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公開番号2024086068
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022200956
出願日2022-12-16
発明の名称樹脂組成物
出願人株式会社日本触媒
代理人
主分類C08L 101/00 20060101AFI20240620BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】
無機粒子の含有量の多い樹脂組成物において、無機粒子の分散性が高く、樹脂との密着性が良好であり、成形時の流動性に優れた無機粒子を含有する樹脂組成物を提供することである。
【解決手段】
炭素被覆層を有する無機粒子と樹脂とを含む樹脂組成物であって、前記炭素被覆層が、同一分子間および/または異種分子間で縮合反応が起きる化合物(A)を加熱した炭素材料からなる層であることを特徴とする樹脂組成物である。当該炭素被覆層を有することにより、樹脂への分散性と密着性が両立する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
炭素被覆層を有する無機粒子と樹脂とを含む樹脂組成物であって、前記炭素被覆層が、同一分子間および/または異種分子間で縮合反応が起きる化合物(A)を加熱した炭素材料からなる層である樹脂組成物。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記無機粒子が、酸化物、窒化物、硫化物、炭化物からなる群から選ばれるいずれか1種を含む無機粒子である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記無機粒子が、シリカ粒子、アルミナ粒子、チタニア粒子、酸化マグネシウム粒子、ポリ酸粒子、その表面の少なくとも一部が酸化された金属粒子、複合酸化物粒子、固溶体酸化物粒子からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記化合物(A)が、加熱によって分解して芳香族環上にラジカルを発生する芳香族化合物である請求項1から3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記化合物(A)が、縮合反応によって、2種以上の基から1つの中性分子が形成されて脱離する化合物である、請求項1から3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記縮合反応が、
(a)-H基と-OH基とからH

Oが形成されて脱離することによる縮合反応、
(b)-H基と-OR基(Rは任意の適切な置換または無置換のアルキル基)とからROHが形成されて脱離することによる縮合反応、
(c)-H基と-X基(XはハロゲンまたはCN)とからHXが形成されて脱離することによる縮合反応、
(d)-H基と-NH

基とからNH

が形成されて脱離することによる縮合反応、
(e)-H基と-NHR基(Rは任意の適切な置換または無置換のアルキル基)とからRNH

が形成されて脱離することによる縮合反応、
(f)-H基と-NR



基(R

、R

は任意の適切な置換または無置換のアルキル基)とからR1R2NHが形成されて脱離することによる縮合反応、
(g)-H基と-SH基とからH

Sが形成されて脱離することによる縮合反応、
(h)-H基と-SR基(Rは任意の適切な置換または無置換のアルキル基)とからRSHが形成されて脱離することによる縮合反応、
(i)-H基と-OOCR基(Rは任意の適切な置換または無置換のアルキル基)とからRCOOHが形成されて脱離することによる縮合反応、
(j)-H基と-OSO(OH)基とからH

SO

が形成されて脱離することによる縮合反応、
(k)-H基と-OSO

R基(Rは任意の適切な置換または無置換のアルキル基)とからRSO

(OH)が形成されて脱離することによる縮合反応、
(l)-H基と-OSO

(OR)基(Rは任意の適切な置換または無置換のアルキル基)とからROSO

Hが形成されて脱離することによる縮合反応、および、
(m)-H基と-OSO

(OH)基とからH

SO

が形成されて脱離することによる縮合反応、
からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項5に記載の樹脂組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、炭素被覆無機粒子と樹脂とを含む樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
樹脂の成型体、フィルム、又はフィルムの積層物では、樹脂単独では達成し難い機械特性や光学特性を達成する為に、目的とする物性値を有する無機粒子を種々の方法にて複合化する手法が古くから試みられてきた。光学特性を主軸とした用途として、UV、もしくは、熱線遮蔽又は屈折率調整などの物性付与が挙げられるが、多くの場合、樹脂の透明性を維持する必要性があることから、無機粒子をナノレベルまで分散する必要がある。
【0003】
しかし、無機粒子は粒子表面の親水性および粒子形状や粒径が不揃いである理由から、粒子凝集しやすく樹脂への分散不良や濡れ性不良および樹脂の劣化を引き起こし、得られた成形品中に気泡のような空隙が生じたり、特に高温高速加工されたフィルムに発泡やブツ凝集、ボイド、粒子脱落等が生じるため、良好なフィルムが得られないのが現状であった。
【0004】
上記問題を解決するために、特許文献1には、シリカ、ガラスビーズ等にエポキシ系シランカップリング剤を表面処理する技術が開示されている。また、特許文献2には、チタネートカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、アセチレングリコール及びその誘導体を表面処理する技術が開示されている。しかしながら、何れの技術も無機粒子の分散性は不十分であり、無機粒子を含有した樹脂で無機粒子の分散性、流動性、凝集物、透明性低下による成型品外観不良が生じ成型品の品質が低下する問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平10-52870号公報
特開平10-59466号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、無機粒子の含有量の多い樹脂組成物において、無機粒子の分散性が高く、樹脂との密着性が良好であり、成形時の流動性に優れた無機粒子を含有する樹脂組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記目的を達成する為に種々検討を行ない、本発明に想到した。すなわち、本発明の樹脂組成物は、炭素被覆層を有する無機粒子と樹脂とを含む樹脂組成物であって、前記炭素被覆層が、同一分子間および/または異種分子間で縮合反応が起きる化合物(A)を加熱した炭素材料からなる層である樹脂組成物である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の樹脂組成物は、成形加工性に優れる。本発明の実施形態によって、分散安定性、流動性に優れ、高い透明性を有し、種々の樹脂に適応可能であり、無機粒子と樹脂間の相互作用を向上し、成型用樹脂の黄変ならびにブリードアウトを抑制可能な無機粒子分散体、及び前記無機分散体を含む成形用組成物、成型体、並びに積層物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
【0010】
[樹脂組成物]
本発明の樹脂組成物は、炭素被覆層を有する無機粒子と樹脂とを含む樹脂組成物であって、前記炭素被覆層が、同一分子間および/または異種分子間で縮合反応が起きる化合物(A)を加熱した炭素材料からなる層である樹脂組成物である。前記炭素被覆層を有することにより、無機粒子と樹脂との密着性が良好な樹脂組成物とすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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