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公開番号
2024173722
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2024081478
出願日
2024-05-20
発明の名称
血液浄化用多孔質中空糸膜及び血液浄化用モジュール
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
B01D
69/08 20060101AFI20241205BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】本発明は、血液浄化用途における安全性を維持しつつ、多孔質中空糸膜の体積当たりの内表面積を極大化して持ち出し血液量を低減させることが可能な、血液浄化用多孔質中空糸膜を提供すること目的とする。
【解決手段】本発明は、長手方向に垂直な断面における内表面の輪郭が異形であり、上記内表面の輪郭についての内接円の直径(μm)をIDi、上記内表面の輪郭についての外接円の直径(μm)をIDo、としたとき、該IDiと該IDoとが
90 ≦ IDi ≦ 1000
100 ≦ IDo ≦ 1100
10 ≦ IDo-IDi ≦ 100
の関係をそれぞれ満たし、上記内接円に囲まれた領域をIAi、上記外接円に囲まれた領域をIAo、としたとき、該IAoから該IAiを除いた領域IAmにおける断面積比率Rが0.35~0.75である、血液浄化用多孔質中空糸膜を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
長手方向に垂直な断面における内表面の輪郭が異形であり、
前記内表面の輪郭についての内接円の直径(μm)をIDi、
前記内表面の輪郭についての外接円の直径(μm)をIDo、としたとき、該IDiと該IDoとが
90 ≦ IDi ≦ 1000
100 ≦ IDo ≦ 1100
10 ≦ IDo-IDi ≦ 100
の関係をそれぞれ満たし、
前記内接円に囲まれた領域をIAi、
前記外接円に囲まれた領域をIAo、としたとき、該IAoから該IAiを除いた領域IAmにおける断面積比率Rが0.35~0.75である、血液浄化用多孔質中空糸膜。
続きを表示(約 270 文字)
【請求項2】
前記内表面の輪郭が、6~40の凸部を有する、請求項1記載の血液浄化用多孔質中空糸膜。
【請求項3】
前記凸部が、前記外接円の円周上に均等に存在する、請求項2記載の血液浄化用多孔質中空糸膜。
【請求項4】
非晶性高分子からなる、請求項1又は2記載の血液浄化用多孔質中空糸膜。
【請求項5】
平均膜厚が10~80μmである、請求項1又は2記載の血液浄化用多孔質中空糸膜。
【請求項6】
請求項1又は2記載の血液浄化用多孔質中空糸膜が内蔵された、血液浄化用モジュール。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、血液浄化用多孔質中空糸膜及び血液浄化用モジュールに関する。
続きを表示(約 1,100 文字)
【背景技術】
【0002】
中空糸膜は中空の内部と外部とが膜で区画化されており、特に微多孔質構造を有する多孔質中空糸膜は、内外で物質をふるい分ける分離膜として好適に用いられる。多孔質中空糸膜は中でも、腎不全治療等の血液浄化療法において、血液中の尿毒素や老廃物を除去する目的で、血液浄化用モジュールの内部に充填されて使用されることが多い。
【0003】
血液浄化療法においては、多量の血液を一度に患者の体外に取り出した場合、血圧低下や貧血等の副作用を惹起する虞がある。このため、患者の体外に取り出す血液の量、すなわち、持ち出し血液量を可能な限り少なくすることが求められる。
【0004】
持ち出し血液量を少なくするためには、血液浄化用モジュールのサイズを小さくする必要がある。しかしモジュールサイズを小さくすると充填できる多孔質中空糸膜の量も減るため、血液浄化効率が低下する。
【0005】
このように、血液浄化効率と持ち出し血液量との間には、一定のトレードオフが存在する。このトレードオフから脱却する手段としては、例えば多孔質中空糸膜の有効膜面積を増加させることが考えられる。
【0006】
多孔質中空糸膜の有効膜面積を増加させる手段としては、例えば、中空糸同士の密着を抑制する多孔質中空糸膜(特許文献1)や、表面に突起形状を付与した多孔質中空糸膜(特許文献2)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第1783446号公報
特開昭63-21914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1のようにフィン形状を中空糸外表面に付与した場合、糸束が嵩高くなってモジュールに充填できる中空糸本数が減少してしまい、所期の有効膜面積が確保できない可能性が高い。
【0009】
また特許文献2のような突起形状は人工肺等の気液交換用途に好適な構造であるが、血液浄化用途に適用した場合には、血液中の血球成分との衝突により血球成分を損傷させてしまうリスクが極めて高くなる。
【0010】
そこで本発明は、血液浄化用途における安全性を維持しつつ、多孔質中空糸膜の体積当たりの内表面積を極大化して持ち出し血液量を低減させることが可能な、血液浄化用多孔質中空糸膜を提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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