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公開番号2024135849
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023046735
出願日2023-03-23
発明の名称定着材料供給装置
出願人株式会社ケー・エフ・シー
代理人個人
主分類B01F 35/71 20220101AFI20240927BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】2台の混練圧送ポンプに対する定着材料の選択供給と同時供給の双方を行うことができ、定着材料の枯渇による混練圧送ポンプの停止を防止できる。
【解決手段】ドライモルタルDMが投下される有底状の振分円筒3に、第1混練圧送ポンプ10aの第1ホッパー11aにドライモルタルDMを投下する第1投下筒4aと、第2混練圧送ポンプ10bの第2ホッパー11bにドライモルタルDMを投下する第2投下筒4bと、軸周りに回転可能に内装され、ドライモルタルDMを振分円筒3の底部31に導くように傾斜する仕切傾斜板5が設けられ、仕切傾斜板5の傾斜方向を、ドライモルタルDMを第1投下筒4aの第1開口41aだけに導く第1停止位置ST1と、第2投下筒4bの第2開口41bだけに導く第2停止位置ST2と、第1開口41aと第2開口41bの双方に導く第3停止位置ST3に、回転調整可能である定着材料供給装置1。
【選択図】図7

特許請求の範囲【請求項1】
定着材料を収容するサイロから前記定着材料を移送する移送部と、
前記移送部の先端側から内部に前記定着材料が投下される有底状の振分円筒と、
前記振分円筒の底部付近で開口する第1開口で前記振分円筒と連通し、第1混練圧送ポンプの第1ホッパーに前記定着材料を投下する第1投下筒と、
前記振分円筒の底部付近で開口し且つ前記第1開口と前記振分円筒の周方向に間隔を開けて設けられた第2開口で前記振分円筒と連通し、第2混練圧送ポンプの第2ホッパーに前記定着材料を投下する第2投下筒と、
前記振分円筒に前記振分円筒の軸周りに回転可能に内装され、前記振分円筒に投下された前記定着材料を前記振分円筒の底部に導くように傾斜する仕切傾斜板とを備え、
前記仕切傾斜板の傾斜方向を、前記第1投下筒に連通する前記第1開口だけに前記定着材料を導く第1停止位置と、前記第2投下筒に連通する前記第2開口だけに前記定着材料を導く第2停止位置と、前記第1開口と前記第2開口の双方に前記定着材料を導く第3停止位置とに、回転調整可能であることを特徴とする定着材料供給装置。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記仕切傾斜板の外周の一部に沿うように固定される略半円筒状の半円内筒が前記振分円筒に内装され、
前記半円内筒が前記振分円筒の軸周りに回転することにより前記仕切傾斜板が回転することを特徴とする請求項1記載の定着材料供給装置。
【請求項3】
前記仕切傾斜板及び前記半円内筒が前記振分円筒に対して着脱自在であると共に、
前記振分円筒の底部に滞留した前記定着材料を排出する排出穴が設けられていることを特徴とする請求項2記載の定着材料供給装置。
【請求項4】
前記第1混練圧送ポンプの前記第1ホッパーに内装される前記定着材料の貯留量を検知する第1レベルセンサと、
前記第2混練圧送ポンプの前記第2ホッパーに内装される前記定着材料の貯留量を検知する第2レベルセンサと、
前記仕切傾斜板を前記振分円筒の軸周りに回転させる位置決めモーターと、
前記位置決めモーターの回転動作を制御する回転駆動制御部とを備え、
前記第1レベルセンサが発信する前記定着材料の設定貯留量未満若しくは設定貯留量以下の第1信号だけの信号受信部による継続受信に応じて、前記回転駆動制御部が、前記仕切傾斜板の傾斜方向が前記第1停止位置となるように前記位置決めモーターを制御し、
前記第2レベルセンサが発信する前記定着材料の設定貯留量未満若しくは設定貯留量以下の第2信号だけの前記信号受信部による継続受信に応じて、前記回転駆動制御部が、前記仕切傾斜板の傾斜方向が前記第2停止位置となるように前記位置決めモーターを制御し、
前記第1信号と前記第2信号の双方の前記信号受信部による継続受信に応じて、前記回転駆動制御部が、前記仕切傾斜板の傾斜方向が前記第3停止位置となるように前記位置決めモーターを制御することを特徴とする請求項1~3の何れかに記載の定着材料供給装置。
【請求項5】
前記移送部の移送動作の実行と停止を制御する移送動作制御部を備え、
前記第1信号と前記第2信号の双方の前記信号受信部による無受信に応じて、前記移送動作制御部が前記移送部の移送動作を停止することを特徴とする請求項4記載の定着材料供給装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネル等の地山に定着材を注入する混練圧送ポンプにドライモルタル等の定着材料を供給する定着材料供給装置に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、トンネルの地山にロックボルトを打設し、ロックボルトが打設された穿孔内に定着材であるモルタルを混練圧送する際に、混練圧送ポンプが用いられている。そして、混練圧送ポンプには、ホッパー内にドライモルタルを投入して運転を開始すると、ドライモルタル粉を規定の水量で練り上げ、規程の圧力でモルタルを連続吐出できるものがある。モルタルを連続吐出する混練圧送ポンプでは、モルタルを連続吐出する故にホッパー内のドライモルタルが急速に減少するため、ホッパー内にドライモルタルを供給することが必要になる。
【0003】
混練圧送ポンプのホッパー内にドライモルタルを供給する装置として特許文献1の材料混練装置がある。この装置では、ドライモルタルをサイロに収容し、サイロから2つの混練圧送ポンプにドライモルタルを移送する移送手段の先端側に、2股に分岐した一方の混練圧送ポンプのホッパーへの投下口と他方の混練圧送ポンプのホッパーへの投下口を設けると共に、一方の混練圧送ポンプのホッパーと他方の混練圧送ポンプのホッパーに選択的にドライモルタルを投下する切換手段を設け、一方の混練圧送ポンプのホッパー内のドライモルタルの貯留量が設定量より多くなったときに、他方の混練圧送ポンプのホッパーへドライモルタルを投下するよう切換手段を制御している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4326261号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1の材料供給装置では、一方の混練圧送ポンプのホッパー内のドライモルタルの貯留量が設定量より多くなるまで、他方の混練圧送ポンプのホッパー内にドライモルタルの供給を切り換えることができない。そのため、後からホッパー内のドライモルタルの貯留量が足りなくなった他方の混練圧送ポンプではドライモルタルが無くなり、他方の混練圧送ポンプの停止を余儀なくされることがあるという問題がある。
【0006】
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、2台の混練圧送ポンプに対する定着材料の選択供給と同時供給の双方を行うことができ、ホッパー内の定着材料の枯渇による混練圧送ポンプの停止を防止することができる定着材料供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の定着材料供給装置は、定着材料を収容するサイロから前記定着材料を移送する移送部と、前記移送部の先端側から内部に前記定着材料が投下される有底状の振分円筒と、前記振分円筒の底部付近で開口する第1開口で前記振分円筒と連通し、第1混練圧送ポンプの第1ホッパーに前記定着材料を投下する第1投下筒と、前記振分円筒の底部付近で開口し且つ前記第1開口と前記振分円筒の周方向に間隔を開けて設けられた第2開口で前記振分円筒と連通し、第2混練圧送ポンプの第2ホッパーに前記定着材料を投下する第2投下筒と、前記振分円筒に前記振分円筒の軸周りに回転可能に内装され、前記振分円筒に投下された前記定着材料を前記振分円筒の底部に導くように傾斜する仕切傾斜板とを備え、前記仕切傾斜板の傾斜方向を、前記第1投下筒に連通する前記第1開口だけに前記定着材料を導く第1停止位置と、前記第2投下筒に連通する前記第2開口だけに前記定着材料を導く第2停止位置と、前記第1開口と前記第2開口の双方に前記定着材料を導く第3停止位置とに、回転調整可能であることを特徴とする。
これによれば、第1混練圧送ポンプの第1ホッパー内における定着材料の貯留量と、第2混練圧送ポンプの第2ホッパー内における定着材料の貯留量に応じて、第1ホッパーだけへの定着材料の供給、第2ホッパーだけへの定着材料の供給、第1ホッパーと第2ホッパーの双方への定着材料の同時供給の3通りの定着材料供給を行うことができる。即ち、2台の混練圧送ポンプに対する定着材料の選択供給と同時供給の双方を行うことができ、ホッパー内の定着材料の枯渇による混練圧送ポンプの停止を防止することができる。
【0008】
本発明の定着材料供給装置は、前記仕切傾斜板の外周の一部に沿うように固定される略半円筒状の半円内筒が前記振分円筒に内装され、前記半円内筒が前記振分円筒の軸周りに回転することにより前記仕切傾斜板が回転することを特徴とする。
これによれば、仕切傾斜板の半円内筒への固定によって仕切傾斜板の所定の傾斜角度を安定して維持することができると共に、仕切傾斜板の取付強度を高めることができる。また、仕切傾斜板を半円内筒と一体化した部品として取り扱うことができ、定着材料供給装置を構成する部品の取扱いの容易性を高めることができる。また、半円内筒の回転によって仕切傾斜板を回転させ、仕切傾斜板の傾斜方向を変更することができ、仕切傾斜板の傾斜方向の変更動作をスムーズ且つ安定して行うことができる。
【0009】
本発明の定着材料供給装置は、前記仕切傾斜板及び前記半円内筒が前記振分円筒に対して着脱自在であると共に、前記振分円筒の底部に滞留した前記定着材料を排出する排出穴が設けられていることを特徴とする。
これによれば、混練圧送ポンプのホッパーに供給されずに漏れ落ち、振分円筒の内部に滞留した定着材料を、仕切傾斜板及び半円内筒を振分円筒から取り外して清掃することができ、振分円筒に滞留した定着材料を清掃して、仕切傾斜板や半円内筒の回転動作の円滑性を容易に復帰することができる。また、振分円筒の底部の排出穴から滞留した定着材料を排出することにより、振分円筒に滞留した定着材料が仕切傾斜板や半円内筒の円滑な回転動作を阻害することを抑制することができる共に、仕切傾斜板及び半円内筒を振分円筒から取り外す清掃作業の頻度を少なくすることができる。
【0010】
本発明の定着材料供給装置は、前記第1混練圧送ポンプの前記第1ホッパーに内装される前記定着材料の貯留量を検知する第1レベルセンサと、前記第2混練圧送ポンプの前記第2ホッパーに内装される前記定着材料の貯留量を検知する第2レベルセンサと、前記仕切傾斜板を前記振分円筒の軸周りに回転させる位置決めモーターと、前記位置決めモーターの回転動作を制御する回転駆動制御部とを備え、前記第1レベルセンサが発信する前記定着材料の設定貯留量未満若しくは設定貯留量以下の第1信号だけの信号受信部による継続受信に応じて、前記回転駆動制御部が、前記仕切傾斜板の傾斜方向が前記第1停止位置となるように前記位置決めモーターを制御し、前記第2レベルセンサが発信する前記定着材料の設定貯留量未満若しくは設定貯留量以下の第2信号だけの前記信号受信部による継続受信に応じて、前記回転駆動制御部が、前記仕切傾斜板の傾斜方向が前記第3停止位置となるように前記位置決めモーターを制御し、前記第1信号と前記第2信号の双方の前記信号受信部による継続受信に応じて、前記回転駆動制御部が、前記仕切傾斜板の傾斜方向が前記第2停止位置となるように前記位置決めモーターを制御することを特徴とする。
これによれば、第1混練圧送ポンプの第1ホッパー内における定着材料の貯留量と、第2混練圧送ポンプの第2ホッパー内における定着材料の貯留量に応じて、第1ホッパーだけへの定着材料の供給、第2ホッパーだけへの定着材料の供給、第1ホッパーと第2ホッパーの双方への定着材料の同時供給の3通りの定着材料供給を自動的、効率的に選択して行うことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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