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公開番号
2024129908
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-30
出願番号
2023039288
出願日
2023-03-14
発明の名称
扉構造およびブース
出願人
株式会社オカムラ
代理人
個人
主分類
E05D
11/06 20060101AFI20240920BHJP(錠;鍵;窓または戸の付属品;金庫)
要約
【課題】大きな開度で扉部10を静止させることができる扉構造110およびブース100を提供する。
【解決手段】扉構造110は、扉部10と、縦枠部20と、ヒンジと、開き止め機構と、を備える。扉部10は、略平板の戸板部1と、吊元側端部2と、を有する。扉部10は、吊元側端部2において高さ方向(上下方向)Vに延びる回転軸Rを中心に回動可能である。ヒンジは、縦枠部20に対して扉部10の吊元側端部2を回動可能に支持する。ヒンジは、扉部10が第1角度θ1以上に開いた状態で扉部10の回動を静止させる。開き止め機構は、扉部10の開き角度を第1角度θ1および90°より大きい第2角度θ2に制限する。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
外部空間と内部空間とを連通する開口部を開閉可能な扉構造であって、前記扉構造の開閉時に最も移動する自由端側を幅方向における第一側、前記第一側と反対側を幅方向における第二側としたとき、
略平板の戸板部と、前記戸板部の側端部に設けられて高さ方向に延びる吊元側端部と、を有し、前記吊元側端部において前記高さ方向に延びる回転軸を中心に回動可能な扉部と、
前記開口部の前記第二側の縁部に配置され、前記高さ方向に延びる縦枠部と、
前記縦枠部に対して前記扉部の前記吊元側端部を回動可能に支持し、前記扉部が第1角度以上に開いた状態で前記扉部の回動を静止させるヒンジと、
前記扉部の開き角度を前記第1角度および90°より大きい第2角度に制限する開き止め機構と、を備える、
扉構造。
続きを表示(約 400 文字)
【請求項2】
前記ヒンジは、前記扉部が前記第1角度未満に開いた状態で、前記扉部が閉じる方向に力を作用させる、
請求項1に記載の扉構造。
【請求項3】
前記開き止め機構は、
前記吊元側端部から前記第二側に延出する突部と、
前記縦枠部に設けられ、前記扉部が前記第2角度に開いた状態で前記突部に当接する当接部と、を有する、
請求項1または2に記載の扉構造。
【請求項4】
前記内部空間を囲う壁体および前記壁体に設けられた前記開口部を有する箱体と、
前記開口部に取り付けられた請求項1または2に記載の扉構造と、を備える、
ブース。
【請求項5】
前記第2角度は、前記開口部の開口面の法線方向から見て、前記扉部の前記第一側の端部が、前記箱体と重なる角度以下である、
請求項4に記載のブース。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、扉構造およびブースに関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
外部からの騒音に影響されずに執務ができる内部空間を備えた個室(ブース又は防音室)がある。このようなブースは、扉を有している。建築物の開き扉として、ストッパ部と、当接部と、を有する構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。ストッパ部は、扉の吊元部分に設けられ、扉の開き動作によって動く。当接部は、扉の吊元部分近傍の扉枠(建築物に固定され、扉の開き動作によって動かない)に設けられる。扉が一定角度に開いた際に、ストッパ部が当接部に当接することで、それ以上に扉が開くことを防ぐ。
【0003】
また、回転扉のヒンジとしては、ドアクローズ機能およびフリーストップ機能の両機能を備えたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。ドアクローズ機能は、扉が一定角度未満に開いた状態で、扉が閉まる方向に力を発生させる。フリーストップ機能は、扉が一定角度以上に開いた状態で、摩擦力により扉の開閉を停止させる。このようなヒンジを用いた扉では、扉を一定角度未満に開いた状態では、扉を閉じることが容易になる。一方で、扉を一定角度以上に開くと、扉が開いた状態で維持されるため、開口部を通した移動が容易となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平10-220104号公報
特開2021-055526号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
扉は、90°まで開けば開口が最大となり、それ以上開いても開口は大きくならない。扉を開けた時に扉が周辺の設置物へ衝突することを避けるためには、開き角度が90°程度でストッパが機能するように、ストッパを設定することが望ましい。
【0006】
一方、扉のヒンジの回転軸が鉛直方向に対して傾いていると、重力により扉の開閉方向に力が働く。回転軸の傾き方向によっては、扉が閉まる方向に力(モーメント)がかかってしまう。特に、開き角度が90°の位置で、扉が閉まる方向に最大の力がかかる。この場合には、フリーストップ機能を備えたヒンジを扉に用いていても、開き角度が90°の位置でフリーストップの摩擦力以上の力がヒンジにかかり、その位置でフリーストップが効かなくなる。
【0007】
建物の扉は、ヒンジの回転軸を垂直とした(鉛直方向と平行にした)状態で建物に設置される。そのため、重力により扉の開閉方向に力が働くことはない。建物の扉では、開き角度が90°でストッパが機能するように設定しても、その位置でフリーストップが効かなくなるという問題が発生しない。
【0008】
しかしながら、ブースは移動可能である必要があり、かつ設置される床の不陸の影響を受けるため、建物に設置する場合と比較して扉回転軸を垂直とすることが難しい。ブースに対して扉は固定された状態であるため、扉回転軸を垂直とするには、ブースを垂直とするように調整する必要がある。そのため、扉回転軸を垂直とすることは困難である。さらに、ブースそのものの剛性も通常の建物より小さいため、ブースそのものが微少に傾いてしまいやすく、扉回転軸を垂直とすることは極めて困難である。そのため、ブースの扉では、開き角度が90°でストッパが機能するように設定すると、その位置でフリーストップが効かなくなる可能性がある。
【0009】
一方、ブースは移動可能であることから、ブース設置箇所の周辺の設置物はさまざまである。そのため、ブースの扉においては、開き角度が90°程度でストッパが機能するように設定することが一段と望ましい。しかしながら、上述したように、開き角度が90°でストッパが機能するように設定すると、その位置でフリーストップが効かなくなる可能性がある。
【0010】
上記事情を踏まえ、本発明は、大きな開度で扉部を静止させることができる扉構造およびブースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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