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公開番号
2025121472
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-20
出願番号
2024016878
出願日
2024-02-07
発明の名称
超音波溶着による接合体の製造方法
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
B29C
65/08 20060101AFI20250813BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約
【課題】
繊維強化樹脂材料のような剛性の高い材料であっても大面積で超音波溶着可能な接合方法を提供する。
【解決手段】
上記課題を解決するための本発明は、繊維強化樹脂からなる複数の部材を超音波溶着機により接合する方法であり、ベースとなる部材(I)に接合する部材(II)を重ねて拘束し、接合部に超音波ホーンを押し当てながら発振する工程において、超音波出力(W)P1、発振時間(秒)t1、ホーン圧力(MPa)p1からなる第1発振領域、次いで超音波出力(W)P2、発振時間(秒)t2、ホーン圧力(MPa)p2からなる第2発振領域を有し、かつp1<p2となる条件で超音波ホーンを押し当てる接合方法である。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
繊維強化樹脂からなる複数の部材を超音波溶着機により接合する接合体の製造方法であって、ベースとなる部材(I)に接合する部材(II)を重ねて拘束し、接合部に超音波ホーンを押し当てながら発振する工程において、超音波出力(W)P1、発振時間(秒)t1、ホーン圧力(MPa)p1からなる第1発振領域、次いで超音波出力(W)P2、発振時間(秒)t2、ホーン圧力(MPa)p2からなる第2発振領域を有し、かつp1<p2となる条件で超音波ホーンを押し当てる接合方法。
続きを表示(約 600 文字)
【請求項2】
前記ホーン圧力p2が0.5~5.0MPaである、請求項1に記載の接合方法。
【請求項3】
前記超音波出力がP1<P2である、請求項1に記載の接合方法。
【請求項4】
前記発振時間の条件がt1<t2である、請求項1に記載の接合方法。
【請求項5】
前記発振時間の合計(t1+t2)が1~5(秒)である、請求項1に記載の接合方法。
【請求項6】
前記第1発振領域と前記第2発振領域を段階的に設ける、請求項1に記載の接合方法。
【請求項7】
前記第1発振領域によるホーン変位(mm)よりも、前記第2発振領域によるホーン変位(mm)が大きい条件で超音波ホーンを押し当てる、請求項1に記載の接合方法。
【請求項8】
前記超音波ホーンの押し当て部の面積が5~50cm
2
である、請求項1に記載の接合方法。
【請求項9】
前記拘束において、接合する部材(II)の面内拘束力(N)>面外拘束力(N)である、請求項1に記載の接合方法。
【請求項10】
さらに、第2発振領域後に、超音波出力(W)P3、発振時間(秒)t3、ホーン圧力(MPa)p3からなる第3発振領域を有し、p2<p3を満たす請求項1に記載の接合方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維強化樹脂からなる複数の部材を超音波溶着により接合し、接合体を製造する方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂をマトリックスとして用い、炭素繊維やガラス繊維などの強化繊維と組み合わせた繊維強化樹脂材料は、軽量でありながら、強度や剛性などの力学特性や耐熱性、また耐食性に優れているため、航空・宇宙、自動車、鉄道車両、船舶、土木建築及びスポーツ用品などの数多くの分野に応用されてきた。
【0003】
しかしながら、繊維強化樹脂材料は、複雑な形状を有する部品や構造体を単一の成形工程で製造するには不向きであり、上記用途においては、繊維強化樹脂材料からなる部材を作製し、次いで、同種または異種の部材と一体化することが必要となる。繊維強化樹脂材料を同種または異種の部材と一体化する手法として、マトリクスとして熱可塑性樹脂を用いた繊維強化プラスチックを接合する際には、ボルト、ナット、リベット等を用いた機械的な接合や、接着剤を用いた化学的な接合、超音波溶着、振動溶着などを用いた熱的な接合が提案されている。なかでも、超音波溶着は第3の材料を必要としない他、サイクルタイムが短いなどの理由で、各種の産業分野で広く用いられている。
【0004】
超音波溶着とは、ホーンと呼ばれる共振体を部材に押し付けると共に、この共振体から高周波の機械的振動を加え、部材に伝えられた機械的振動を摩擦熱に変換し、部材を溶融させる事で、部材を溶着する方法である。例えば、特許文献1では、熱可塑性樹脂をマトリクス樹脂とする、強化繊維がランダムに配向された成形体と、被着体とを、面圧を加えながら超音波溶着する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許6083248号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載のように繊維強化樹脂材料を超音波溶着で十分に溶着させるためには一定以上の圧力で加圧する必要がある。一方で、繊維強化樹脂材料のような剛性の高い材料を大面積で溶着する場合には、発振開始時点から高い圧力で加圧を行うと、部材が強く拘束される。そのため、超音波を印加した際に、印加した超音波振動に部材の振動が追従できず、発振エラーとなって溶着ができないという課題があった。また、小さい面積で、複数回に分けて溶着するなどの回避方法はあるものの、溶着の回数が増えてしまい、サイクルタイムが長くなるという課題があった。
【0007】
そこで本発明では、繊維強化樹脂材料のような剛性の高い材料であっても大面積で超音波溶着可能な接合体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明は、繊維強化樹脂からなる複数の部材を超音波溶着機により接合する方法であり、ベースとなる部材(I)に接合する部材(II)を重ねて拘束し、接合部に超音波ホーンを押し当てながら発振する工程において、超音波出力(W)P1、発振時間(秒)t1、ホーン圧力(MPa)p1からなる第1発振領域、次いで超音波出力(W)P2、発振時間(秒)t2、ホーン圧力(MPa)p2からなる第2発振領域を有し、かつp1<p2となる条件で超音波ホーンを押し当てる接合方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の接合方法により、繊維強化樹脂材料のような剛性の高い材料であっても大面積で超音波溶着することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の超音波溶着装置の模式図である。
本発明の超音波溶着方法におけるホーン圧力と時間の関係のグラフであり、第1発振領域と第2発振領域を有することを示している。
第2発振領域でのホーン圧力の上昇のさせ方の例を示す図である。
本発明における好ましい形態での超音波溶着時のホーン変位の変化を示す図である。
本発明における好ましい形態での超音波溶着時の超音波出力の変化を示す図である。
本発明の超音波溶着方法におけるホーン圧力と時間の関係のグラフであり、第2発振領域に続いて、第3発振領域を有する形態の図である。
本発明の超音波溶着方法におけるホーン圧力と時間の関係のグラフであり、第2発振領域に続いて、保圧工程を有する形態の図である。
本発明の実施例における部材(I)と部材(II)の治具での固定方法を示した図であり、(a)が側方から見た断面図であり、(b)が上方から見た俯瞰図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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