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公開番号2024134539
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-03
出願番号2024042017
出願日2024-03-18
発明の名称熱硬化性組成物、硬化物、熱伝導性シート及び複合成形体
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人弁理士法人市澤・川田国際特許事務所
主分類C08L 101/00 20060101AFI20240926BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】高い熱伝導率と高い耐ハンダリフロー性を両立することができる熱硬化性組成物を提供する。
【解決手段】無機フィラー及び熱硬化性化合物を含有する熱硬化性組成物であり、熱硬化性組成物中の固形分100質量%に対し、前記無機フィラーの含有量が60質量%以上であり、該無機フィラーは2種以上のフィラーで構成され、該無機フィラーのうち、少なくとも一種が窒化ホウ素粒子であり、該窒化ホウ素粒子が凝集粒子であり、別の少なくとも一種がアルミナ粒子であり、該アルミナ粒子は、画像式粒度分布測定装置で測定した面積円形度が0.95以下のアルミナ粒子の割合が、全アルミナ粒子100個数%に対して50個数%以上70個数%以下であり、全無機フィラーに占める全アルミナ粒子の割合が35質量%以上である、熱硬化性組成物である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
無機フィラー及び熱硬化性化合物を含有する熱硬化性組成物であり、
熱硬化性組成物中の固形分100質量%に対し、前記無機フィラーの含有量が60質量%以上であり、
該無機フィラーは2種以上のフィラーで構成され、該無機フィラーのうち、少なくとも一種が窒化ホウ素粒子であり、該窒化ホウ素粒子が凝集粒子であり、
別の少なくとも一種がアルミナ粒子であり、
該アルミナ粒子は、画像式粒度分布測定装置で測定した面積円形度が0.95以下のアルミナ粒子の割合が、全アルミナ粒子100個数%に対して50個数%以上70個数%以下であり、
全無機フィラーに占める全アルミナ粒子の割合が35質量%以上である、熱硬化性組成物。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
前記アルミナ粒子の平均粒子径が0.5μm以上30μm以下である、請求項1に記載の熱硬化性組成物。
【請求項3】
前記アルミナ粒子は、画像式粒度分布測定装置で測定した面積円形度が0.90以下のアルミナ粒子の割合が、全アルミナ粒子100個数%に対して20個数%以上40個数%以下である、請求項1に記載の熱硬化性組成物。
【請求項4】
前記アルミナ粒子は、画像式粒度分布測定装置で測定したアスペクト比が0.85より小さいアルミナ粒子の割合が、全アルミナ粒子100個数%に対し50個数%以上80個数%以下である、請求項1に記載の熱硬化性組成物。
【請求項5】
前記アルミナ粒子は、画像式粒度分布測定装置で測定したアスペクト比が0.7より小さいアルミナ粒子の割合が、全アルミナ粒子100個数%に対し15個数%以上40個数%以下である、請求項1に記載の熱硬化性組成物。
【請求項6】
前記アルミナ粒子は、画像式粒度分布測定装置で測定した周囲長包絡度が0.970より大きく、0.985より小さいアルミナ粒子の割合が、全アルミナ粒子100個数%に対し5個数%以上40個数%以下である、請求項1に記載の熱硬化性組成物。
【請求項7】
前記アルミナ粒子は、画像式粒度分布測定装置で測定した面積包絡度が0.950より小さいアルミナ粒子の割合が、全アルミナ粒子100個数%に対し5個数%以上40個数%以下である、請求項1に記載の熱硬化性組成物。
【請求項8】
質量平均分子量10,000以上のポリマーを含む、請求項1に記載の熱硬化性組成物。
【請求項9】
前記熱硬化性組成物中の固形分から無機フィラーを除いた固形分100質量%に対し、質量平均分子量10,000以上のポリマーを、10質量%以上30質量%未満の割合で含む、請求項8に記載の熱硬化性組成物。
【請求項10】
前記熱硬化性化合物として、一分子当たりエポキシ基を3つ以上有し、分子量650以下の多官能エポキシ化合物を含む、請求項1に記載の熱硬化性組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱硬化性を有する熱硬化性組成物、当該熱硬化性組成物を用いてなる硬化物、熱伝導性シート、及び、複合成形体に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
半導体を用いたデバイスの中で、電源などの電力の制御や変換を行うデバイスは“パワー半導体デバイス”と呼ばれている。
パワー半導体デバイスは、電力の変換や制御を行うパワー半導体デバイス(半導体装置)と電子部品とを、ヒートシンクとして機能する基盤に搭載してパワーモジュール(半導体モジュール)とした構成のものが一般的である。
近年、鉄道・自動車・産業用、一般家電用等の様々な分野で使用されているパワー半導体デバイスは、更なる小型化・低コスト化・高効率化等の為に、従来のSiパワー半導体から、SiC、AlN、GaN等を使用したパワー半導体へ移行しつつある。
【0003】
このようなパワー半導体デバイスの実用化に向けて、種々の課題が指摘されているが、そのうちの一つにデバイスからの発熱の問題がある。パワー半導体デバイスは、高温で作動させることにより高出力・高密度化が可能となる一方、デバイスのスイッチングなどに伴う発熱は、パワー半導体デバイスの信頼性を低下させることが懸念されている。
【0004】
また、近年、電気・電子分野において、集積回路の高密度化に伴う発熱も大きな問題となっており、如何に熱を放散するかが緊急の課題となっている。例えば、パソコンの中央演算装置、電気自動車のモーター等の制御に用いられる半導体装置の安定動作を行う際、放熱のためにヒートシンク、放熱フィン等が不可欠になっており、半導体装置とヒートシンク等とを結合する部材として、熱伝導性及び絶縁性を両立可能な部材が求められている。
【0005】
熱伝導性及び絶縁性を両立可能な部材として、従来から、アルミナ基板や窒化アルミニウム基板などの熱伝導性の高いセラミック基板が使用されてきた。しかし、セラミックス基板では、衝撃で割れやすい、薄膜化が困難で小型化が難しい、といった課題を抱えていた。
そこで、エポキシ化合物等の熱硬化性化合物と無機フィラーを用いた熱伝導性を備えたシートが提案されている。
【0006】
熱硬化性化合物と無機フィラーを用いたシートに関しては、例えば特許文献1において、熱硬化性化合物及び熱可塑性樹脂と共に、アルミナ粒子及び窒化ホウ素を含み、熱硬化後のシート厚み方向の熱伝導率が3W/m・K以上である封止用樹脂シートが開示されている。
また、特許文献2において、Tgが60℃以下のエポキシ化合物と窒化ホウ素を含有する放熱樹脂シートであって、窒化ホウ素の含有量が30体積%以上、60体積%以下である放熱樹脂シートが提案されている。
【0007】
窒化ホウ素(以下、「BN」とも称する)は、絶縁性のセラミックであり、熱伝導性、固体潤滑性、化学的安定性、耐熱性に優れるという特徴を有することから、近年、電気・電子材料分野で特に着目されている材料である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2016-204545号公報
特開2017-036415号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
エポキシ化合物等の熱硬化性樹脂と無機フィラーを含む熱伝導性シートを用いて、例えばパワー半導体デバイスを作製する際、電子部品等を、前記熱伝導性シートを備えた基板(Cu)上に配置してハンダリフローすることが行われる。ハンダリフロー時は260℃以上の高温に晒されるため、樹脂と無機フィラー間で剥離が発生し、ボイドが生じる恐れがある。これらのボイドは、絶縁性の低下や、熱伝導性シートと基板(Cu)との間の剥離の原因となる。
【0010】
本発明の目的は、高い熱伝導率と高い耐ハンダリフロー性を両立することができる熱硬化性組成物、並びに、当該熱硬化性組成物を用いてなる硬化物、熱伝導性シート、及び、複合成形体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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