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公開番号2024143397
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023056052
出願日2023-03-30
発明の名称化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器
出願人出光興産株式会社
代理人弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類C07D 495/14 20060101AFI20241003BHJP(有機化学)
要約【課題】遅延蛍光性を示す新規な化合物を提供すること。
【解決手段】2つのシアノ基が結合しているベンゼンに対し、2つのベンゾチオフェン環が縮合している基を含む基が結合している構造の化合物、例えば下記化合物TADFが提供される。
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【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1)で表される化合物。
TIFF
2024143397000243.tif
52
159
(前記一般式(1)において、
CNは、シアノ基であり、

11
は、下記一般式(11)、(12)又は(13)で表される基であり、

12
は、下記一般式(10)で表される基であり、

11
とD
12
とは互いに異なる基であり、
Rは、それぞれ独立して、
水素原子、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環基、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R
901
)(R
902
)(R
903
)で表される基、
-O-(R
904
)で表される基、
-S-(R
905
)で表される基、又は
-N(R
906
)(R
907
)で表される基であり、
kは、0、1又は2であり、
mは、1又は2であり、
nは、1、2又は3であり、
k+m+nは、4であり、
kが2のとき、複数のD
11
は、互いに同一であるか又は異なり、
mが2のとき、複数のD
12
は、互いに同一であるか又は異なり、
nが2又は3のとき、複数のRは、互いに同一であるか又は異なる。)
TIFF
2024143397000244.tif
52
159
(前記一般式(10)において、a1の位置に前記一般式(10A)で表される環が、b1、b2又はb3の位置で縮合し、*は、前記一般式(1)中のベンゼン環との結合位置を示し、
前記一般式(10A)において、b1、b2及びb3のいずれかが前記一般式(10)中のa1の位置との縮合位置であり、
前記一般式(10)及び(10A)において、R
131
~R
140
は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環基、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R
901
)(R
902
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記一般式(10)で表される基は、下記一般式(101)、(102)、(103)、(104)、(105)又は(106)で表される、
請求項1に記載の化合物。
TIFF
2024143397000249.tif
63
159
TIFF
2024143397000250.tif
67
159
TIFF
2024143397000251.tif
61
159
(前記一般式(101)、(102)、(103)、(104)、(105)及び(106)において、R
131
~R
140
は、それぞれ、前記一般式(10)及び(10A)におけるR
131
~R
140
と同義であり、*は、前記一般式(1)中のベンゼン環との結合位置を示す。)
【請求項3】
前記一般式(1)で表される化合物において、R
131
~R
140
は、それぞれ独立に、
水素原子、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環基、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基である、
請求項1又は請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
前記一般式(1)で表される化合物において、R
131
~R
140
は、それぞれ独立に、
水素原子、又は
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基ある、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
前記一般式(1)で表される化合物は、下記一般式(110)、(120)又は(130)で表される、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の化合物。
TIFF
2024143397000252.tif
41
159
(前記一般式(110)、(120)及び(130)において、D
11
、D
12
、R、k、m及びnは、それぞれ、前記一般式(1)におけるD
11
、D
12
、R、k、m及びnと同義である。)
【請求項6】
前記一般式(1)で表される化合物は、前記一般式(120)で表される、
請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
kは0又は1であり、mは1であり、nは2又は3である、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
kは1であり、mは1であり、nは2である、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
前記一般式(1)で表される化合物は、下記一般式(1A)、(1B)又は(1C)で表される、
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の化合物。
TIFF
2024143397000253.tif
41
159
(前記一般式(1A)、(1B)及び(1C)において、D
11
及びD
12
は、それぞれ、前記一般式(1)におけるD
11
及びD
12
と同義であり、R
101
及びR
102
は、それぞれ独立に、前記一般式(1)におけるRと同義である。)
【請求項10】
前記一般式(1)で表される化合物は、前記一般式(1A)で表される、
請求項9に記載の化合物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」という場合がある。)に電圧を印加すると、陽極から正孔が発光層に注入され、また陰極から電子が発光層に注入される。そして、発光層において、注入された正孔と電子とが再結合し、励起子が形成される。このとき、電子スピンの統計則により、一重項励起子が25%の割合で生成し、及び三重項励起子が75%の割合で生成する。
一重項励起子からの発光を用いる蛍光型の有機EL素子は、携帯電話及びテレビ等のフルカラーディスプレイへ応用されつつあるが、内部量子効率25%が限界といわれている。そのため、有機EL素子の性能を向上するための検討が行われている。
【0003】
例えば、三重項励起子を利用して、有機EL素子をさらに効率的に発光させることが期待されている。特許文献1には、燐光発光を利用した有機EL素子に用いるホスト材料としての化合物が記載されている。
【0004】
また、例えば、一重項励起子に加えて三重項励起子を利用して、有機EL素子をさらに効率的に発光させることも期待されている。このような背景から、熱活性化遅延蛍光(以下、単に「遅延蛍光」という場合がある。)を利用した高効率の蛍光型の有機EL素子が提案され、研究がなされている。
TADF(Thermally Activated Delayed Fluorescence、熱活性化遅延蛍光)機構(メカニズム)は、一重項準位と三重項準位とのエネルギー差(ΔST)の小さな材料を用いた場合に、三重項励起子から一重項励起子への逆項間交差が熱的に生じる現象を利用するメカニズムである。熱活性化遅延蛍光については、例えば、『安達千波矢編、「有機半導体のデバイス物性」、講談社、2012年4月1日発行、261-268ページ』に記載されている。
熱活性化遅延蛍光性(TADF性)を示す化合物(以下、TADF性化合物とも称する)としては、例えば、分子内に、ドナー部位とアクセプター部位とが結合した化合物が知られている。例えば、特許文献2には、熱活性化遅延蛍光性を示す化合物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
米国特許出願公開第2015/0380663号明細書
国際公開第2022/260119号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ディスプレイ等の電子機器の性能を向上させるために、有機EL素子の性能の更なる向上が要望されている。有機EL素子の性能としては、例えば、輝度、発光波長、色度、発光効率、駆動電圧、及び寿命が挙げられる。また、有機EL素子の性能を向上させることができる化合物も要望されている。
【0007】
本発明の目的は、遅延蛍光性を示す新規な化合物を提供することである。また、本発明の別の目的は、当該化合物を含む有機エレクトロルミネッセンス素子用材料及び有機エレクトロルミネッセンス素子を提供すること、並びに当該有機エレクトロルミネッセンス素子を搭載した電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様によれば、下記一般式(1)で表される化合物が提供される。
【0009】
TIFF
2024143397000001.tif
52
159
【0010】
(前記一般式(1)において、
CNは、シアノ基であり、

11
は、下記一般式(11)、(12)又は(13)で表される基であり、

12
は、下記一般式(10)で表される基であり、

11
とD
12
とは互いに異なる基であり、
Rは、それぞれ独立して、
水素原子、
置換もしくは無置換の環形成炭素数6~50のアリール基、
置換もしくは無置換の環形成原子数5~50の複素環基、
置換もしくは無置換の炭素数1~50のアルキル基、
置換もしくは無置換の環形成炭素数3~50のシクロアルキル基、
-Si(R
901
)(R
902
)(R
903
)で表される基、
-O-(R
904
)で表される基、
-S-(R
905
)で表される基、又は
-N(R
906
)(R
907
)で表される基であり、
kは、0、1又は2であり、
mは、1又は2であり、
nは、1、2又は3であり、
k+m+nは、4であり、
kが2のとき、複数のD
11
は、互いに同一であるか又は異なり、
mが2のとき、複数のD
12
は、互いに同一であるか又は異なり、
nが2又は3のとき、複数のRは、互いに同一であるか又は異なる。)
(【0011】以降は省略されています)

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