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公開番号2024136674
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023047860
出願日2023-03-24
発明の名称記録方法
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B41M 5/00 20060101AFI20240927BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】インクジェット法を用いて、製造装置の大型化を抑制しつつ、風合いおよび洗濯堅牢性に優れた記録物を安定的に製造することができる記録方法を提供すること。
【解決手段】本発明の記録方法は、剥離層を有する転写媒体にインクジェットヘッドから顔料および水を含む顔料インクを吐出して第1の層を形成する工程と、インクジェットヘッドから処理液を吐出して第1の層と重なるように第2の層を形成する工程と、転写媒体の第1の層および第2の層が形成された面を、吸収性の被転写媒体と対向させた状態で加熱することにより、第1の層および第2の層を被転写媒体に熱転写する工程とを有し、顔料インク中における樹脂の含有量が15.0質量%以下であり、処理液が樹脂と水とを含むものであり、処理液を吐出する際の第1の層の乾燥率が0%以上80%以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
剥離層を有する転写媒体にインクジェットヘッドから顔料および水を含む顔料インクを吐出して第1の層を形成する第1の層形成工程と、
インクジェットヘッドから処理液を吐出して前記第1の層と重なるように第2の層を形成する第2の層形成工程と、
前記転写媒体の前記第1の層および前記第2の層が形成された面を、吸収性の被転写媒体と対向させた状態で加熱することにより、前記第1の層および前記第2の層を前記被転写媒体に熱転写する熱転写工程とを有し、
前記顔料インク中における樹脂の含有量は15.0質量%以下であり、
前記処理液は、樹脂と水とを含むものであり、
前記処理液を吐出する際の前記第1の層の乾燥率が0%以上80%以下である、記録方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記処理液に含まれる前記樹脂は、ポリエステル、ポリウレタンおよびポリ塩化ビニルよりなる群から選択される1種以上である、請求項1に記載の記録方法。
【請求項3】
前記処理液中に含まれる前記樹脂のガラス転移温度は、-20℃以上50℃以下である、請求項1または2に記載の記録方法。
【請求項4】
前記処理液中に含まれる前記樹脂の融点は、80℃以上140℃以下である、請求項1または2に記載の記録方法。
【請求項5】
前記処理液中における前記樹脂の含有量が5.0質量%以上20.0質量%以下である、請求項1または2に記載の記録方法。
【請求項6】
前記処理液は、沸点が280℃以上の有機溶媒を含まないものである、請求項1または2に記載の記録方法。
【請求項7】
前記顔料インクは、ガラス転移温度が-40℃以上0℃以下の樹脂を含むものである、請求項1または2に記載の記録方法。
【請求項8】
前記顔料インクは、沸点が280℃以上の有機溶媒を含むものである、請求項1または2に記載の記録方法。
【請求項9】
前記被転写媒体は、布帛または皮革である、請求項1または2に記載の記録方法。
【請求項10】
剥離層を有する転写媒体にインクジェットヘッドから、顔料、ガラス転移温度が-40℃以上0℃以下の樹脂、沸点が280℃以上の有機溶媒、および、水を含む顔料インクを吐出して第1の層を形成する第1の層形成工程と、
インクジェットヘッドから処理液を吐出して前記第1の層と重なるように第2の層を形成する第2の層形成工程と、
前記転写媒体の前記第1の層および前記第2の層が形成された面を、吸収性の被転写媒体である布帛または皮革と対向させた状態で加熱することにより、前記第1の層および前記第2の層を前記被転写媒体に熱転写する熱転写工程とを有し、
前記顔料インク中における前記樹脂の含有量は2.0質量%以上15.0質量%以下であり、
前記処理液は、ガラス転移温度が-20℃以上50℃以下であり、かつ、融点が80℃以上140℃以下である樹脂と、水とを含み、かつ、沸点が280℃以上の有機溶媒を含まないものであり、
前記処理液に含まれる前記樹脂は、ポリエステル、ポリウレタンおよびポリ塩化ビニルよりなる群から選択される1種以上であり、
前記処理液中における前記樹脂の含有量が5.0質量%以上20.0質量%以下であり、
前記処理液を吐出する際の前記第1の層の乾燥率が0%以上80%以下である、記録方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、記録方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
画像を形成した転写媒体である転写シートを布地等の被転写媒体に重ね合わせ、加熱加圧することで画像を被転写媒体に転写する転写印刷方法が知られている。このような方法では、転写シートに画像を形成する際に、微細な画像を高いオンデマンド性で形成するうえで有利であることから、インクジェット法が用いられることが多い。また、布帛、皮革等の吸収性の被転写媒体を用いた場合には、洗濯堅牢性も求められる。
【0003】
上記のような転写印刷方法では、基材の全面に剥離層およびホットメルト層が形成された転写シートに画像を形成した後、この転写シートを被転写媒体に加熱加圧して転写する方法が一般的である。
【0004】
しかし、このような方法を用いて製造される記録物では、ホットメルト層が画像とともに前記被転写媒体へ転写されて、画像以外の部分にもホットメルト層が被転写媒体に形成されてしまい、被転写媒体が有している風合いが損なわれるという問題があった。特に、記録物が被服であるような場合には着用者に不快感を与えやすいという問題がある。
【0005】
上記のような課題を解決する目的で、転写シートの表面に顔料を含むインクで画像を形成した後、転写シートの表面に加熱溶融性の粉体を振りかけインクの表面の全体に隙間なく粉体を付着させ、非画像形成部分の粉体を除去し被転写媒体である被転写物に転写シートを重ね合わせ、画像形成部分を粉体が溶融する温度で加熱加圧することで、転写シートの画像を被転写物に転写する方法が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2019-171840号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このような方法によれば、全面にホットメルト層が設けられた転写シートを用いる方法に比べてやや改善するものの、依然として満足のいく風合いは得られない。また、このような方法では、インクジェット法により転写シートに画像を形成する画像形成装置や、加熱・加圧により画像を転写する転写装置に加えて、さらに、粉体を手作業で振りかけたり、粉体を振りかける装置を設置したりするための空間が必要であり、記録物を製造するための空間が大きくなるという問題があった。また、転写シートに振りかけた粉体のうち画像に付着していないものを振り落としたり、吸引除去したりする等の工程が必要となり、記録物の生産性を高めることが困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することができる。
【0009】
本発明の適用例に係る記録方法は、剥離層を有する転写媒体にインクジェットヘッドから顔料および水を含む顔料インクを吐出して第1の層を形成する第1の層形成工程と、
インクジェットヘッドから処理液を吐出して前記第1の層と重なるように第2の層を形成する第2の層形成工程と、
前記転写媒体の前記第1の層および前記第2の層が形成された面を、吸収性の被転写媒体と対向させた状態で加熱することにより、前記第1の層および前記第2の層を前記被転写媒体に熱転写する熱転写工程とを有し、
前記顔料インク中における樹脂の含有量は15.0質量%以下であり、
前記処理液は、樹脂と水とを含むものであり、
前記処理液を吐出する際の前記第1の層の乾燥率が0%以上80%以下である。
【0010】
本発明の他の適用例に係る記録方法は、剥離層を有する転写媒体にインクジェットヘッドから、顔料、ガラス転移温度が-40℃以上0℃以下の樹脂、沸点が280℃以上の有機溶媒、および、水を含む顔料インクを吐出して第1の層を形成する第1の層形成工程と、
インクジェットヘッドから処理液を吐出して前記第1の層と重なるように第2の層を形成する第2の層形成工程と、
前記転写媒体の前記第1の層および前記第2の層が形成された面を、吸収性の被転写媒体である布帛または皮革と対向させた状態で加熱することにより、前記第1の層および前記第2の層を前記被転写媒体に熱転写する熱転写工程とを有し、
前記顔料インク中における前記樹脂の含有量は2.0質量%以上15.0質量%以下であり、
前記処理液は、ガラス転移温度が-20℃以上50℃以下であり、かつ、融点が80℃以上140℃以下である樹脂と、水とを含み、かつ、沸点が280℃以上の有機溶媒を含まないものであり、
前記処理液に含まれる前記樹脂は、ポリエステル、ポリウレタンおよびポリ塩化ビニルよりなる群から選択される1種以上であり、
前記処理液中における前記樹脂の含有量が5.0質量%以上20.0質量%以下であり、
前記処理液を吐出する際の前記第1の層の乾燥率が0%以上80%以下である。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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