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公開番号
2025056497
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-08
出願番号
2023166012
出願日
2023-09-27
発明の名称
車両の開口部の開閉装置
出願人
三菱自動車工業株式会社
代理人
個人
主分類
E05B
77/36 20140101AFI20250401BHJP(錠;鍵;窓または戸の付属品;金庫)
要約
【課題】簡素な構成によりコストを抑制しつつ操縦安定性、乗心地の向上を図る上で有利な車両の開口部の開閉装置を提供する。
【解決手段】車体ヒンジ18とドアヒンジ20との隙間に、加熱されることで記憶された形状に回復する形状記憶合金14を設け、形状記憶合金14を加熱制御する制御部16を設け、制御部16により形状記憶合金14を加熱し、ドアにより乗降用開口部を閉塞した状態の車体ヒンジ18とドアヒンジ20との隙間を、記憶された形状に復帰した形状記憶合金14により塞ぐことでドアを車体側に拘束して走行時のドアのがたつきを抑制する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
車体に固定された車体ヒンジと、車体の開口部を開閉するドアに固定され前記車体ヒンジに揺動可能に結合されたドアヒンジとを備えたヒンジ機構により、前記開口部を前記ドアで開閉する車両の開口部の開閉装置であって、
前記車体ヒンジと前記ドアヒンジとの隙間に、加熱されることで記憶された形状に回復する形状記憶合金を設け、
前記形状記憶合金を加熱制御する加熱手段と、前記加熱手段を制御する制御部を設け、
前記制御部により前記形状記憶合金を加熱し、前記ドアにより前記開口部を閉塞した状態の前記車体ヒンジと前記ドアヒンジとを、前記記憶された形状に復帰した前記形状記憶合金により前記隙間を塞ぐ、
ことを特徴とする車両の開口部の開閉装置。
続きを表示(約 790 文字)
【請求項2】
前記加熱手段は、前記形状記憶合金に接して設けられている、
ことを特徴とする請求項1記載の車両の開口部の開閉装置。
【請求項3】
前記加熱手段に近接する前記車体ヒンジと前記ドアヒンジの少なくとも一方に放熱フィンが設けられている、
ことを特徴とする請求項2記載の車両の開口部の開閉装置。
【請求項4】
前記ヒンジ機構はヒンジピンを備え、
前記車体ヒンジは、互いに対向しそれらの間に前記ヒンジピンが挿通される一対の車体側連結板部を備え、
前記ドアヒンジは、前記一対の車体側連結板部の内側または外側に配置され互いに対向しそれらの間に前記ヒンジピンが挿通されるドア側連結板部を備え、
前記形状記憶合金は、前記ヒンジピンの周囲で前記ドア側連結板部に対向する車体側連結板部に、あるいは、前記ヒンジピンの周囲で前記車体側連結板部に対向するドア側連結板部に配置されている、
ことを特徴とする請求項1記載の車両の開口部の開閉装置。
【請求項5】
前記制御部は、温度センサを含んで構成され、
前記温度センサは、前記形状記憶合金に接して設けられ、
前記制御部による前記形状記憶合金の加熱制御は、前記温度センサで検出された前記形状記憶合金の温度と、前記車両の車速とに基づいてなされる、
ことを特徴とする請求項1記載の車両の開口部の開閉装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記形状記憶合金を冷却する冷却部を含んで構成され、
前記制御部は、前記温度センサで検出された前記形状記憶合金の温度と、前記車両の車速とに基づいて前記冷却部によって前記形状記憶合金の冷却を制御する、
ことを特徴とする請求項1記載の車両の開口部の開閉装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は車両の開口部の開閉装置に関する。
続きを表示(約 4,200 文字)
【背景技術】
【0002】
操縦安定性や乗心地の向上を図る目的で、車体の開口部を開閉するドアを車体に対して所定の拘束力で拘束することでドアと開口部の共振を抑制する技術が提案されている。
このような技術として、ドアに係合ピンを設け、車体側に係合ピンが挿抜される係合凹部を設け、係合凹部に係合ピンの移動を拘束する形状記憶合金コイルを設け、車両の加速度に基づいて形状記憶合金コイルに供給する電流を制御することで、形状記憶合金コイルによる係合ピンを拘束する拘束力を制御するものが開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-286344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術では、係合凹部を設けるための孔を車体に形成することから、車体剛性の低下を招き、操縦安定性、乗心地の向上を図る上で不利となり、また、車体に孔を形成するために作業コストがかかる不利がある。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、コストダウンを図りつつ、操縦安定性、乗心地の向上を図る上で有利な車両の開口部の開閉装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の一実施の形態は、車体に固定された車体ヒンジと、車体の開口部を開閉するドアに固定され前記車体ヒンジに揺動可能に結合されたドアヒンジとを備えたヒンジ機構により、前記開口部を前記ドアで開閉する車両の開口部の開閉装置であって、前記車体ヒンジと前記ドアヒンジとの隙間に、加熱されることで記憶された形状に回復する形状記憶合金を設け、前記形状記憶合金を加熱制御する加熱手段と、前記加熱手段を制御する制御部を設け、前記制御部により前記形状記憶合金を加熱し、前記ドアにより前記開口部を閉塞した状態の前記車体ヒンジと前記ドアヒンジとを、前記記憶された形状に復帰した前記形状記憶合金により前記隙間を塞ぐことを特徴とする。
また、本発明の一実施の形態は、前記加熱手段は、前記形状記憶合金に接して設けられていることを特徴とする。
また、本発明の一実施の形態は、前記加熱手段に近接する前記車体ヒンジと前記ドアヒンジの少なくとも一方に放熱フィンが設けられていることを特徴とする。
また、本発明の一実施の形態は、前記ヒンジ機構はヒンジピンを備え、前記車体ヒンジは、互いに対向しそれらの間に前記ヒンジピンが挿通される一対の車体側連結板部を備え、前記ドアヒンジは、前記一対の車体側連結板部の内側または外側に配置され互いに対向しそれらの間に前記ヒンジピンが挿通されるドア側連結板部を備え、前記形状記憶合金は、前記ヒンジピンの周囲で前記ドア側連結板部に対向する車体側連結板部に、あるいは、前記ヒンジピンの周囲で前記車体側連結板部に対向するドア側連結板部に配置されていることを特徴とする。
また、本発明の一実施の形態は、前記制御部は、温度センサを含んで構成され、前記温度センサは、前記形状記憶合金に接して設けられ、前記制御部による前記形状記憶合金の加熱制御は、前記温度センサで検出された前記形状記憶合金の温度と、前記車両の車速とに基づいてなされることを特徴とする。
また、本発明の一実施の形態は、前記制御部は、前記形状記憶合金を冷却する冷却部を含んで構成され、前記制御部は、前記温度センサで検出された前記形状記憶合金の温度と、前記車両の車速とに基づいて前記冷却部によって前記形状記憶合金の冷却を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一実施の形態によれば、車体ヒンジとドアヒンジとの隙間に、加熱されることで記憶された形状に回復する形状記憶合金を設け、形状記憶合金を加熱制御する加熱手段により形状記憶合金を加熱し、ドアにより乗降用開口部を閉塞した状態の車体ヒンジとドアヒンジとを、記憶された形状に復帰した形状記憶合金により隙間を塞ぐことでドアを車体側に拘束して走行時のドアのがたつきを抑制するので、車両の操縦安定性、乗心地の向上を図る上で有利となる。
また、形状記憶合金を車体ヒンジとドアヒンジとの隙間に設けるため、従来のように車体に孔を空けて形状記憶合金を配置する必要がなく、作業コストの低減を図る上で有利となる。
また、加熱手段を形状記憶合金に接して設けると、加熱手段を作動させることで効率的に形状記憶合金を加熱させて、早期にドアを車体側に拘束することができるので、走行時のドアのがたつきを早期に抑制し操縦安定性、乗心地の向上を図る上で有利となる。
また、加熱手段に近接する車体ヒンジとドアヒンジの少なくとも一方に放熱フィンを設けると、形状記憶合金の熱を放熱フィンを介して効率的に放熱でき、車体ヒンジとドアヒンジとの隙間を形状記憶合金で塞いだ状態を早期に解除し、ドアの開閉を円滑に行なう上で有利となる。
また、形状記憶合金を、ヒンジピンの周囲でドア側連結板部に対向する車体側連結板部にあるいはヒンジピンの周囲で車体側連結板部に対向するドア側連結板部に配置すると、ヒンジピンの周囲の車体側連結板部あるいはドア側連結板部を利用して形状記憶合金を配置できるため、車体側に孔を形成するといった大掛かりな作業が不要となりコストダウンを図る上で有利となることは無論のこと、車両の乗降用開口部の開閉装置のコンパクト化を図る上で有利となる。
また、温度センサを形状記憶合金に接して設け、制御部による形状記憶合金の加熱制御を温度センサで検出された形状記憶合金の温度と、車両の車速とに基づいて行なうと、形状記憶合金の加熱を無駄に行なうことを抑制することで省エネルギー化を図る上で有利となり、また、車速に基づいてドアの車体側への拘束、あるいは、ドアの車体側への拘束の解除を早期に行なう上で有利となり、確実に操縦安定性、乗心地の向上を図る上で、また、ドアの開閉を円滑に行なう上で有利となる。
また、形状記憶合金を冷却する冷却部を設け、制御部により温度センサで検出された形状記憶合金の温度と、車両の車速とに基づいて冷却部によって形状記憶合金の冷却を制御すると、車速に基づいて形状記憶合金を早期に的確に冷却することができ、ドアの車体側への拘束の解除を早期に行なえ、ドアの開閉を円滑に行なう上で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
実施の形態に係る車両の開口部の開閉装置の説明図であり、形状記憶合金の形状回復動作前であり、車体ヒンジとドアヒンジとの隙間が形状記憶合金により塞がれていない状態を示す。
実施の形態に係る車両の開口部の開閉装置の説明図であり、形状記憶合金の形状回復動作によって、車体ヒンジとドアヒンジとの隙間が形状記憶合金により塞がれた状態を示す。
図1に対応する車体ヒンジ、ドアヒンジ、形状記憶合金の断面図である。
図2に対応する車体ヒンジ、ドアヒンジ、形状記憶合金の断面図である。
形状記憶合金の形状回復動作後、形状記憶合金の温度が形状回復温度を下回った状態を示す車体ヒンジ、ドアヒンジ、形状記憶合金の断面図である。
形状記憶合金が組み付けられた車体ヒンジの要部斜視図である。
実施の形態に係る車両の開口部の開閉装置の制御系の構成を示すブロック図である。
車速および温度と加熱手段および冷却部の動作との関係を示す説明図である。
実施の形態に係る車両の開口部の開閉装置の動作フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本実施の形態では、本発明の車両の開口部の開閉装置が車両のサイドドアに適用された場合について説明する。
図1、図3、図7に示すように、車両の開口部の開閉装置10は、ヒンジ機構12と形状記憶合金14と制御部16と加熱手段を構成する発熱部24とを含んで構成されている。
ヒンジ機構12は、車体とドアとを揺動可能に結合し、乗降用開口部がドアにより開閉されるように設けられている。
ヒンジ機構12は車体に取り付けられた車体ヒンジ18と、ドアに取り付けられたドアヒンジ20と、ヒンジピン22とを備え、それら車体ヒンジ18、ドアヒンジ20、ヒンジピン22は何れも鋼製である。
【0009】
図1に示すように、車体ヒンジ18は、上下に間隔をおいた一対の車体側取り付け板部1802と、それら車体側取り付け板部1802の対向する端部から起立された一対の車体側連結板部1804と、一対の車体側連結板部1804を接続する接続板部1806とを備えている。
一対の車体側連結板部1804は、互いに離れる方向に向いた外面1804Aを有している。
一対の車体側取り付け板部1802には、車体への取り付け用のボルト挿通孔1808が貫通形成され、図3に示すように、一対の車体側連結板部1804には、ヒンジピン挿通用孔1810が貫通形成され、図1、図6に示すように、ヒンジピン挿通用孔1810の車体側連結板部1804の箇所には上下方向に延在する放熱フィン1812が互いに間隔をおいて複数設けられている。放熱フィン1812は発熱部24に近接する車体ヒンジ18の箇所に設けられている。
【0010】
図3に示すように、一対の車体側連結板部1804の互いに対向する箇所には、ヒンジピン挿通用孔1810と同軸上でヒンジピン挿通用孔1810よりも内径が大きい収容凹部1814が外面1804Aに開放状に設けられている。
また、一対の車体側連結板部1804のヒンジピン挿通用孔1810の周方向に間隔をおいた箇所で、一対の車体側連結板部1804の互いに離れた箇所から収容凹部1814にわたり発熱部24と温度センサ26とが配置されている。
(【0011】以降は省略されています)
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