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公開番号2024134517
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-03
出願番号2024006071
出願日2024-01-18
発明の名称多環芳香族化合物
出願人国立大学法人京都大学,エスケーマテリアルズジェイエヌシー株式会社
代理人弁理士法人特許事務所サイクス
主分類C07F 5/02 20060101AFI20240926BHJP(有機化学)
要約【課題】有機電界発光素子等の有機デバイス用材料として有用な化合物の提供。
【解決手段】式(1)で表される構造単位の1つまたは2つ以上からなる構造を有する多環芳香族化合物である。式中、C環は式(1C-A)または式(1C-B)で表される構造を有し、Ar1およびAr2は式(Ar)で表される基である。
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【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
式(1)で表される構造単位の1つまたは2つ以上からなる構造を有する多環芳香族化合物;
TIFF
2024134517000171.tif
104
170
式(1)中、
C環は式(1C-A)または式(1C-B)で表される構造を有し、式(1C-A)および式(1C-B)中、#Bはホウ素との結合位置を示し、#Nは窒素との結合位置を示し;
TIFF
2024134517000172.tif
67
170

a1
~R
a3
、R
b1
~R
b4
、R
c1
~R
c4
、およびR
c11
~R
c14
はそれぞれ独立して、水素または置換基であり、

a1
~R
a3
、R
b1
~R
b4
、R
c1
~R
c4
、およびR
c11
~R
c14
のうちの隣接する2つの基は互いに結合して、それらが結合する2つの炭素原子とともに置換もしくは無置換のアリール環、または置換もしくは無置換のヘテロアリール環を形成していてもよく;
Aは>N-R
NZ
、>O、>C(-R
CZ

2
、>Si(-R
IZ

2
、>S、または>Seであり、R
NZ
、R
CZ
およびR
IZ
はそれぞれ独立して水素、置換もしくは無置換のアリール、置換もしくは無置換のヘテロアリール、置換もしくは無置換のアルキル、または置換もしくは無置換のシクロアルキルであり、2つのR
CZ
は互いに結合して環を形成していてもよく、2つのR
IZ
は互いに結合して環を形成していてもよく;
Ar
1
およびAr
2
はそれぞれ独立して、下記式(Ar)で表される1価の基であり、
TIFF
2024134517000173.tif
89
170
式(Ar)中、

g1
~R
g8
はそれぞれ独立して、水素または置換基であり、

g2
~R
g8
のうちの隣接する2つの基は互いに結合して、それらが結合する2つの炭素原子とともに置換もしくは無置換のアリール環を形成していてもよく、
Xは置換もしくは無置換のアリール、または置換もしくは無置換のヘテロアリールであり、
*は窒素原子との結合位置を示し;
前記構造における、アリール環およびヘテロアリール環からなる群より選択される少なくとも1つは、少なくとも1つのシクロアルカンで縮合されていてもよく、当該シクロアルカンは少なくとも1つの置換基で置換されていてもよく、当該シクロアルカンにおける少なくとも1つの-CH
2
-は-O-で置き換えられていてもよく、
前記構造において、少なくとも1つの水素は重水素で置き換えられていてもよく、少なくとも1つの窒素は窒素-15(
15
N)で置き換えられていてもよく、少なくとも1つの硫黄は硫黄-33(
33
S)、硫黄-34(
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
Xがそれぞれ独立してフェニルであって、前記フェニルは、メチル、t-ブチル、アダマンチル、もしくはジメチルアダマンチルで置換されていてもよく、また、少なくとも1つのシクロアルカンで縮合されていてもよい、請求項1に記載の多環芳香族化合物。
【請求項3】
Xがそれぞれ独立して式(ArX-1)~式(ArX-8)のいずれかで表される、請求項1に記載の多環芳香族化合物;
TIFF
2024134517000174.tif
61
170
式中、Meはメチル、tBuはt-ブチルであり、*は結合位置を示し、各式中の少なくとも1つの水素は重水素で置き換えられていてもよい。
【請求項4】

b1
~R
b4
のうち、R
b2
またはR
b3
のいずれかが置換基であり残りが水素であるか、または
b環であるベンゼン環にシクロアルカンが縮合している、請求項1に記載の多環芳香族化合物。
【請求項5】
以下のいずれかの式で表される、請求項1に記載の多環芳香族化合物;
TIFF
2024134517000175.tif
205
170
TIFF
2024134517000176.tif
220
170
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2024134517000177.tif
224
170
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2024134517000178.tif
228
170
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2024134517000179.tif
211
170
TIFF
2024134517000180.tif
231
170
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2024134517000181.tif
213
170
TIFF
2024134517000182.tif
229
170
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2024134517000183.tif
232
170
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2024134517000184.tif
231
170
TIFF
2024134517000185.tif
214
170
式中、Meはメチル、tBuはt-ブチル、Dは重水素である。
【請求項6】
式(1-1)、式(1-4)、式(1-6)、式(1-7)、式(1-9)、式(1-10)、式(1-11)、式(1-12)、式(1-14)、式(1-15)、式(1-16)、式(1-17)、式(1-20)、式(1-24)、式(1-25)、式(1-27)、式(1-32)、式(1-36)、式(1-38)、式(1-39)、式(1-42)、式(1-45)、式(1-48)、式(1-52)、式(1-55)、式(1-57)、式(1-58)、式(1-59)、式(1-62)、式(1-65)、式(1-68)、式(1-72)、式(1-75)、式(1-78)、式(1-82)、式(1-83)、式(1-84)、式(1-85)、式(1-86)、式(1-87)、式(1-88)、または式(1-89)のいずれかで表される、請求項5に記載の多環芳香族化合物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の多環芳香族化合物を含有する、有機デバイス用材料。
【請求項8】
陽極および陰極からなる一対の電極と、該一対の電極間に配置された発光層とを含み、前記発光層が請求項1~6のいずれか一項に記載の多環芳香族化合物を含有する、有機電界発光素子。
【請求項9】
前記発光層が、ホストと、ドーパントとしての前記多環芳香族化合物とを含む、請求項8に記載の有機電界発光素子。
【請求項10】
前記ホストが、アントラセン化合物、フルオレン化合物、またはジベンゾクリセン化合物である、請求項9に記載の有機電界発光素子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、多環芳香族化合物に関する。本発明は特に、窒素とホウ素を含む多環芳香族化合物に関する。本発明はまた、上記多環芳香族化合物を含む有機デバイス用材料、有機電界発光素子、並びに、表示装置および照明装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電界発光する発光素子を用いた表示装置は、省電力化や薄型化が可能なことから、種々研究され、さらに、有機材料から成る有機電界発光素子は、軽量化や大型化が容易なことから活発に検討されてきた。特に、光の三原色の1つである青色などの発光特性を有する有機材料の開発、および正孔、電子などの電荷輸送能(半導体や超電導体となる可能性を有する)を備えた有機材料の開発については、高分子化合物、低分子化合物を問わず、これまで活発に研究されてきた。
【0003】
有機電界発光素子は、陽極および陰極からなる一対の電極と、当該一対の電極間に配置され、有機化合物を含む一層または複数の層とからなる構造を有する。有機化合物を含む層には、発光層や、正孔、電子などの電荷を輸送または注入する電荷輸送/注入層などがあるが、これらの層に適当な種々の有機材料が開発されている。
【0004】
その中で、特許文献1では、芳香環をホウ素、窒素等のヘテロ元素で連結した多環芳香族化合物が、有機電界発光素子等の材料として有用であることが開示されている。この多環芳香族化合物を含有する有機電界発光素子は、良好な外部量子効率を有することが報告されている。特許文献2~5では、上記の多環芳香族化合物において当該窒素にテルフェニリル等の置換基が結合した構造の化合物を有機電界発光素子等の材料として使用することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2015/102118号
国際公開第2021/107359号
国際公開第2020/80872号
国際公開第2022/145773号
中国特許出願公開第111925384号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、有機EL素子に用いられる材料としては種々の材料が開発されているが、有機EL素子用材料の選択肢を増やすために、新規化合物からなる材料の開発が望まれている。
本発明は有機EL素子等の有機デバイス用材料として有用な新規化合物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討し、特許文献1~5に記載の化合物と類似の構造を有する多環芳香族化合物において、より発光特性に優れる新規多環芳香族化合物の製造に成功した。また、この多環芳香族化合物を含有する層を一対の電極間に配置して有機EL素子を構成することにより、優れた有機EL素子が得られることを見出し、本発明を完成させた。すなわち本発明は、以下のような多環芳香族化合物、さらには以下のような多環芳香族化合物を含む有機デバイス用材料等を提供する。
本発明は、具体的には以下の構成を有する。
【0008】
<1> 式(1)で表される構造単位の1つまたは2つ以上からなる構造を有する多環芳香族化合物;
TIFF
2024134517000001.tif
104
170
式(1)中、
C環は式(1C-A)または式(1C-B)で表される構造を有し、式(1C-A)および式(1C-B)中、#Bはホウ素との結合位置を示し、#Nは窒素との結合位置を示し;
【0009】
TIFF
2024134517000002.tif
67
170
【0010】

a1
~R
a3
、R
b1
~R
b4
、R
c1
~R
c4
、およびR
c11
~R
c14
はそれぞれ独立して、水素または置換基であり、

a1
~R
a3
、R
b1
~R
b4
、R
c1
~R
c4
、およびR
c11
~R
c14
のうちの隣接する2つの基は互いに結合して、それらが結合する2つの炭素原子とともに置換もしくは無置換のアリール環、または置換もしくは無置換のヘテロアリール環を形成していてもよく;
Aは>N-R
NZ
、>O、>C(-R
CZ

2
、>Si(-R
IZ

2
、>S、または>Seであり、R
NZ
、R
CZ
およびR
IZ
はそれぞれ独立して水素、置換もしくは無置換のアリール、置換もしくは無置換のヘテロアリール、置換もしくは無置換のアルキル、または置換もしくは無置換のシクロアルキルであり、2つのR
CZ
は互いに結合して環を形成していてもよく、2つのR
IZ
は互いに結合して環を形成していてもよく;
Ar
1
およびAr
2
はそれぞれ独立して、下記式(Ar)で表される1価の基であり、
(【0011】以降は省略されています)

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