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公開番号2024131804
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023042273
出願日2023-03-16
発明の名称セルロース溶液の製造方法
出願人レンゴー株式会社
代理人個人,個人
主分類C08B 16/00 20060101AFI20240920BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】各種セルロース成形物の成形原料として使用するのに十分な物性のセルロース溶液を短時間で得ることができる、セルロース溶液の製造方法を提供すること。
【解決手段】再生セルロースとアルカリ水溶液と二硫化炭素とを含む混合物を、その周囲に温度調節ジャケットを有する撹拌槽と、前記撹拌槽の壁面に沿って低速回転することで前記混合物を均一化する低速翼と、前記混合物中で高速回転することで前記再生セルロースに剪断力を加える高速翼とを、備える撹拌装置を用いて撹拌する工程を含む、セルロース溶液の製造方法。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
再生セルロースとアルカリ水溶液と二硫化炭素とを含む混合物を、その周囲に温度調節ジャケットを有する撹拌槽と、前記撹拌槽の壁面に沿って低速回転することで前記混合物を均一化する低速翼と、前記混合物中で高速回転することで前記再生セルロースに剪断力を加える高速翼とを、備える撹拌装置を用いて撹拌する工程を含む、セルロース溶液の製造方法。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記工程にわたって、前記混合物は-15~10℃の温度である、請求項1に記載のセルロース溶液の製造方法。
【請求項3】
前記低速翼の翼先端速度が0.2~2m/sであり、前記高速翼の翼先端速度が2~12m/sである、請求項1に記載のセルロース溶液の製造方法。
【請求項4】
請求項1に記載の工程の前に、前記再生セルロースを前記アルカリ水溶液に混合した分散液を、前記撹拌槽と、前記低速翼とを備える撹拌装置を用いて撹拌する工程を更に含む、請求項1に記載のセルロース溶液の製造方法。
【請求項5】
前記工程にわたって、前記分散液は0~30℃の温度である、請求項4に記載のセルロース溶液の製造方法。
【請求項6】
前記低速翼の翼先端速度が0.2~2m/sである、請求項4に記載のセルロース溶液の製造方法。
【請求項7】
前記撹拌装置は、前記分散液中で高速回転することで前記セルロースに剪断力を加える高速翼を更に備える、請求項4に記載のセルロース溶液の製造方法。
【請求項8】
前記高速翼の翼先端速度が0~6m/sである、請求項7に記載のセルロース溶液の製造方法。
【請求項9】
前記再生セルロースはセルロース成形物に由来するものである、請求項1~8のいずれか一項に記載のセルロース溶液の製造方法。
【請求項10】
前記混合物は5~12質量%の再生セルロース濃度を有する、請求項1~8のいずれか一項に記載のセルロース溶液の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、セルロース溶液の製造方法に関し、特に原料として再生セルロースを用いるセルロース溶液の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
セロファン、レーヨン及びビーズ等のセルロース製品を製造する際には端材及び規格外品などの副産物が発生する。一方、セルロースは熱可塑性を有さず、汎用の溶媒に溶解しないために、セルロース溶液を調製するにはコストを要する。
【0003】
特許文献1には、木材パルプ等のセルロースをアルカリ水溶液に浸漬してアルカリセルロースとし(マーセル化)、続いて低温で二硫化炭素を添加することでセルロースをセルロースザンテートに変換してアルカリ水溶液に溶解し、成形に適したセルロース溶液を得る方法が記載されている。特許文献1の方法では、反応混合物を撹拌する際に、ヘンシェル型溶解機が使用されている。
【0004】
特許文献2には、固形分濃度1wt%以上の微細繊維セルロースのスラリーを、高速で自転しながら公転するディスパ翼と、タンク壁付近の内容物をかき取る低速翼とを有するミキサーを用いて分散する、微細繊維状セルロース分散体の製造方法が記載されている。
【0005】
特許文献3には、セロファンやレーヨンなどの再生セルローススクラップを粉砕し、水酸化ナトリウム水溶液と二硫化炭素を用いてセルロース溶液であるスクラップビスコースを調製し、通常の木材パルプ等から調製したビスコースと混合してセルロース成形体を製造する方法が記載されている。しかしながら、特許文献3の方法では、スクラップビスコースのセルロース濃度は3~5wt%と低いため、セロファンを製造する工業用ビスコース(セルロース濃度約10%)とは濃度差が大きく、利用し難い。
【0006】
特許文献4には、再生利用人工セルロース系原材料の溶解によりセルロース溶液を作成し、得られたセルロース溶液を押出し、成形体を形成して人工セルロース成形体を製造する方法が記載されている。特許文献4の方法では、再生利用人工セルロース系原材料のアルカリ化ステージにおいて、前記再生利用人工セルロース系原材料を苛性ソーダ中に浸漬して作製されたアルカリセルロースが、未使用のセルロース系原材料から作製されたアルカリセルロースと混合される。その後、得られたアルカリセルロース混合物をキサントゲン化して溶解し、押出して、新たな人工セルロース成形体が形成される。
【0007】
特許文献4の方法では、未使用のセルロース系原材料と混合される再生利用人工セルロース系原材料の比率が特許文献3の方法よりも向上しているが、両者を混合する場合、反応性が異なるため、その後のキサントゲン化が不均一となるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開昭61-252243号公報
特開2020-100755号公報
米国特許第4,145,533号
特表2018-505973号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
再生セルロースを成形原料として再利用する技術は提案されているものの、工業的な方法としては未だ確立されていない。そのため、セルロース製品の副産物及び廃棄物はリサイクル不可の製品に分類され、ほとんどは産業廃棄物として焼却処分されており、地球環境に対し大気汚染及び温暖化等の負荷を与えている。
【0010】
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、各種セルロース成形物の成形原料として使用するのに十分な物性のセルロース溶液を短時間で得ることができる、セルロース溶液の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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