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公開番号
2024129793
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-27
出願番号
2024012639
出願日
2024-01-31
発明の名称
離型用ポリエステルフィルム、薄膜の製造方法
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
C08J
5/18 20060101AFI20240919BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】塗工と剥離が繰り返されてもフィルム表面へのダメージや汚染が少ない離型用ポリエステルフィルムを提供すること。
【解決手段】
ポリエステルからなる層を最表層(この最表層のポリエステルからなる層を「層A」という)に有し、該層Aは、ヒドロキシル基末端量が55当量/トン以上90当量/トン以下であり、該層Aの表面における上下間隔が5nm以上の突起の個数が200個/0.2mm
2
以上、400個以下/0.2mm
2
である離型用ポリエステルフィルムとする。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリエステルからなる層を最表層(以下、かかる最表層のポリエステルからなる層を「層A」と称する)に有するフィルムであって、該層Aは、ヒドロキシル基末端量が55当量/トン以上90当量/トン以下であり、該層Aの表面における上下間隔が5nm以上の突起の個数が200個/0.2mm
2
以上、400個/0.2mm
2
以下である離型用ポリエステルフィルム。
続きを表示(約 850 文字)
【請求項2】
面配向係数fnが0.155~0.175である請求項1に記載の離型用ポリエステルフィルム。
【請求項3】
層Aの表面の接触角が67度以上83度以下である請求項1に記載の離型用ポリエステルフィルム。
【請求項4】
層Aを構成するポリエステルの数平均分子量が7000以上11000以下である請求項1に記載の離型用ポリエステルフィルム。
【請求項5】
層Aの表面の中心面平均粗さSRaが5.0μm以上15.0μm以下である請求項1に記載の離型用ポリエステルフィルム。
【請求項6】
層Aの質量を100質量%としたとき、層Aには再生ポリエステルが30質量%以上100質量%以下含有されている請求項1に記載の離型用ポリエステルフィルム。
【請求項7】
繰り返し使用可能な請求項1に記載の離型用ポリエステルフィルム。
【請求項8】
薄膜形成用組成物をポリエステルフィルムの表面に直接に塗布する工程、塗布された薄膜形成用組成物に物理的または化学的な処理を行って自己支持性を具備せしめる工程、前記処理後の塗布物を前記ポリエステルフィルムから剥離する工程、を少なくとも有する薄膜の製造方法であって、前記のポリエステルフィルムは、塗布される側の表面においてヒドロキシル基末端量が55当量/トン以上90当量/トン以下であり、かつ、該表面の上下間隔が5nm以上の突起の個数が200個/0.2mm
2
以上400個/0.2mm
2
以下であることを特徴とする、薄膜の製造方法。
【請求項9】
前記のポリエステルフィルムの面配向係数fnが0.155~0.175であることを特徴とする請求項8に記載の薄膜の製造方法。
【請求項10】
前記薄膜形成用組成物が、ポリカーボネートのハロゲン系溶媒溶液であることを特徴とする、請求項8または9に記載の薄膜の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、繰り返し使用に最適な離型性を有するポリエステルフィルムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリエステルフィルム、中でも二軸配向ポリエステルフィルムは、透明性、寸法安定性、機械的特性、耐熱性、電気的特性、耐薬品性などに優れ、包装材料、電気絶縁材料、金属蒸着材料、磁気記録材料、表示材料、転写材料、窓貼り材料、ディスプレイ材料などの様々な用途で使用されている。近年では、離型や工程紙の用途として、ドライフィルムレジスト(DFR)基材用や積層セラミックコンデンサのセラミックグリーンシート製造工程用、液晶偏光板や位相差フィルム等の光学部材の製造工程用に使用されている。
【0003】
ポリエステルフィルムは、離型用や工程紙用フィルムとして有用であるが、得られる薄膜等の成形品の品位への影響の観点から、一度使用すると再使用できない場合や、再使用が可能だとしても、繰り返して使用するには、その回数に限度がある場合があり、使用できなくなったフィルムは廃棄されるため、環境に負荷がかかっている。
【0004】
そのため、ポリエステル樹脂において、環境配慮型材料として、使用済みのポリエステルフィルムを再溶融したリサイクル樹脂やペットボトルからなるリサイクル樹脂、バイオマス由来の原料を用いたポリエステル樹脂の利用が進められている(例えば、特許文献1)。また、ポリエステルフィルムの表面に易溶解層を積層させて使用後のポリエステルフィルムが原料としてリサイクル品位を高める検討も進められている(例えば、特許文献2)。
【0005】
しかし、リサイクル樹脂の使用は、本来のポリエステルフィルムの特性を損なう場合があり、離型用や工程紙用フィルムとしての機能を損ない、再使用の繰り返し回数が少なくなってしまう問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-115862号公報
特開2023-23947号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記背景から、離型用や工程紙用として用いられるポリエステルフィルムは、繰り返し使用が可能であることが求められている。また、ポリエステルフィルムに含まれるリサイクル樹脂の使用が可能なフィルムが求められている。そこで、本発明では、繰り返し使用に適した離型性を有するポリエステルフィルムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、ポリエステルフィルムの表層の分子鎖末端と表面突起を管理することで、繰り返し使用が可能な離型性を備えることができることを見出した。すなわち、本発明は以下の構成からなる。
【0009】
本発明の離型用ポリエステルフィルムは、ポリエステルからなる層を最表層(以下、かかる最表層のポリエステルからなる層を「層A」と称することがある)に有し、下記(1)および(2)を満たすことを特徴とする。また、より好ましい態様として少なくとも下記(3)~(7)のいずれかまたはその内の幾つかを満たす態様があげられる。
(1)層Aのヒドロキシル基末端量が55当量/トン以上90当量/トン以下であること。
(2)層Aの表面における上下間隔が5nm以上の突起の個数が200個/0.2mm
2
以上400個/0.2mm
2
以下であること。
(3)前記離型用ポリエステルフィルムの面配向係数fnが0.155以上0.175以下であること。
(4)層Aの表面の接触角が67度以上83度以下であること。
(5)層Aを構成するポリエステルの数平均分子量が7000以上11000以下であること。
(6)層Aの表面の中心面平均粗さSRaが5.0μm以上15.0μm以下であること。
(7)層Aの質量を100質量%としたとき、層Aには再生ポリエステルが30質量%以上100質量%以下含有されていること。
【0010】
また、本発明の離型用ポリエステルフィルムを用いた薄膜の製造方法として、(8)を満たすことを特徴とし、より好ましい態様として(9)~(10)のいずれかまたはその内の幾つかを満たす態様があげられる。
(8)薄膜形成用組成物をポリエステルフィルムの表面に直接に塗布する工程、塗布された薄膜形成用組成物に物理的または化学的な処理を行って自己支持性を具備せしめる工程、前記処理後の塗布物を前記ポリエステルフィルムから剥離する工程、を少なくとも有する薄膜の製造方法であって、前記のポリエステルフィルムは、塗布される側の表面においてヒドロキシル基末端量が55当量/トン以上90当量/トン以下であり、かつ、該表面の上下間隔が5nm以上の突起の個数が200個/0.2mm
2
以上400個以下/0.2mm
2
であること。
(9)前記のポリエステルフィルムの面配向係数fnが0.155以上0.175以下であること。
(10)前記薄膜形成用塗布物が、ポリカーボネートのハロゲン系溶媒溶液であること。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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