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公開番号2024141133
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023052618
出願日2023-03-29
発明の名称固体電解質担持用不織布及び固体電解質シート
出願人三菱製紙株式会社
代理人
主分類H01M 50/44 20210101AFI20241003BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】本発明の課題は、ポリエステル繊維を含む固体電解質担持用不織布において、穴欠点が少なく、固体電解質の担持性に優れた固体電解質担持用不織布を提供することである。また、インピーダンスが低く、固体電解質担持用不織布の繊維に起因したひび割れが少なく、繊維と固体電解質との界面での密着不良が発生し難い固体電解質シートを提供することにある。
【解決手段】フィブリル化天然セルロース繊維と合成樹脂短繊維とを含有してなり、固体電解質担持用不織布に含まれる全繊維成分に対して、フィブリル化天然セルロース繊維の含有率が5質量%以上20質量%以下であり、合成樹脂短繊維として、平均繊維径が2.7μm以下の延伸ポリエステル繊維と平均繊維径が4.5μm以下の未延伸ポリエステル繊維を含み、坪量が3.0g/m2未満である固体電解質担持用不織布、並びに、該固体電解質担持用不織布の表面及び内部に担持されている固体電解質とを有している固体電解質シート。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
不織布の表面及び内部に固体電解質を担持させる固体電解質担持用不織布において、該固体電解質担持用不織布は、フィブリル化天然セルロース繊維と合成樹脂短繊維とを含有してなり、該固体電解質担持用不織布に含まれる全繊維成分に対して、フィブリル化天然セルロース繊維の含有率が5質量%以上20質量%以下であり、合成樹脂短繊維として、平均繊維径が2.7μm以下の延伸ポリエステル繊維と平均繊維径が4.5μm以下の未延伸ポリエステル繊維を含み、該固体電解質担持用不織布の坪量が3.0g/m

未満であることを特徴とする固体電解質担持用不織布。
続きを表示(約 210 文字)【請求項2】
該固体電解質担持用不織布の坪量が2.0g/m

以上2.9g/m

以下であり、該固体電解質担持用不織布の厚さが4μm以上10μm未満である請求項1記載の固体電解質担持用不織布。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の固体電解質担持用不織布と、該固体電解質担持用不織布の表面及び内部に担持されている固体電解質とを有していることを特徴とする固体電解質シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固体電解質担持用不織布及び固体電解質シートに関する。以下、「固体電解質担持用不織布」を「担持用不織布」と略記する場合がある。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、携帯情報端末、携帯電子機器、家庭用小型電力貯蔵装置、モーターを動力源とする自動二輪車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車等に用いられる大容量で高性能な二次電池の需要が増加している。使用する用途が広がるに伴い、二次電池の更なる安全性の向上及び高性能化が要求されている。
【0003】
代表的な二次電池であるリチウム電池の安全性を確保する方法として、有機溶媒電解質に代えて固体電解質を用いる方法が有効である。固体電解質は、不燃性であり、有機溶媒電解質と比較して安全性が高い。固体電解質を用い、高い安全性を備えた全固体リチウム電池は、固体電解質層と、正極活物質層及び負極活物質層と、正極活物質層及び負極活物質層に接合された集電部材とを備えている。固体電解質としては、リチウムイオン伝導性を有する必要があり、例えば、硫化物系固体電解質、水素化物系固体電解質、酸化物系固体電解質などが挙げられる。
【0004】
取り扱いの便宜上、シート状の固体電解質層が求められている。また、固体電解質のリチウムイオン伝導性は固体電解質層の厚みに依存するため、シート状の固体電解質層を薄くする必要がある。しかしながら、固体電解質だけからなる単一層の薄い固体電解質層を形成することは難しい。
【0005】
このような課題に対し、特許文献1では、基材上に設置された不織布の表面に、固体電解質を含む塗工液を塗布、乾燥することにより形成される固体電解質シートが開示されている。また、不織布、及び、当該不織布の表面及び内部に固定電解質を含むシートであって、不織布の平方メートル当たりの重量が8g以下であり、前記不織布の厚さが10μm以上25μm以下である、固体電解質シートが開示されている。さらに、不織布は、繊度が0.01~1dtexの範囲であり、可撓性を有する繊維からなること、及び、可撓性を有する繊維は、ポリエチレンテレフタラート(ポリエチレンテレフタレート)繊維であることが開示されている。
【0006】
しかしながら、引用文献1に開示されている不織布は、引張強度が極めて低く、連続塗工が困難であることから、基材上に設置された不織布に塗工液を塗布しており、量産性が低く、生産コストが高くなるという課題があった。
【0007】
また、固体電解質だけからなる単一層の固体電解質層と比べると、不織布の表面及び内部に固体電解質を含むシートは、抵抗が高いため、不織布の更なる低坪量化と薄膜化が求められている。湿式抄造法により製造された湿式不織布の場合、3~4g/m

以下の坪量では、不織布を構成する繊維本数自体が減るため、繊維が抄紙ワイヤーや抄紙毛布に付着して欠落した部分が穴欠点となる。この穴欠点部分には、固体電解質を担持できないという課題があった。
【0008】
さらに、不織布に固体電解質の塗工液を塗布した後、固体電解質層の緻密性を上げるために、熱プレス処理した際に、不織布を構成する繊維に起因する微細なひび割れが固体電解質シートに入る課題があった。また、不織布を構成する繊維と固体電解質との界面での密着不良が発生するため、リチウムイオン伝導性が低下する課題があった。
【0009】
引用文献2には、不織布の表面及び内部に固体電解質を担持させる固体電解質担持用不織布において、該固体電解質担持用不織布はフィブリル化耐熱性繊維と合成樹脂短繊維とを含有してなり、該固体電解質担持用不織布に含まれる全繊維成分に対して、フィブリル化耐熱性繊維の含有率が2質量%以上40質量%以下であり、合成樹脂短繊維として、融点160℃以上の樹脂を芯成分とし、ポリエチレン樹脂を鞘成分とする芯鞘型複合繊維を含むことを特徴とする固体電解質担持用不織布が開示されている。また、引用文献3には、固体電解質を担持するための固体電解質担持用不織布であって、捲縮を有する熱融着性複合繊維が60質量%以上100質量%以下で含有され且つ熱融着されている不織布Aであることを特徴とする固体電解質担持用不織布が開示されている。そして、捲縮を有する熱融着性複合繊維として、芯がポリプロピレン系重合体からなり、鞘が、芯で用いられたポリプロピレン系重合体よりも融点の低いポリオレフィン系重合体からなる、芯鞘型の熱融着性複合繊維が開示されている。引用文献2及び3には、ポリエチレンテレフタレート繊維に代表されるポリエステル繊維を主に含む固体電解質担持用不織布において、穴欠点、繊維に起因するひび割れ、繊維と固体電解質との界面での密着不良等を解決する手段については何ら記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2016-31789号公報
特開2020-24860号公報
国際公開第2021/200621号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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