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公開番号
2024134523
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-03
出願番号
2024024626
出願日
2024-02-21
発明の名称
積層体およびその製造方法
出願人
三ツ星ベルト株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H01C
7/00 20060101AFI20240926BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】金属系ペースト材料のコストを抑え、かつ抵抗膜のTCRが小さく、絶縁性および保護性能に優れた保護膜を備えた積層体を提供する。
【解決手段】セラミック基板2と、銀を含む導体膜3と、銅およびニッケルを含む抵抗膜5と、絶縁保護膜6,7とを備える積層体において、前記導体膜と前記抵抗膜との間に、銀および銅を含まない金属成分を含む接続層4を介在させる。前記接続層の金属成分は6ホウ化ランタン、ニッケル、金および酸化ルテニウムからなる群より選択された少なくとも一種を含んでいてもよい。前記接続層はガラス成分をさらに含んでいてもよい。前記接続層において、前記金属成分と前記ガラス成分との体積比は、金属成分/ガラス成分=60/40~10/90であってもよい。前記接続層の平均厚みは5~50μmであってもよい。前記導体膜は銀、銀パラジウム合金または銀白金合金で形成されていてもよい。前記絶縁保護膜はガラス成分を含んでいてもよい。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
セラミック基板と、銀を含む導体膜と、銅およびニッケルを含む抵抗膜と、絶縁保護膜とを備える積層体であって、前記導体膜と前記抵抗膜との間に、銀および銅を含まない金属成分を含む接続層が介在する、積層体。
続きを表示(約 940 文字)
【請求項2】
前記接続層の金属成分が6ホウ化ランタン、ニッケル、金および酸化ルテニウムからなる群より選択された少なくとも一種を含む請求項1記載の積層体。
【請求項3】
前記接続層がガラス成分をさらに含み、前記金属成分と前記ガラス成分との体積比が、金属成分/ガラス成分=60/40~10/90である請求項1または2記載の積層体。
【請求項4】
前記接続層の平均厚みが5~50μmである請求項1または2記載の積層体。
【請求項5】
前記導体膜が銀、銀パラジウム合金または銀白金合金で形成されている請求項1または2記載の積層体。
【請求項6】
前記絶縁保護膜がガラス成分を含む請求項1または2記載の積層体。
【請求項7】
前記絶縁保護膜が、前記導体膜の一部の領域を被覆し、かつ前記抵抗膜の少なくとも一部の領域を被覆する請求項1または2記載の積層体。
【請求項8】
前記絶縁保護膜が多層構造である請求項1または2記載の積層体。
【請求項9】
セラミック基板の上に、銀を含む導体膜を形成するための導体膜用ペーストを塗布し、大気中で焼成して導体膜を形成する導体膜形成工程、
前記導体膜の一部を含む領域に、銀および銅を含まない金属成分を含む接続層を形成するための接続層用ペーストを塗布し、大気中または窒素雰囲気中で焼成して接続層を形成する接続層形成工程、
前記接続層の少なくとも一部の領域および前記セラミック基板の一部の領域に、銅およびニッケルを含む抵抗膜を形成するための抵抗膜用ペーストを塗布し、窒素雰囲気中で焼成して抵抗膜を形成する抵抗膜形成工程、
前記導体膜の一部の領域および前記抵抗膜の少なくとも一部の領域に、第1の絶縁保護膜を形成するための第1の絶縁保護膜用ペーストを塗布し、窒素雰囲気中で焼成して第1の絶縁保護膜を形成する第1の絶縁保護膜形成工程、
前記第1の絶縁保護膜の上に、第2の絶縁保護膜を形成するための第2の絶縁保護膜用ペーストを塗布し、大気中で焼成して第2の絶縁保護膜を形成する第2の絶縁保護膜形成工程を含む、積層体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、導体膜、抵抗膜および絶縁保護膜を備えた積層体(抵抗膜付きセラミック基板)およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、セラミックヒーター、チップ抵抗器、発光ダイオード(LED)実装用の基板などで用いる「抵抗体」は、抵抗膜付きセラミック基板で構成されている。抵抗膜付きセラミック基板は、セラミック系基材に、スクリーン印刷で塗布した複数の金属系ペースト材料を、高温で焼成することで形成された複数の金属膜の積層体である。複数の金属膜は、導体膜、抵抗膜、絶縁保護膜で構成される。
【0003】
抵抗膜付きセラミック基板において、導体膜は配線や電極として基板内部の導通経路や外部との接続部の役割を担う。抵抗膜は、回路中で電源電圧を所定の電圧まで降下させたり、抵抗両端にかかる電位差から回路に流れる電流値を検出する役割(抵抗体そのものとしての役割)の他、セラミックヒーターではジュール熱による発熱体の役割も担う。そのため、抵抗膜には、抵抗精度が高いこと、抵抗温度係数が小さいこと、負荷電力への耐性などが要求される。絶縁保護膜は、抵抗膜を外部環境から保護して長期使用における抵抗変化を抑制したり、意図せぬ電気的接触から保護する。そのため、絶縁保護膜には、耐熱性、耐湿性、絶縁性などが要求される。
【0004】
それぞれの膜に使用される金属系ペースト材料としては、導体膜には銀系ペースト、抵抗膜には銀、白金、パラジウム、ルテニウムなどの貴金属およびそれらの合金を主成分とする抵抗ペーストが用いられることが多い。絶縁保護膜にはエポキシ樹脂やガラスなどの絶縁材料が用いられるが、特に耐熱性が必要な場合などにおいてはガラスペーストが用いられる。
【0005】
導体膜や抵抗膜を構成する材料としては、大気中で焼成できる観点で、貴金属ペーストが用いられる。貴金属ペーストは大気中でも酸化されないため、不活性ガス、還元ガス、真空などのコントロールされた雰囲気下で焼成する必要がなく、そのため比較的簡易な方法で安定して焼成できる理由で広く用いられてきた。しかしながら、貴金属は材料コストが高い点で大きな課題があった。特に、抵抗膜には、抵抗温度係数(TCR)が小さい銀パラジウム合金が用いられるが、パラジウムは貴金属の中でも特に高価であり、TCRをできるだけ小さくするためにパラジウムの構成比率を大きくすると必然的にコストが増大してしまう。しかも、パラジウム比率の高い銀パラジウム合金を用いたとしても、TCRを±100ppm/℃以内あるいはそれよりも狭い範囲を求めるような高い要求レベルを満たすことは難しかった。
【0006】
そのため、特許文献1(特許第2986539号公報)では、厚膜抵抗組成物として、銀:パラジウム=45:55の銀パラジウムペーストに、ガラスフリットとチタニアまたはアルミナとを加えてTCRを小さく抑えている。
【0007】
また、特許文献2(特開2002-75600号公報)では、金、銀、白金、パラジウムなどの単体貴金属をセラミックヒーターの発熱抵抗体として用いる場合に、単体貴金属の大きなTCRのために急速昇温時に生じる発熱バラツキを改善する目的で、これら金属種の合金組成によって2,000ppm/℃以下のTCRを得ている。
【0008】
さらに、特許文献3(特許第3642100号公報)には、貴金属ではない抵抗ペーストとして銅/ニッケル合金粉と銅粉、ガラスフリット及び有機ビヒクルからなる抵抗ペーストを、窒素ガス雰囲気中で焼成することにより得られる銅ニッケル合金の抵抗膜を用いたチップ抵抗器が提案されている。このチップ抵抗器では、銅ニッケル合金を抵抗膜とすれば、小さいTCRも比較的達成し易くなるため、安価な卑金属系で構成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特許第2986539号公報
特開2002-75600号公報
特許第3642100号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、特許文献1の厚膜抵抗組成物においても、ガラスフリットや酸化物成分は、セラミック系基材への密着性に影響し、それらの選択が限定的になると、適用できるセラミック系基材の材質の選択も限定的となる。特に、窒化アルミニウムや窒化ケイ素などの窒化物系セラミックに厚膜ペーストの膜を密着させる際には、酸化物成分の濡れにくさから、密着性とTCRを両立させるようなガラスフリットや酸化物成分を見出すことは困難であった。
(【0011】以降は省略されています)
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