TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024134032
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-03
出願番号2023044115
出願日2023-03-20
発明の名称燃料電池システム
出願人大阪瓦斯株式会社
代理人弁理士法人R&C
主分類H01M 8/04746 20160101AFI20240926BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】電池冷却水に関する異常を解消可能な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池システムであって、冷却水循環路6を流れる水を発熱運転によって加熱可能な熱源部を備え、制御装置Cは、熱源部を発熱運転させ且つ冷却水ポンプ7を動作させて電池冷却水を冷却水循環路6で循環させる電池冷却水加熱処理と、改質用水タンク4に貯えられている水を電池冷却水タンク3に供給する水補充処理とを互いに重複しないタイミングで行うように構成され、電池冷却水加熱処理を開始した場合に電池冷却水が所定の正常温度変化を示すか否かを判定する温度変化判定処理を行い、温度変化判定処理で電池冷却水が正常温度変化を示さないと判定した場合、改質用水タンク4に貯えられている水を電池冷却水タンク3に供給する水補充処理を行う。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
燃料電池と、
前記燃料電池に供給する水素を含む燃料ガスを水蒸気改質により生成する燃料処理装置と、
前記燃料電池の発電運転によって排出される熱を回収する電池冷却水として用いられる水を貯える電池冷却水タンクと、
前記電池冷却水として用いられる水が前記燃料電池と前記電池冷却水タンクとの間で循環する冷却水循環路と、
前記冷却水循環路で前記電池冷却水として用いられる水を循環させる冷却水ポンプと、
前記電池冷却水の温度を測定する冷却水温度センサと、
前記水蒸気改質に用いられる改質用水としての水を貯える改質用水タンクと、
前記改質用水タンクに貯えられている水が前記電池冷却水タンクに供給される場合に流れる水供給路と、
前記水供給路に前記改質用水タンクに貯えられている水を流す水供給ポンプと、
制御装置とを備える燃料電池システムであって、
前記冷却水循環路を流れる水を発熱運転によって加熱可能な熱源部を備え、
前記制御装置は、
前記熱源部を前記発熱運転させ且つ前記冷却水ポンプを動作させて前記電池冷却水を前記冷却水循環路で循環させる電池冷却水加熱処理と、前記改質用水タンクに貯えられている水を前記電池冷却水タンクに供給する水補充処理とを互いに重複しないタイミングで行うように構成され、
前記電池冷却水加熱処理を開始した場合に前記電池冷却水が所定の正常温度変化を示すか否かを判定する温度変化判定処理を行い、
前記温度変化判定処理で前記電池冷却水が前記正常温度変化を示さないと判定した場合、前記水補充処理を行う燃料電池システム。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記制御装置は、前記温度変化判定処理において、前記電池冷却水の温度が所定範囲内の設定上昇速度で変化する場合に前記正常温度変化を示していると判定する請求項1に記載の燃料電池システム。
【請求項3】
前記制御装置は、前記水補充処理を行った後、前記電池冷却水加熱処理及び前記温度変化判定処理を更に行い、その温度変化判定処理で前記電池冷却水が前記正常温度変化を示さないと判定した場合、前記電池冷却水が前記正常温度変化を示さなかった原因を推定する請求項1に記載の燃料電池システム。
【請求項4】
前記燃料電池が前記熱源部として用いられ、
前記制御装置は、前記電池冷却水加熱処理において、前記燃料電池の前記発電運転によって前記熱源部の前記発熱運転を行う請求項1~3の何れか一項に記載の燃料電池システム。
【請求項5】
前記熱源部は、前記冷却水循環路を流れる水をジュール熱によって加熱可能な電気ヒーターを有する請求項1~3の何れか一項に記載の燃料電池システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池と、その燃料電池に供給する水素を含む燃料ガスを水蒸気改質により生成する燃料処理装置とを備える燃料電池システムに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開2012-109094号公報)に記載の燃料電池システム(100)は、燃料電池(1)と、その燃料電池(1)に供給する水素を含む燃料ガスを水蒸気改質により生成する燃料処理装置とを備える。また、この燃料電池システム(100)は、燃料電池(1)の発電運転によって排出される熱を回収する電池冷却水として用いられる水を貯える電池冷却水タンク(冷却水タンク7)と、電池冷却水として用いられる水が燃料電池と電池冷却水タンクとの間で循環する冷却水循環路(11)と、冷却水循環路(11)で電池冷却水として用いられる水を循環させる冷却水ポンプ(13)とを備える。加えて、燃料電池システム(100)は、水蒸気改質に用いられる改質用水としての水を貯える改質用水タンク(回収水タンク5a)と、改質用水タンクに貯えられている水が電池冷却水タンクに供給される場合に流れる水供給路(8a)と、改質用水タンクに貯えられている水を水供給路に流す水供給ポンプ(10)とを備える。
【0003】
また、特許文献1では、燃料電池システム(100)の発電運転中には、第1ポンプ(10)を動作させて、回収水タンク(5a)内の水を第1流路(8a)を介して冷却水タンク(7)に供給され、冷却水タンク(7)内の水は第2水流路(8b)を介して回収水タンク(5a)に供給される。つまり、燃料電池システム(100)の発電運転中には、回収水タンク(5a)と冷却水タンク(7)との間で水が循環する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-109094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の燃料電池システムでは、発電運転中に改質用水タンクから電池冷却水タンクへの水供給が継続されるが、そのような構成になっていないシステムもある。例えば、発電運転中は、改質用水タンクから燃料処理装置にのみ改質用水が供給され、改質用水タンクから電池冷却水タンクには水が供給されない構成になっているシステムもある。そのような構成になっている場合、電池冷却水タンクの貯水量が低いまま運転される、或いは、冷却水ポンプの動作が不調のまま運転されるといった電池冷却水に関する異常が発生すると、電池冷却水による燃料電池の冷却を適切に行うことができなくなる。そして、燃料電池の冷却を適切に行うことができなくなった場合には、燃料電池が故障する可能性が高くなる。
【0006】
尚、電池冷却水タンクに水位計などを設ければ、電池冷却水に関する異常を把握することもできるが、燃料電池システムのコストアップを避けるためには水位計などを設けないことが好ましい。
【0007】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電池冷却水に関する異常を解消可能な燃料電池システムを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明に係る燃料電池システムの特徴構成は、燃料電池と、
前記燃料電池に供給する水素を含む燃料ガスを水蒸気改質により生成する燃料処理装置と、
前記燃料電池の発電運転によって排出される熱を回収する電池冷却水として用いられる水を貯える電池冷却水タンクと、
前記電池冷却水として用いられる水が前記燃料電池と前記電池冷却水タンクとの間で循環する冷却水循環路と、
前記冷却水循環路で前記電池冷却水として用いられる水を循環させる冷却水ポンプと、
前記電池冷却水の温度を測定する冷却水温度センサと、
前記水蒸気改質に用いられる改質用水としての水を貯える改質用水タンクと、
前記改質用水タンクに貯えられている水が前記電池冷却水タンクに供給される場合に流れる水供給路と、
前記水供給路に前記改質用水タンクに貯えられている水を流す水供給ポンプと、
制御装置とを備える燃料電池システムであって、
前記冷却水循環路を流れる水を発熱運転によって加熱可能な熱源部を備え、
前記制御装置は、
前記熱源部を前記発熱運転させ且つ前記冷却水ポンプを動作させて前記電池冷却水を前記冷却水循環路で循環させる電池冷却水加熱処理と、前記改質用水タンクに貯えられている水を前記電池冷却水タンクに供給する水補充処理とを互いに重複しないタイミングで行うように構成され、
前記電池冷却水加熱処理を開始した場合に前記電池冷却水が所定の正常温度変化を示すか否かを判定する温度変化判定処理を行い、
前記温度変化判定処理で前記電池冷却水が前記正常温度変化を示さないと判定した場合、前記水補充処理を行う点にある。
ここで、前記制御装置は、前記温度変化判定処理において、前記電池冷却水の温度が所定範囲内の設定上昇速度で変化する場合に前記正常温度変化を示していると判定してもよい。
【0009】
上記特徴構成によれば、制御装置は、電池冷却水加熱処理を開始した場合に電池冷却水が所定の正常温度変化を示すか否かを判定する温度変化判定処理で電池冷却水が正常温度変化を示さないと判定した場合、改質用水タンクに貯えられている水を電池冷却水タンクに供給する水補充処理を行う。つまり、電池冷却水が正常温度変化を示さないということは、電池冷却水タンク及び冷却水循環路に存在する水が少ない又は水が存在しない状態、或いは、冷却水循環路に水は存在するものの、その水が殆ど又は全く循環しない状態になっていることを意味しているため、水補充処理を行うことで、少なくとも電池冷却水タンク及び冷却水循環路に存在する水が少ない又は水が存在しない状態が解消されることが期待される。
従って、電池冷却水に関する異常を解消可能な燃料電池システムを提供できる。
【0010】
本発明に係る燃料電池システムの別の特徴構成は、前記制御装置は、前記水補充処理を行った後、前記電池冷却水加熱処理及び前記温度変化判定処理を更に行い、当該温度変化判定処理の判定結果に基づいて、前記水補充処理を行う前に前記電池冷却水が前記正常温度変化を示さなかった原因を推定する点にある。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

大阪瓦斯株式会社
電力供給システム
1か月前
大阪瓦斯株式会社
生分解性樹脂およびその製造方法
13日前
大阪瓦斯株式会社
制御装置、燃料電池ユニット、床暖房ユニット、及びガス供給制御システム
22日前
株式会社PILLAR
オイル状態判定システム、及び、オイル状態の判定方法
14日前
個人
接触式電気的導通端子
7日前
個人
複円環アレーアンテナ
22日前
日星電気株式会社
同軸ケーブル
14日前
オムロン株式会社
入力装置
22日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
22日前
三菱電機株式会社
漏電遮断器
27日前
株式会社村田製作所
磁性部品
1か月前
個人
安全プラグ安全ソケット
9日前
日本バイリーン株式会社
電極支持体
15日前
太陽誘電株式会社
全固体電池
13日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
22日前
オムロン株式会社
電磁継電器
21日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
22日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
22日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
13日前
株式会社ダイヘン
開閉器
13日前
TDK株式会社
電子部品
21日前
マクセル株式会社
配列用マスク
13日前
マクセル株式会社
配列用マスク
13日前
三菱電機株式会社
端子構造
13日前
日本無線株式会社
ホーンアンテナ
22日前
アスザック株式会社
搬送用ハンド
7日前
ヒューグル開発株式会社
拡張装置
13日前
ローム株式会社
半導体装置
13日前
ホシデン株式会社
多方向入力装置
13日前
ローム株式会社
半導体装置
7日前
ソニーグループ株式会社
発光素子
21日前
日本無線株式会社
レーダアンテナ
21日前
株式会社ヨコオ
アンテナ装置
15日前
オムロン株式会社
電磁継電器
21日前
富士電機株式会社
半導体装置
13日前
日本航空電子工業株式会社
コネクタ
13日前
続きを見る