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公開番号2024141904
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023053775
出願日2023-03-29
発明の名称コイル部品
出願人TDK株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01F 17/04 20060101AFI20241003BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】クラックの抑制が図られたコイル部品を提供する。
【解決手段】 コイル部品1においては、素体10の内芯部分S1、外芯部分S2および外装部分S3がいずれも材料組成が同じである磁性体12で構成されているため、互いの界面において内部応力が生じにくく、界面において内部応力に起因するクラックが生じにくくなっている。素体10の内芯部分S1では透磁率が相対的に高い最大磁性粉の充填率が高くなっているため、内芯部分S1の透磁率が有意に高められており、コイル部品1のコイル特性の向上が図られている。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
平均粒径が異なる複数種類の磁性粉と樹脂とを含む材料で構成された素体と、
前記素体内に設けられたコイルと
を備え、
前記コイルで囲まれた内芯部分における前記素体では、前記素体に含まれる磁性粉のうちの最大の平均粒径を有する最大磁性粉の充填率が、最大ではない平均粒径を有する磁性粉の充填率より高い、コイル部品。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記コイルの軸線の方向に関して前記コイルを挟む部分における前記素体では、前記素体に含まれる磁性粉のうちの最小の平均粒径を有する最小磁性粉の充填率が、最小ではない平均粒径を有する磁性粉の充填率より高い、請求項1に記載のコイル部品。
【請求項3】
前記最大磁性粉の透磁率が前記最小磁性粉の透磁率より高い、請求項2に記載のコイル部品。
【請求項4】
前記最大磁性粉が金属合金で構成されている、請求項1に記載のコイル部品。
【請求項5】
前記コイルの軸線の方向に関して前記コイルと同層に位置するとともに、前記コイルの軸線の方向から見て前記コイルを囲む外芯部分における前記素体では、前記素体に含まれる磁性粉のうちの最大の平均粒径を有する最大磁性粉の充填率が、最大ではない平均粒径を有する磁性粉の充填率より高い、請求項1に記載のコイル部品。
【請求項6】
前記コイルが、基板と、該基板の一方の主面に平面渦巻状に設けられた第1巻回部と、前記基板の他方の主面に平面渦巻状に設けられた第2巻回部と、前記基板を貫通するとともに前記第1巻回部と前記第2巻回部の端部同士を接続する貫通部とを有する、請求項1に記載のコイル部品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、コイル部品に関する。
続きを表示(約 940 文字)【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、素体内に設けられたコイルの内芯部分の透磁率を高めてコイル特性を上げるために、素体材料とは異なる板部材を内芯部分の配置させたコイル部品が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-195245号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来技術に係るコイル部品では、板部材の構成材料と素体材料とでは材料特性に大きな隔たりがある。たとえば板部材の構成材料の熱膨張率と素体材料の熱膨張率とは大きく異なり、それにより板部材の周辺に内部応力が生じて、内部応力に起因するクラックが素体内に生じることが考えられる。
【0005】
本発明の一側面は、クラックの抑制が図られたコイル部品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面に係るコイル部品は、平均粒径が異なる複数種類の磁性粉と樹脂とを含む材料で構成された素体と、素体内に設けられたコイルとを備え、コイルで囲まれた内芯部分における素体では、素体に含まれる磁性粉のうちの最大の平均粒径を有する最大磁性粉の充填率が、最大ではない平均粒径を有する磁性粉の充填率より高い。
【0007】
上記コイル部品においては、素体におけるコイルの内芯部分とそれ以外の部分との界面において材料特性に大きな隔たりは生じず、内部応力に起因するクラックの抑制が図られている。
【0008】
他の側面に係るコイル部品では、コイルの軸線の方向に関してコイルを挟む部分における素体では、素体に含まれる磁性粉のうちの最小の平均粒径を有する最小磁性粉の充填率が、最小ではない平均粒径を有する磁性粉の充填率より高い。
【0009】
他の側面に係るコイル部品では、最大磁性粉の透磁率が最小磁性粉の透磁率より高い。
【0010】
他の側面に係るコイル部品では、最大磁性粉が金属合金で構成されている。
(【0011】以降は省略されています)

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