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公開番号
2024136851
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-04
出願番号
2023048136
出願日
2023-03-24
発明の名称
静電荷像現像用トナー及び画像形成方法
出願人
コニカミノルタ株式会社
代理人
弁理士法人光陽国際特許事務所
主分類
G03G
9/087 20060101AFI20240927BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】かぶりを抑制した良好な画質が得られる静電荷像現像用トナー及び画像形成方法を提供することである。
【解決手段】本発明の静電荷像現像用トナーは、ポリエステルを少なくとも含有するトナー粒子を含む静電荷像現像用トナーであって、前記トナー粒子が、前記ポリエステルとして、非晶性ポリエステルを少なくとも含有し、前記ポリエステルにおける全アルコール由来の構造単位100モル%に対するビスフェノールA誘導体由来の構造単位の含有率が、10モル%以下であり、温度10℃・湿度20%RHの環境下で24時間放置したときの、前記トナー粒子の全体の質量に対する外部及び内部に存在する水分の質量である全体水分量が、0.4質量%以上であることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリエステルを少なくとも含有するトナー粒子を含む静電荷像現像用トナーであって、
前記トナー粒子が、前記ポリエステルとして、非晶性ポリエステルを少なくとも含有し、
前記ポリエステルにおける全アルコール由来の構造単位100モル%に対するビスフェノールA誘導体由来の構造単位の含有率が、10モル%以下であり、
温度10℃・湿度20%RHの環境下で24時間放置したときの、前記トナー粒子の全体の質量に対する外部及び内部に存在する水分の質量である全体水分量が、0.4質量%以上である
ことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
続きを表示(約 950 文字)
【請求項2】
前記トナー粒子が、前記ポリエステルとして、結晶性ポリエステルを含有し、
前記結晶性ポリエステルが、炭素数6~14の脂肪族ジカルボン酸と炭素数6~14の脂肪族ジオールとの重縮合体である
ことを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項3】
前記非晶性ポリエステルが、炭素数5以上の脂肪族多価アルコールに由来する構造単位を有する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項4】
前記トナー粒子が、融点Tmが70℃以上91℃以下の離型剤を含有する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項5】
前記トナー粒子が、個数平均粒子径が90nm以上130nm以下のシリカ粒子を、外添剤として有する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項6】
前記トナー粒子が、チタン酸ストロンチウム粒子を、外添剤として有する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項7】
温度10℃・湿度20%RHの環境下で24時間放置したときの、前記トナー粒子の全体水分量が、0.8質量%以上である
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項8】
温度10℃・湿度20%RHの環境下で24時間放置したときの、前記トナー粒子の全体の質量に対する内部に存在する水分の質量である内部水分量が、0.3質量%以上である
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項9】
温度10℃・湿度20%RHの環境下で24時間放置したときの、前記トナー粒子の全体水分量が、0.6質量%以上であり、内部水分量が、0.5質量%以上である
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナー。
【請求項10】
請求項1又は請求項2に記載の静電荷像現像用トナーを用いる
ことを特徴とする画像形成方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電荷像現像用トナー及び画像形成方法に関する。
より詳しくは、本発明は、かぶりを抑制した良好な画質が得られる静電荷像現像用トナー及び画像形成方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
省エネルギーの観点から静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」ともいう。)の低温定着化が望まれている。このために、結着樹脂として非晶性ポリエステルや結晶性ポリエステルを使ったトナーの開発が行われている。非晶性ポリエステルを構成する多価アルコール成分には、低温定着性と耐熱保管性の両立の観点から、ビスフェノールA誘導体が用いられてきた(特許文献1参照。)。
【0003】
一方で、ビスフェノールA誘導体は、分子内に芳香環を多く含む構造であるため、分子が非常に剛直で動きづらいという特徴がある。そのため、ビスフェノールA誘導体由来の構造を多く含むポリエステルを含有するトナーでは、分子内の電荷の移動が容易ではないため、帯電量の立ち上がりが遅い。近年、電子写真プロセスの高速化が進んでいる。また、低温低湿環境下では、帯電量の立ち上がりが遅くなりやすい。このような環境下において、ビスフェノールA誘導体由来の構造を多く含有し、帯電量の立ち上がりが遅いトナーは、十分な帯電量が得られないまま現像されてしまうことがある。これによって非画像部にトナーが飛散してしまい、かぶりが生じることが、問題となっていた。
【0004】
また、特許文献2において、トナーにビスフェノールA誘導体を含まないポリエステルを用いる技術が開示されている。しかし、当該技術だけでは、かぶりの改善が十分ではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-98008号公報
特開2017-062344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記問題又は状況に鑑みてなされたものである。本発明の解決課題は、かぶりを抑制した良好な画質が得られる静電荷像現像用トナー及び画像形成方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記課題の原因等について検討した。その結果、本発明者は、トナー母体粒子にビスフェノールA誘導体由来の構造単位の含有率が低いポリエステルを含有させ、かつ、トナー粒子の全体水分量を0.4質量%以上にすることで、上記課題を解決できることを見いだした。これに基づき、本発明者は、本発明に至った。上記課題は、以下の手段により解決される。
【0008】
1.ポリエステルを少なくとも含有するトナー粒子を含む静電荷像現像用トナーであって、
前記トナー粒子が、前記ポリエステルとして、非晶性ポリエステルを少なくとも含有し、
前記ポリエステルにおける全アルコール由来の構造単位100モル%に対するビスフェノールA誘導体由来の構造単位の含有率が、10モル%以下であり、
温度10℃・湿度20%RHの環境下で24時間放置したときの、前記トナー粒子の全体の質量に対する外部及び内部に存在する水分の質量である全体水分量が、0.4質量%以上である
ことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
【0009】
2.前記トナー粒子が、前記ポリエステルとして、結晶性ポリエステルを含有し、
前記結晶性ポリエステルが、炭素数6~14の脂肪族ジカルボン酸と炭素数6~14の脂肪族ジオールとの重縮合体である
ことを特徴とする第1項に記載の静電荷像現像用トナー。
【0010】
3.前記非晶性ポリエステルが、炭素数5以上の脂肪族多価アルコールに由来する構造単位を有する
ことを特徴とする第1項又は第2項記載の静電荷像現像用トナー。
(【0011】以降は省略されています)
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