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公開番号
2024146567
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2023059550
出願日
2023-03-31
発明の名称
ヒドロキメチルフルフラールの製造方法
出願人
株式会社グリーンケミカル
代理人
個人
,
個人
主分類
C07D
307/48 20060101AFI20241004BHJP(有機化学)
要約
【課題】
本発明の課題は、グルコース及び糖類を多く含むHMF等を分離精製して、より純度の高いHMFを製造する方法を提供することである。
【解決手段】
ヒドロキシメチルフルフラール、及び糖類を含む溶液を、活性炭と接触させてヒドロキシメチルフルフラール、及び糖類を活性炭に吸着させる工程(1)、及び、ヒドロキシメチルフルフラール、及び糖類が吸着された活性炭を低級アルコールを5~50体積%含む水溶液で洗浄し、次いで低級アルコール又は酢酸エステルと接触させて、ヒドロキシメチルフルフラールを抽出する工程(2)、又はヒドロキシメチルフルフラール、及び糖類が吸着された活性炭を酢酸エステルと接触させてヒドロキシメチルフルフラールを抽出する工程(3)を有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ヒドロキシメチルフルフラール、及び糖類を含む溶液を、活性炭と接触させてヒドロキシメチルフルフラール、及び糖類を活性炭に吸着させる工程(1)、及び、ヒドロキシメチルフルフラール、及び糖類が吸着された活性炭を低級アルコールを5~50体積%含む水溶液で洗浄し、次いで活性炭を低級アルコール又は酢酸エステルと接触させて、ヒドロキシメチルフルフラールを抽出する工程(2)、又はヒドロキシメチルフルフラール、及び糖類が吸着された活性炭を酢酸エステルと接触させて、ヒドロキシメチルフルフラールを抽出する工程(3)を有するヒドロキシメチルフルフラールの製造方法。
続きを表示(約 740 文字)
【請求項2】
前記工程(2)において、ヒドロキシメチルフルフラール、及び糖類が吸着された活性炭を低級アルコールを5~50体積%含む水溶液で洗浄する工程が、低級アルコールを5~20体積%含む水溶液で洗浄する工程である請求項1に記載のヒドロキシメチルフルフラールの製造方法。
【請求項3】
前記低級アルコールが、メタノール、エタノール、及びイソプロパノールからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載のヒドロキシメチルフルフラールの製造方法。
【請求項4】
ヒドロキシメチルフルフラール、及び糖類を含む溶液が、溶媒中、固体ルイス酸存在下にグルコース又はフルクトースを反応させた反応溶液である請求項1に記載のヒドロキシメチルフルフラールの製造方法。
【請求項5】
前記固体ルイス酸が、ルイス酸として機能するアモルファス含水チタン酸化物の表面にリン酸残基が共有結合してなるリン酸化チタン酸化物である、請求項1に記載のヒドロキシメチルフルフラールの製造方法。
【請求項6】
前記ルイス酸として機能するアモルファス含水チタン酸化物が、水溶液中で加水分解して酸化物を形成する有機チタン化合物を、水と、酸触媒又は塩基触媒と共に反応させることにより得ることができるアモルファス含水チタン酸化物である請求項5に記載のヒドロキシメチルフルフラールの製造方法。
【請求項7】
前記水溶液中で加水分解して酸化物を形成する有機チタン化合物が、チタン塩化物、チタン硫酸塩、およびチタンアルコキシドからなる群から選ばれる少なくともひとつである請求項6に記載のヒドロキシメチルフルフラールの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒドロキシメチルフルフラール(以下、本明細書中、「HMF」ということがある。)、及び糖類を含む混合物から分離精製してより純度の高いHMFを製造する方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
ヒドロキシメチルフルフラールはグルコースを原料として合成できる重要な化学品の中間物質であるが、その合成経路は非常に複雑である。原料であるグルコースは酸触媒の存在下で骨格異性化してフルクトースへと変換される。生成したフルクトースは酸触媒との脱水反応によりヒドロキシメチルフルフラールへと変化するが、ヒドロキシメチルフルフラールは反応系内の酸触媒によって更に逐次的に加水分解されて、有機酸(ギ酸、レブリン酸)になる。そのためにヒドロキシメチルフルフラールを高選択的に製造するための新規な触媒が望まれている。
【0003】
アモルファス含水チタン酸化物を、リン酸で処理することにより、含水チタン酸化物の表面にリン酸残基が共有結合したリン酸化チタン酸化物が、高い効率でグルコースをHMFに転化でき、得られたHMFの加水分解に対しては不活性であるので、高い収率でグルコースからHMFが得られる固体ルイス酸として知られている(特許文献参照)。
【0004】
前記固体ルイス酸を用いてフローリアクターで連続反応を行うためには、前記固体ルイス酸触媒を何らかの担体に担持する必要があった。ポリテトラフルオロエチレン、酸化アルミニウム、シリコーン、シリカ、パーメチルポリシラン、およびカーボンブラックからなる群から選ばれる少なくとも一つをバインダとして前記固体ルイス酸の成形体を得、それをフローリアクターに充填して連続反応でグルコースからHMFを製造する方法が知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開2012-108472号公報
特開2021-041344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、前記固体ルイス酸を担持したことで、グルコースからのHMFへの転化率が低下し得られた反応液中には、HMF、グルコース、及び副生成物の糖類(以下、本明細書中、「HMF等」ということがある。)が含まれており、純度の高いHMFを得るためには、さらに分離精製工程が必要となった。そこで特許文献2には、活性炭カラムに反応液を通して、活性炭に、HMF等を吸着させ、次いで水を通して、グルコース及び副生成物の糖類を流出させ、最終的にメタノールを通して、HMFを流出させ、純度93%のHMFが得られることが記載されているが、より高い純度のHMFを分離精製する工程が求められている。
【0007】
本発明の課題は、グルコース及び糖類を多く含むHMF等を分離精製して、より純度の高いHMFを製造する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、HMF及び糖類を吸着させた活性炭を、水及び低級アルコールを含む水溶液で洗浄することにより、又は酢酸エステルで抽出することで純度の高いヒドロキシメチルフルフラールがえられることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、ヒドロキシメチルフルフラール、及び糖類を含む溶液を、活性炭と接触させてヒドロキシメチルフルフラール、及び糖類を活性炭に吸着させる工程(1)、及び、ヒドロキシメチルフルフラール、及び糖類が吸着された活性炭を低級アルコールを5~50体積%含む水溶液で洗浄し、次いで活性炭を低級アルコール又は酢酸エステルと接触させて、ヒドロキシメチルフルフラールを抽出する工程(2)、又はヒドロキシメチルフルフラール、及び糖類が吸着された活性炭を酢酸エステルと接触させて、ヒドロキシメチルフルフラールを抽出する工程(3)を有するヒドロキシメチルフルフラールの製造方法に関する。
【0010】
前記工程(2)において、ヒドロキシメチルフルフラール、及び糖類が吸着された活性炭を低級アルコールを5~50体積%含む水溶液で洗浄する工程が、低級アルコールを5~20体積%含む水溶液で洗浄する工程であるのが好ましい。
また、前記低級アルコールが、メタノール、エタノール、及びイソプロパノールからなる群から選ばれる少なくとも1種であるのが好ましい。
また、ヒドロキシメチルフルフラール、及び糖類を含む溶液が、溶媒中、固体ルイス酸存在下にグルコース又はフルクトースを反応させた反応溶液であるのが好ましい。
また、前記固体ルイス酸が、ルイス酸として機能するアモルファス含水チタン酸化物の表面にリン酸残基が共有結合してなるリン酸化チタン酸化物であるのが好ましい。
また、前記ルイス酸として機能するアモルファス含水チタン酸化物が、水溶液中で加水分解して酸化物を形成する有機チタン化合物を、水と、酸触媒又は塩基触媒と共に反応させることにより得ることができるアモルファス含水チタン酸化物であるのが好ましい。
さらに、前記水溶液中で加水分解して酸化物を形成する有機チタン化合物が、チタン塩化物、チタン硫酸塩、およびチタンアルコキシドからなる群から選ばれる少なくともひとつであるのが好ましい。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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