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公開番号
2024132482
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-01
出願番号
2023043257
出願日
2023-03-17
発明の名称
湯種及びその製造方法、並びに湯種を用いる食品の製造方法
出願人
昭和産業株式会社
代理人
個人
主分類
A21D
8/02 20060101AFI20240920BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約
【課題】湯種を用いるベーカリー製品等の食品を製造する際の作業性が向上され、且つ得られる食品のしっとり感を向上することができる湯種及びそれを用いる食品の製造方法を提供する。
【解決手段】穀粉を含む湯種であって、前記穀粉の質量に基づいて、大麦粉、オーツ麦粉、ライ麦粉、発芽玄米粉、アマニ粉からなる群から選択される1種以上の雑穀粉を合計で5質量%以上含有することを特徴とする湯種、並びに湯種を製造する方法であって、穀粉、及び水(高温水である場合を含む)を含む材料を混合し、湯種を調製する工程を含み、前記穀粉が、前記穀粉の質量に基づいて、大麦粉、オーツ麦粉、ライ麦粉、発芽玄米粉、アマニ粉からなる群から選択される1種以上の雑穀粉を合計で5質量%以上含有することを特徴とする湯種の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
穀粉を含む湯種であって、
前記穀粉の質量に基づいて、大麦粉、オーツ麦粉、ライ麦粉、発芽玄米粉、アマニ粉からなる群から選択される1種以上の雑穀粉を合計で5質量%以上含有することを特徴とする湯種。
続きを表示(約 790 文字)
【請求項2】
前記雑穀粉の含有量が、前記穀粉の質量に基づいて、5~99質量%であり、且つ
前記穀粉の質量に基づいて、国内産小麦由来の小麦粉を1~95質量%含有する請求項1に記載の湯種。
【請求項3】
前記雑穀粉、及び含有する場合は前記国内産小麦由来の小麦粉の合計の含有量が、前記穀粉の質量に基づいて、50質量%以上である請求項1又は2に記載の湯種。
【請求項4】
湯種を製造する方法であって、
穀粉、及び水(高温水である場合を含む)を含む材料を混合し、湯種を調製する工程を含み、
前記穀粉が、前記穀粉の質量に基づいて、大麦粉、オーツ麦粉、ライ麦粉、発芽玄米粉、アマニ粉からなる群から選択される1種以上の雑穀粉を合計で5質量%以上含有することを特徴とする湯種の製造方法。
【請求項5】
湯種を用いて食品用生地を製造する方法であって、
請求項1若しくは2に記載の湯種、又は請求項4に記載の製造方法によって得られた湯種と、更なる穀粉を含む材料を混合し、生地を調製する工程
を含む食品用生地の製造方法。
【請求項6】
前記生地に含まれる穀粉の総質量に基づいて、前記湯種中の穀粉の割合が3~60質量%である請求項5に記載の食品用生地の製造方法。
【請求項7】
湯種を用いて食品を製造する方法であって、
請求項5に記載の食品用生地の製造方法によって生地を調製する工程、及び
前記生地を加熱する工程
を含む食品の製造方法。
【請求項8】
湯種を用いる食品のしっとり感を向上する方法であって、
前記湯種が、請求項1若しくは2に記載の湯種、又は請求項4に記載の製造方法によって得られた湯種であることを特徴とする方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベーカリー製品、麺類、及びその他の食品の製造に用いる湯種及びその製造方法に関し、特に湯種を用いてベーカリー製品を大型製造ラインで製造する際に課題となる作業性が向上され、且つ得られるベーカリー製品のしっとり感を向上することができる湯種及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に、湯種は、小麦粉や澱粉等の穀粉を含む材料を高温水(60℃以上の水をいう)と混合、混捏し、穀粉中の澱粉をα化させたものであり、パン類や洋菓子類等のベーカリー製品、麺類、及びクリームコロッケ等のその他の食品の食感改良のために食品用生地の一部に加えて用いられる。湯種を用いる食品の製造方法は「湯種法」とも称される。特にベーカリー製品の場合、湯種法で製造されたベーカリー製品は、もっちり、しっとりとした食感を有することが特徴とされている。しかしながら、湯種法で製造されたベーカリー製品用生地は、べたつきが生じやすいこと、伸展性が低いこと等により、作業性が悪い場合があり、これは大規模な製パン工場等の大型製造ラインで特に顕著である。また、湯種法によって得られるベーカリー製品は、経時的に品質が変化しやすいため、保存中にしっとり感が低下し、パサつきが生じる傾向がある。これは、特に保存性を高めるために加水が少ない冷凍生地において生じやすい。そこで、従来から、上述のような湯種法の課題を解決するため、種々の開発が行われている。
【0003】
例えば、特許文献1では、保存後においても優れた食感のベーカリー食品を得るとともに、製造過程における作業性に優れたベーカリー食品の製造技術を提供することを目的とし、以下の成分(A)~(C)を含む湯種原料を混捏して湯種生地を得る工程と、前記湯種生地と本捏原料とを混捏してベーカリー生地を得る工程と、前記ベーカリー生地を焼成または油ちょうすることによりベーカリー食品を得る工程と、を含む、ベーカリー食品の製造方法。 (A)アセチル化澱粉、エーテル化澱粉およびこれらの加工澱粉からなる群から選択される1種または2種以上の澱粉(B)小麦粉(C)熱水、が開示されている。また、特許文献2では、パンの「しっとり感」や「噛みごたえ」等を改良し得る新規のパン製造法を提供することを目的とし、でん粉質原料の一部を湯捏ねして湯種を調製する工程、及び、調製された湯種と残りの原材料とを混練する工程を含む、湯種パンの製造方法であって、ブランチングエンザイム、α-グルコシダーゼ、及びグルコースオキシダーゼからなる群から選択される1以上の酵素を、前記でん粉質原料の一部を湯捏ねして湯種を調製する工程及び前記調製された湯種と残りの原材料とを混練する工程のいずれか又は両方において添加することを特徴とする、湯種パンの製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2018/139030号
国際公開第2018/151185号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これらの技術を用いた湯種であっても、湯種を用いる食品、特にベーカリー製品を大型製造ラインで製造する場合の作業性や得られるベーカリー製品の品質が十分ではない場合がある。特に、生地を冷凍保存する冷凍生地の場合、保存性を高めるために加水を少なくしたり、発酵が必要な生地であっても発酵を控えたりするため、得られる製品が経時的に品質が変化しやすく、保存中にしっとり感が低下し、パサつきが生じやすい傾向がある。
【0006】
したがって、本発明の目的は、湯種を用いるベーカリー製品等の食品を製造する際の作業性が向上され、且つ得られる食品のしっとり感を向上することができる湯種及びその製造方法、並びにそれを用いる食品の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、湯種の材料を種々検討した結果、所定の雑穀粉を所定の範囲で含有させることで、湯種法の作業性を向上し、且つ得られる食品のしっとり感を向上させることができることを見出した。
【0008】
すなわち、上記目的は、穀粉を含む湯種であって、前記穀粉の質量に基づいて、大麦粉、オーツ麦粉、ライ麦粉、発芽玄米粉、アマニ粉からなる群から選択される1種以上の雑穀粉を合計で5質量%以上含有することを特徴とする湯種、湯種を製造する方法であって、穀粉、及び水(高温水である場合を含む)を含む材料を混合し、湯種を調製する工程を含み、前記穀粉が、前記穀粉の質量に基づいて、大麦粉、オーツ麦粉、ライ麦粉、発芽玄米粉、アマニ粉からなる群から選択される1種以上の雑穀粉を合計で5質量%以上含有することを特徴とする湯種の製造方法、湯種を用いて食品用生地を製造する方法であって、本発明の湯種、又は本発明の製造方法によって得られた湯種と、更なる穀粉を含む材料を混合し、生地を調製する工程を含む食品用生地の製造方法、並びに湯種を用いて食品を製造する方法であって、本発明の食品用生地の製造方法によって生地を調製する工程、及び前記生地を加熱する工程を含む食品の製造方法によって達成される。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、湯種を用いてベーカリー製品等の食品を製造する際の作業性が向上され、且つ得られる食品、特にベーカリー製品のしっとり感を向上することができる湯種を容易に得ることができる。特に湯種法の課題が顕在し易い、ベーカリー製品用生地が、乳化剤を使用しない生地である場合、冷凍生地である場合、ノータイム法で製造される生地である場合でも、上述の効果が得られるので、好適に用いることができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[湯種]
本発明の湯種は、穀粉を含む湯種であって、前記穀粉の質量に基づいて、大麦粉、オーツ麦粉、ライ麦粉、発芽玄米粉、アマニ粉からなる群から選択される1種以上の雑穀粉を合計で5質量%以上含有することを特徴とする。本発明の湯種を用いることにより、湯種法でベーカリー製品等の食品を製造する際に、食品用生地のべたつきが生じ難くなり、伸展性が向上するため、作業性が向上し、例えば、ベーカリー製品の場合、大規模な製パン工場等の大型製造ラインであっても良好に製造することができる。さらに、得られる食品、特にベーカリー製品のしっとり感が向上し、経時的なしっとり感の低下やパサつきを抑制することができる。大麦粉、ライ麦粉等の雑穀粉は、湯種に用いてもよい材料の1種として、特許文献2等の特許文献等に列挙されている。しかしながら、これらの文献には実際に雑穀粉を湯種に利用した実施例は一切なく、所定の雑穀粉が、湯種法の作業性を向上し、且つ得られるベーカリー製品等の食品のしっとり感を向上させることができることは全く知られていなかった。なお、本発明において、雑穀粉は、湿熱加熱処理されていない雑穀粉を意味し、例えば、ロールドオーツ等の蒸煮処理されたオートミールの粉砕物等は含まない。
(【0011】以降は省略されています)
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