む重合性組成物が提供される。また本発明によれば、乾性油の単独重合体または共重合体を含む樹脂組成物が提供される。また本発明によれば、乾性油の単独重合体または共重合体の硬化物とフェノール樹脂とを含む樹脂組成物が提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
乾性油を含む、重合性組成物。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記乾性油は、桐油、エゴマ油、アマニ油、ケシ油、くるみ油、ベニバナ油、ひまわり油、ひまし油、および大豆油から選択される少なくとも1つを含む、請求項1に記載の重合性組成物。
【請求項3】
前記乾性油は、桐油を含む、請求項1に記載の重合性組成物。
【請求項4】
乾性油の単独重合体または共重合体を含む、樹脂組成物。
【請求項5】
溶剤をさらに含む、請求項4に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記乾性油の単独重合体または共重合体は、桐油、エゴマ油、アマニ油、ケシ油、くるみ油、ベニバナ油、ひまわり油、ひまし油、または大豆油の、単独重合体または共重合体を含む、請求項4に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
前記乾性油の単独重合体または共重合体は、桐油の単独重合体を含む、請求項4に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
前記乾性油の単独重合体または共重合体の25℃における粘度は、0.5Pa・s以上50Pa・s以下である、請求項4に記載の樹脂組成物。
【請求項9】
前記乾性油の単独重合体または共重合体の重量平均分子量は、10,000以上500,000以下である、請求項4に記載の樹脂組成物。
【請求項10】
前記乾性油の単独重合体または共重合体の、JIS K 6910に準じて測定される残炭率は、5質量%以下である、請求項4に記載の樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、重合性組成物および樹脂組成物に関する。より詳細には、本発明は、湿式摩擦材の製造に用いられる、重合性組成物および樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
オートマチック自動車の変速機は、通常、金属製基板(コアプレート)の表面に湿式摩擦材を接着した複数のフリクションプレートと、金属板等の一枚板からなる摩擦相手材としてのセパレータプレートとを交互に配した多版クラッチが組み込まれ、潤滑油として使用されるATF(オートマチック・トランスミッション・フルード)の中で、これらのプレートを相互に圧接、解放することによって駆動力を伝達または遮断するように構成されている。
【0003】
最近の自動車業界においては、省エネルギー化、軽量化の追求により、各種使用部品の軽量化及び高効率化が進められている。一方、自動車エンジンは高回転、高出力化の傾向にある。自動変速機においても、自動車エンジンの高回転化、高出力化に対応すべく、湿式摩擦材に対して摩擦係数の向上や耐熱性、耐久性の更なる改善が求められている。
【0004】
湿式摩擦材としては、ゴム系摩擦材や、紙や有機繊維を基材とするいわゆるペーパー摩擦材などが用いられている。ペーパー摩擦材は、一般的に、天然パルプや有機合成繊維等の基材に各種の摩擦調整剤などを配合した後、湿式抄紙法によりペーパーを得、次にこのペーパーに、フェノール樹脂などのバインダーとして作用する熱硬化性樹脂を含浸・硬化することにより製造される。湿式ペーパー摩擦材には、一般的に、液状レゾール型フェノール樹脂が用いられる。その湿式ペーパー摩擦材用フェノール樹脂に対する要求特性は年々高まっており、特に摩擦特性の向上を目的として、フェノール樹脂の柔軟性向上への要求が高まってきている。しかしながら、一般的なフェノール樹脂の硬化物は、機械的特性に優れる反面、堅くてもろいという性質をもち、柔軟性に優れているとは言えなかった。
【0005】
そこで、上記問題を解決する方法として、フェノール樹脂を合成する際の反応において、変性剤として乾性油等を用いて柔軟性を改善する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。このような乾性油変性フェノール樹脂は、柔軟な脂肪族炭化水素基が導入されているため、未変性のフェノール樹脂と比較して柔軟性が高い特徴がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平9-59599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の乾性油変性フェノール樹脂は、一部の脂肪族炭化水素基がフェノール構造単位に結合していないため、柔軟性向上効果が十分でない場合があった。また、摩擦材には、近年の車両の燃費向上や摩擦材にかかる負荷の向上に対応するために、摩擦特性および耐久性のさらなる向上が求められいる。そのため摩擦材製造用の樹脂にもまた、柔軟性に加え、機械的強度のさらなる向上が求められている。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、柔軟性と耐久性に優れた湿式ペーパー摩擦材を得ることのできる樹脂組成物を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、乾性油の単独重合体または共重合体を、摩擦材用の熱硬化性樹脂として用いることにより、優れた摩擦係数を有し、高強度であるとともに、優れた柔軟性を有するペーパー摩擦材が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
本発明によれば、以下に示す重合性組成物および樹脂組成物が提供される。
[1]乾性油を含む、重合性組成物。
[2]前記乾性油は、桐油、エゴマ油、アマニ油、ケシ油、くるみ油、ベニバナ油、ひまわり油、ひまし油、および大豆油から選択される少なくとも1つを含む、項目[1]に記載の重合性組成物。
[3]前記乾性油は、桐油を含む、項目[1]または[2]に記載の重合性組成物。
[4]乾性油の単独重合体または共重合体を含む、樹脂組成物。
[5]溶剤をさらに含む、項目[4]に記載の樹脂組成物。
[6]前記乾性油の単独重合体または共重合体は、桐油、エゴマ油、アマニ油、ケシ油、くるみ油、ベニバナ油、ひまわり油、ひまし油、または大豆油の、単独重合体または共重合体を含む、項目[4]または[5]に記載の樹脂組成物。
[7]前記乾性油の単独重合体または共重合体は、桐油の単独重合体を含む、項目[4]乃至[6]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[8]前記乾性油の単独重合体または共重合体の25℃における粘度は、0.5Pa・s以上50Pa・s以下である、項目[4]乃至[7]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[9]前記乾性油の単独重合体または共重合体の重量平均分子量は、10,000以上500,000以下である、項目[4]乃[8]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[10]前記乾性油の単独重合体または共重合体の、JIS K 6910に準じて測定される残炭率は、5質量%以下である、項目[4]乃[9]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[11]項目[4]乃[10]のいずれかに記載の樹脂組成物の硬化物を含む、物品。
[12]繊維状基材に、項目[4]乃[10]のいずれかに記載の樹脂組成物を含浸した含浸基材を、加熱硬化して得られる、湿式ペーパー摩擦材。
[13]乾性油の単独重合体または共重合体の硬化物と、
フェノール樹脂と、
を含む、樹脂組成物。
[14]前記乾性油の単独重合体または共重合体の硬化物は、前記フェノール樹脂中に分散されている、項目[13]に記載の樹脂組成物。
[15]前記乾性油の単独重合体または共重合体の硬化物は、桐油、エゴマ油、アマニ油、ケシ油、くるみ油、ベニバナ油、ひまわり油、ひまし油、または大豆油の単独重合体または共重合体の硬化物である、項目[13]または[14]に記載の樹脂組成物。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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