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公開番号
2024144130
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-11
出願番号
2024016272,2023054499
出願日
2024-02-06,2023-03-30
発明の名称
被覆用油性食品
出願人
不二製油株式会社
代理人
主分類
A23D
9/00 20060101AFI20241003BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】被覆用油性食品において、水分が混入した場合にも流動性を維持することで、被覆量を制御することができることを課題とする。さらには、被覆後のツヤが良好である外観を得ることを課題とする。
【解決手段】油分が35~70質量%である油性食品であって、特定の主要構成脂肪酸及びHLBのショ糖脂肪酸エステルを含み、流動性の指標である降伏値を50℃において0.1~10Paに調整した油性食品で本発明の課題を解決することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
油性食品であって、
油分が35~70質量%、
主要構成脂肪酸が炭素数16~24の飽和脂肪酸である、HLB3~17のショ糖脂肪酸エステルを含み、
50℃で融解された状態の降伏値が0.1~10Paである、
被覆用油性食品。
ただし、ショ糖脂肪酸エステルの主要構成脂肪酸とは、構成脂肪酸中に60質量%以上含まれる脂肪酸のことを示す。
続きを表示(約 970 文字)
【請求項2】
無脂カカオ固形分3質量%以下かつ乳製品の含量が2~30質量%である、請求項1に記載の被覆用油性食品。
【請求項3】
油分中の全構成脂肪酸に占める炭素数12および炭素数14の飽和脂肪酸の合計の含量が、15~50質量%である、請求項1または請求項2に記載の被覆用油性食品。
【請求項4】
水分が0.4質量%混入した場合に、50℃において、
水分混入前の降伏値に対する水分混入後の降伏値の比が0.5~5であり、
水分混入前のB型粘度計の粘度に対する水分混入後のB型粘度計の粘度の比が0.5~5である、請求項1または請求項2に記載の被覆用油性食品。
【請求項5】
油性食品中のカカオバター含有量が5質量%以下である、請求項1または請求項2に記載の被覆用油性食品。
【請求項6】
被覆対象の食品が含水食品であって、水分活性が0.75以上である、請求項1または請求項2に記載の被覆用油性食品。
【請求項7】
請求項1または請求項2に記載の被覆用油性食品が含水食品に被覆された複合食品。
【請求項8】
以下1)~3)の要件をすべて満たす油性食品の製造方法であって、2)のショ糖脂肪酸エステルを粉砕工程以前に配合し、混合及び粉砕処理を行う、被覆用油性食品の製造方法。
1)油分が35~70質量%
2)主要構成脂肪酸が炭素数16~24の飽和脂肪酸である、HLB3~17のショ糖脂肪酸エステルを含む
3)製造後の50℃での降伏値が0.1~10Pa
ただし、ショ糖脂肪酸エステルの主要構成脂肪酸とは、構成脂肪酸中に60質量%以上含まれる脂肪酸のことを示す。
【請求項9】
請求項8の製造方法で得られた被覆用油性食品を含水食品に被覆する複合食品の製造方法。
【請求項10】
油性食品であって、
油分が35~70質量%、
主要構成脂肪酸が炭素数16~24の飽和脂肪酸である、HLB3~17のショ糖脂肪酸エステルを含み、
50℃で融解された状態の降伏値が0.1~10Paである、
被覆用油性食品を表面に被覆する、複合食品のツヤ向上方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、被覆用油性食品に関するものである。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
含水食品に油性食品を被覆する食品は、風味、外観の良さ、商品のバラエティ展開という点で広く利用される。油性食品のうち、チョコレートやチョコレートコーティングを被覆する食品は、高級感を付与する目的でも利用され、広く嗜好される。
従来からカカオマスやココアを用いたチョコレートが被覆用途に多く用いられていたが、近年は、さまざまな色調のカラーチョコレートもバラエティ展開の目的で用いられている。それらの被覆用油性食品は、被覆した場合の外観の良さのため、良好なツヤが求められる。
【0003】
特許文献1には、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル及びカカオ繊維質などの繊維質を含む被覆用チョコレート類に関する発明が記載されている。
特許文献2には、澱粉加水分解物及びショ糖脂肪酸エステルを用いて、被覆工程中の微量の水分混入による増粘が抑制された、冷菓被覆用油性食品素材に関する発明が記載され
ている。
特許文献3には、水分を段階的に添加することによって、粘度の上昇を起こさず、流動性のあるペースト状が維持された、含水チョコレート生地が調製できる、含水型耐熱性チョコレートの製造方法に関する発明が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-110268号公報
特開2017-042087号公報
特開2017-121228号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1は、良好なツヤを有する油性食品に関する発明が記載されている。特許文献2はデキストリン類を配合して、水分添加による粘度上昇を抑制する発明が開示されているが、繊維質やデキストリン類を入れる必要があるために、その他の原料の使用や風味調整に制限が生じる場合がある。
特許文献3にはチョコレート生地を製造する工程中での増粘を制御することはできるが、チョコレート類の被覆作業中に水分が徐々に増加することで、経時的に粘度が上昇する課題を解決する示唆は無い。
【0006】
背景技術を参考に、発明者らは鋭意検討をおこなったが、具体的な課題が何であるか不明確な状態であった。その中で発明者らは、ツヤの維持と被覆用油性食品の流動性の維持には、関連性があることを見出した。
よって、本発明は、被覆用油性食品において、水分が混入した場合にも流動性を維持することで、被覆量を制御することができ、被覆後のツヤが良好である外観を得ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明者らはさらに検討を行い、油分が35~70質量%である油性食品であって、特定の主要構成脂肪酸及びHLBのショ糖脂肪酸エステルを含み、流動性の指標である降伏値を50℃において0.1~10Paに調整した油性食品で本発明の課題を解決することができることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明は、
(1)油性食品であって、油分が35~70質量%、
主要構成脂肪酸が炭素数16~24の飽和脂肪酸である、HLB3~17のショ糖脂肪酸エステルを含み、
50℃で融解された状態の降伏値が0.1~10Paである、被覆用油性食品、
ただし、ショ糖脂肪酸エステルの主要構成脂肪酸とは、構成脂肪酸中に60質量%以上含まれる脂肪酸のことを示す、
(2)無脂カカオ固形分3質量%以下かつ乳製品の含量が2~30質量%である、(1)に記載の被覆用油性食品、
(3)油分中の全構成脂肪酸に占める炭素数12および炭素数14の飽和脂肪酸の含量が、15~50質量%である、(1)または(2)に記載の被覆用油性食品、
(4)水分が0.4質量%混入した場合に、50℃において、
水分混入前の降伏値に対する水分混入後の降伏値の比が0.5~5であり、
水分混入前のB型粘度計の粘度に対する水分混入後のB型粘度計の粘度の比が0.5~5である、(1)または(2)に記載の被覆用油性食品、
(5)油性食品中のカカオバター含有量が5質量%以下である、(1)または(2)に記載の被覆用油性食品、
(6)被覆対象の食品が含水食品であって、水分活性が0.75以上である、(1)または(2)に記載の被覆用油性食品、
(7)(1)または(2)に記載の被覆用油性食品が含水食品に被覆された複合食品、
(8)以下1)~3)の要件をすべて満たす油性食品の製造方法であって、2)のショ糖脂肪酸エステルを粉砕工程以前に配合し、混合及び粉砕処理を行う、被覆用油性食品の製造方法、1)油分が35~70質量%、2)主要構成脂肪酸が炭素数16~24の飽和脂肪酸である、HLB3~17のショ糖脂肪酸エステルを含む、3)製造後の50℃での降伏値が0.1~10Pa、
ただし、ショ糖脂肪酸エステルの主要構成脂肪酸とは、構成脂肪酸中に60質量%以上含まれる脂肪酸のことを示す、
(9)(8)の製造方法で得られた被覆用油性食品を含水食品に被覆する複合食品の製造方法、
(10)油性食品であって、油分が35~70質量%、
主要構成脂肪酸が炭素数16~24の飽和脂肪酸である、HLB3~17のショ糖脂肪酸エステルを含み、
50℃で融解された状態の降伏値が0.1~10Paである、被覆用油性食品を表面に被覆する、複合食品のツヤ向上方法、である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、被覆用油性食品において、水分が混入した場合にも流動性を維持することができる。そのため、複合食品の連続生産に用いる場合にも、含水食品への被覆量を制御することができる。さらには、水分が混入した場合にも流動性を維持することができることによって、連続生産においても被覆後のツヤが良好である品質を維持することができる。
本発明の被覆用油性食品を被覆に用いることによって、被覆量が制御され、ツヤが良好な外観の複合食品を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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