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10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2024143112
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-11
出願番号
2023055618
出願日
2023-03-30
発明の名称
分子内にジフルオロメチレン鎖を有する化合物及びその製造方法
出願人
ダイキン工業株式会社
,
国立大学法人大阪大学
代理人
弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類
C07F
1/08 20060101AFI20241003BHJP(有機化学)
要約
【課題】分子内にジフルオロメチレン(-CF
2
-)鎖を有する化合物の有用な製造方法、及び当該製造方法により得られる化合物の提供。
【解決手段】式(1)で表される化合物の製造方法であって、式(2)で表される化合物、又は、当該化合物及び配位子を含む錯体化合物を、式(3)で表される化合物と反応させる工程を含む製造方法が開示される。
R
1
-(CF
2
)
k
-(CF
2
)
n
-R
2
(1)
R
1
-(CF
2
)
k
-(CF
2
)
n
-M
1
(2)
X
2
-R
2
(3)
(式中、
R
1
は有機基であり、
R
2
はハロゲン又は有機基(但し、R
1
とは異なる。)であり、
M
1
は銅、亜鉛、ニッケル、鉄、コバルト、及びスズからなる群より選択される金属であり、
X
2
はハロゲンであり、
kは1又は2であり、
nは1以上の整数である。)
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
式(2):
R
1
-(CF
2
)
k
-(CF
2
)
n
-M
1
(2)
(式中、
R
1
は1個以上の置換基を有していてもよいアリール基であり、
M
1
は銅、亜鉛、ニッケル、鉄、コバルト、及びスズからなる群より選択される金属であり、
kは1又は2であり、
nは1以上の整数である。)
で表される化合物、又は、当該化合物及び配位子を含む錯体化合物の製造方法であって、
式(4):
R
1
-(CF
2
)
k
-M
1
(4)
(式中、
R
1
、M
1
、及びkは前記と同意義である。)
で表される化合物、又は、当該化合物及び配位子を含む錯体化合物を、式(5):
L-CF
2
-X
1
(5)
(式中、
Lは脱離基であり、
X
1
はハロゲン又は-SO
2
-X
11
であり、
X
11
はハロゲンである。)
で表される化合物と反応させる工程を含む製造方法。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
R
1
が1個以上の置換基を有していてもよいC
6-14
アリール基である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
M
1
が銅、亜鉛、及びニッケルからなる群より選択される金属である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記配位子が含ピリジン配位子及びホスフィン配位子からなる群より選択される、請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
前記配位子が二座配位子である、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
nが1~5の整数である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項7】
k+nが3又は4である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項8】
Lが-Si(L
1
)
3
(L
1
は炭化水素基である)又は-COOL
2
(L
2
は金属、炭化水素基、又は-Si(L
3
)
3
であり、L
3
は炭化水素基である)である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項9】
前記反応が、式(6):
M
2
-(X
3
)
m
(6)
(式中、
M
2
は金属であり、
X
3
はハロゲンであり、
mはM
2
の価数に対応する数である。)
で表される化合物、式(7):
R
4
N
+
・X
-
(7)
(式中、
RはH又は有機基であり、任意の2又は3個のRは、これらに隣接するNと一緒になって環を形成していてもよく、
Xはハロゲンである。)
で表される化合物、及び式(8):
M
3+
・H(X
4
)
2
-
(8)
(式中、
M
3
は金属であり、
X
4
はハロゲンである。)
で表される化合物からなる群より選択される少なくとも一種の存在下で実施される、請求項1に記載の製造方法。
【請求項10】
式(1-1):
R
11
-CF
2
-CF
2
-CF
2
-R
21
(1-1)
(式中、
R
11
は1個以上の置換基を有していてもよいアリール基であり、
R
21
は1個以上の置換基を有していてもよいアルキル基、1個以上の置換基を有していてもよいアルケニル基、又は-PR
211
R
212
であり、
R
211
及びR
212
は、それぞれ独立して、1個以上の置換基を有していてもよい炭化水素基である。)
で表される化合物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、分子内にジフルオロメチレン(-CF
2
-)鎖を有する化合物及びその製造方法等に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
分子内にジフルオロメチレン(-CF
2
-)鎖を有する化合物は、農薬、液晶材料等において有用な化合物の合成を可能とする。当該化合物の製造方法としては、例えば、銅の存在下、高温でヨウ素化合物を処理する方法(特許文献1)、ジブロモ化合物を3工程で変換する方法(非特許文献1)、カルボニル化合物をフッ素化する方法(非特許文献2)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許3408411号公報
【非特許文献】
【0004】
D. A. Vicic; Org. Chem. 2016, 18, 4, 884-886
T. Umemoto; J. Am. Chem. Soc. 2010, 132, 51, 18199-18205
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の方法は、高温条件が必要である上、収率の面で改善の余地がある。また、当該方法は、ヨウ素化合物を別途合成する必要があり、高価なヨウ素を回収する必要もある。特許文献2及び3の方法は、多工程を必要とする。特に、特許文献3の方法は、特殊なフッ素化試薬の使用、過酷な反応条件の設定等も必要である。いずれの方法も合成できる化合物には制限がある。
【0006】
本開示は、分子内にジフルオロメチレン(-CF
2
-)鎖を有する化合物の有用な製造方法、及び当該製造方法により得られる化合物等を提供することを1つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、次の態様を包含する。
項1.
式(2):
R
1
-(CF
2
)
k
-(CF
2
)
n
-M
1
(2)
(式中、
R
1
は1個以上の置換基を有していてもよいアリール基であり、
M
1
は銅、亜鉛、ニッケル、鉄、コバルト、及びスズからなる群より選択される金属であり、
kは1又は2であり、
nは1以上の整数である。)
で表される化合物、又は、当該化合物及び配位子を含む錯体化合物の製造方法であって、
式(4):
R
1
-(CF
2
)
k
-M
1
(4)
(式中、
R
1
、M
1
、及びkは前記と同意義である。)
で表される化合物、又は、当該化合物及び配位子を含む錯体化合物を、式(5):
L-CF
2
-X
1
(5)
(式中、
Lは脱離基であり、
X
1
はハロゲン又は-SO
2
-X
11
であり、
X
11
はハロゲンである。)
で表される化合物と反応させる工程を含む製造方法。
項2.
R
1
が1個以上の置換基を有していてもよいC
6-14
アリール基である、項1に記載の製造方法。
項3.
M
1
が銅、亜鉛、及びニッケルからなる群より選択される金属である、項1又は2に記載の製造方法。
項4.
前記配位子が含ピリジン配位子及びホスフィン配位子からなる群より選択される、項1~3のいずれかに記載の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の前記概要は、本開示の各々の開示された実施形態又は全ての実装を記述することを意図するものではない。
【0009】
本開示の後記説明は、実例の実施形態をより具体的に例示する。本開示のいくつかの箇所では、例示を通してガイダンスが提供され、及びこの例示は、様々な組み合わせにおいて使用できる。それぞれの場合において、例示の群は、非排他的な、及び代表的な群として機能できる。
【0010】
本明細書で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願はそのまま引用により本明細書に組み入れられる。
(【0011】以降は省略されています)
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