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公開番号2024141103
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023052569
出願日2023-03-29
発明の名称ネジの仮保持構造
出願人株式会社ユーシン
代理人個人
主分類F16B 41/00 20060101AFI20241003BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】安定化した状態でネジを仮保持する。
【解決手段】仮保持構造Sでは、ネジ40が仮保持部20に仮保持される。仮保持部20は、ネジ40の頭部42が挿入される溝部27と、溝部27の幅方向両側部を構成し且つ左右方向に弾性変形可能に構成された左右一対のアーム部22と、を有している。また、溝部27の内部には、頭部42を上下方向両側及び径方向外側から支持する仮保持機構部26が設けられている。このため、アーム部22を左右方向に弾性変形させることで、頭部42を溝部27内に挿入しつつ、溝部27内に挿入された頭部42を仮保持機構部26によって相対移動不能に保持することができる。したがって、安定化した状態でネジ40を仮保持することができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ネジによって締結部品を被締結部品に締結固定する際に前記ネジを前記締結部品に仮保持するネジの仮保持構造であって、
前記締結部品に設けられ、前記ネジの頭部を仮保持する仮保持部と、
前記締結部品に設けられ、前記仮保持部に対して前記ネジの軸方向の一方側に配置され、仮保持される前記ネジと同軸上に配置される固定孔を有すると共に、仮保持状態が解除される前記ネジによって前記被締結部品に締結固定される固定部と、
を備え、
前記軸方向と直交する方向を第1方向とし、前記軸方向及び前記第1方向と直交する方向を第2方向とし、
前記仮保持部は、
前記第1方向に延在され且つ前記第2方向を幅方向とする溝状に形成され、前記第1方向の一方側端部が開放されると共に、前記頭部が挿入される溝部と、
前記溝部の前記第2方向の両側部を構成し、前記第2方向に弾性変形可能に構成された一対のアーム部と、
前記溝部の内部に設けられ、前記頭部を前記軸方向の両側及び径方向外側から支持する仮保持機構部と、
を含んで構成されており、
所定値以上の前記軸方向の一方側への荷重が前記ネジに入力されたときには、前記仮保持機構部による前記ネジの仮保持状態が解除されて前記ネジの前記軸方向の一方側への移動を許可するネジの仮保持構造。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記仮保持機構部は、前記ネジの第2方向両側において前記頭部を前記軸方向の一方側から支持する一対の第1保持部を有しており、
前記第1保持部は、上下方向を板厚方向とする板状に形成され、前記アーム部から前記溝部の幅方向中央側へ突出すると共に、前記軸方向に弾性変形可能に構成され、
所定値以上の前記軸方向の一方側への荷重が前記ネジに入力されたときには、前記第1保持部が前記軸方向の一方側へ弾性変形して前記第1保持部の前記ネジに対する支持状態が解除される請求項1に記載のネジの仮保持構造。
【請求項3】
前記仮保持部は、
前記第2方向に延在された保持ベース部と、
前記保持ベース部から前記第1方向の一方側へ延出された一対の前記アーム部と、
を含んで構成されており、
前記仮保持機構部は、前記第1保持部の前記第1方向の一方側において前記頭部を前記軸方向の他方側から支持する一対の第2保持部と、前記第1保持部の前記第1方向の他方側において前記頭部を前記軸方向の他方側から支持する第3保持部と、を有しており、
前記第2保持部は、上下方向を板厚方向とする板状に形成され、前記アーム部から前記溝部の幅方向中央側へ突出しており、
前記第3保持部は、上下方向を板厚方向とする板状に形成され、前記保持ベース部から前記第1方向の一方側へ突出している請求項2に記載のネジの仮保持構造。
【請求項4】
前記頭部は、
頭部本体と、
前記頭部本体の外周部から径方向外側へ突出したフランジと、
を含んで構成されており、
前記第2保持部及び前記第3保持部は、前記フランジを前記軸方向の他方側から支持すると共に、前記頭部本体を径方向外側から支持している請求項3に記載のネジの仮保持構造。
【請求項5】
前記締結部品は、前記締結部品の外郭を構成する第1部材と第2部材とを有しており、
前記仮保持部は、弾性材によって構成されると共に、前記第1部材と前記第2部材との間をシールしている請求項1に記載のネジの仮保持構造。
【請求項6】
前記アーム部の非弾性変形状態では、前記アーム部が前記第1方向の一方側へ向かうに従い前記溝部の幅方向外側へ傾斜している請求項1に記載のネジの仮保持構造。
【請求項7】
前記固定部には、前記仮保持機構部と係合可能に構成された係合部が設けられており、
前記ネジの前記溝部への挿入後に前記係合部が前記仮保持機構部に係合されることで、前アーム部の弾性変形が制限される請求項1~請求項6の何れか1項に記載のネジの仮保持構造。
【請求項8】
一対の前記アーム部の一方には、一対の前記アーム部の他方と連結可能に構成された連結部が設けられており、
前記ネジの前記溝部への挿入後に前記連結部が前記アーム部の他方と連結されることで、前アーム部の弾性変形が制限される請求項1~請求項6の何れか1項に記載のネジの仮保持構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ネジの仮保持構造に関するものである。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
下記特許文献1に記載のねじの仮止構造では、ねじ孔を有する取付部が、仮止部の下側に設けられており、仮止部は、一部開放された略円筒状に形成されている。仮止部の内径は、ねじのワッシャの外径よりも小さく設定されている。そして、ねじを仮止めするときには、仮止部を広げるように仮止部を弾性変形させて、ねじを仮止部内に挿通させる。ねじの挿通後は、ねじが取付部のねじ孔内に配置されると共に、仮止部が弾性変形前の状態に復帰する。これにより、仮止め状態のねじが上側へ変位したときには、ワッシャが仮止部に当接するため、ねじの取付部からの脱落を抑制できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-17420号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記ねじの仮止構造では、以下に示す点において改善の余地がある。すなわち、上記ねじの仮止構造では、ねじが、取付部及び仮止部に対して相対移動可能な状態で、取付部に仮止めされる。換言すると、ねじの仮止め状態が、不安定となっている。このため、例えば、ねじの仮止構造が適用されたコンビネーションスイッチの運搬時等において、振動等によってねじが取付部及び仮止部に衝突すると、取付部及び仮止部が破損する虞がある。このため、上記ねじの仮止構造では、仮止め状態の安定化を図るという点において改善の余地がある。
【0005】
本発明は、上記事実を考慮して、安定化した状態でネジを仮保持することができるネジの仮保持構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、ネジによって締結部品を被締結部品に締結固定する際に前記ネジを前記締結部品に仮保持するネジの仮保持構造であって、前記締結部品に設けられ、前記ネジの頭部を仮保持する仮保持部と、前記締結部品に設けられ、前記仮保持部に対して前記ネジの軸方向の一方側に配置され、仮保持される前記ネジと同軸上に配置される固定孔を有すると共に、仮保持状態が解除される前記ネジによって前記被締結部品に締結固定される固定部と、を備え、前記軸方向と直交する方向を第1方向とし、前記軸方向及び前記第1方向と直交する方向を第2方向とし、前記仮保持部は、前記第1方向に延在され且つ前記第2方向を幅方向とする溝状に形成され、前記第1方向の一方側端部が開放されると共に、前記頭部が挿入される溝部と、前記溝部の前記第2方向の両側部を構成し、前記第2方向に弾性変形可能に構成された一対のアーム部と、前記溝部の内部に設けられ、前記頭部を前記軸方向の両側及び径方向外側から支持する仮保持機構部と、を含んで構成されており、所定値以上の前記軸方向の一方側への荷重が前記ネジに入力されたときには、前記仮保持機構部による前記ネジの仮保持状態が解除されて前記ネジの前記軸方向の一方側への移動を許可するネジの仮保持構造である。
【発明の効果】
【0007】
上記構成のスイッチ装置によれば、安定化した状態でネジを仮保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本実施の形態に係るネジの仮保持構造が適用されたスイッチ装置にネジが仮保持された状態を示す上側から見た平面図である。
図1に示されるスイッチ装置の前端部における中央部の右側から見た断面図(図1の2-2線断面図)である。
図1に示されるスイッチ装置の前端部における右部の右側から見た断面図(図1の3-3線断面図)である。
図1に示されるスイッチ装置の前端部における中央部の後側から見た断面図(図1の4-4線断面図)である。
(A)は、ネジの仮保持部の溝部への挿入初期を示す平面図であり、(B)は、ネジの仮保持部の溝部への挿入途中を示す平面図であり、(C)は、ネジの仮保持部の溝部への挿入完了時を示す平面図である。
(A)は、所定値以上の下側への荷重がネジに入力されてネジの仮保持が解除された状態を示す後側から見た断面図であり、(B)は、ネジによって固定部が被非固定ボスに締結固定された状態を示す後側から見た断面図である。
図1に示される仮保持部の変形例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて、本実施の形態に係るネジの仮保持構造S(以下、単に仮保持構造Sと記載する)について説明する。図1~図4に示されるように、仮保持構造Sは、締結部品としてのスイッチ装置10に適用されている。スイッチ装置10は、車両(自動車)に搭載されて、ネジ40によって、車両の被締結部品としての車両側部品50に締結固定される。そして、スイッチ装置10の車両側部品50への締結固定前の状態において、仮保持構造Sによってネジ40がスイッチ装置10に仮保持される。なお、図面において適宜示される矢印UP、矢印FR、及び矢印RHは、それぞれスイッチ装置10の上側、前側、右側を示している。以下の説明において、上下、前後、左右の方向を用いて説明するときには、特に断りのない限り、スイッチ装置10の上下方向、前後方向、左右方向を示すものとする。また、上下方向が本発明のネジの軸方向に対応し、前後方向が本発明の第1方向に対応し、左右方向が本発明の第2方向に対応している。
【0010】
スイッチ装置10は、全体として前後方向を長手方向とする略矩形箱形状に形成されている。スイッチ装置10は、スイッチ装置10の外郭を構成する第1部材としてのベース12及び第2部材としてのケース14を有しており、ベース12及びケース14が互いに組付けられている。スイッチ装置10内には、ラバーシート16が設けられており、ラバーシート16は、ゴム等の弾性材によって形成されている。また、ラバーシート16は、操作ノブ18によって押圧されるドーム部16Aを有しており、操作ノブ18は、ケース14から下方側へ操作可能に露出している。
(【0011】以降は省略されています)

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