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公開番号2024152173
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-25
出願番号2023066209
出願日2023-04-14
発明の名称再生ポリスルホンを含有する支持膜の製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類B29B 17/02 20060101AFI20241018BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】使用済みの分離膜に含まれる材料を再利用する方法を提供する。
【解決手段】基材にポリスルホン樹脂溶液を流延して形成した支持膜上に分離機能層を設けた複合半透膜から、ポリスルホン樹脂からなる支持膜を再生する方法であって、前記複合半透膜に含まれる基材を除去する工程と、前記複合半透膜から分離機能層を除去する工程と、分離機能層を除去した支持膜を破砕してポリスルホン樹脂とする工程と、前記破砕した後のポリスルホン樹脂を溶媒に溶解させ、基材上に流延して支持膜を形成する工程を有することを特徴とするポリスルホン樹脂からなる支持膜の再生方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基材と前記基材上にポリスルホンを含有する樹脂で形成された多孔性支持層とを有する支持膜、および前記多孔性支持層上の分離機能層を有する複合半透膜から、新たな支持膜を再生する方法であって、
(a)前記複合半透膜から基材および分離機能層を除去することで多孔性支持層を単離する工程と、
(b)前記工程(a)で単離された多孔性支持層を破砕することで、破砕物を得る工程と、
(c)前記破砕物を含む樹脂溶液を調整する工程と、
(d)基材上に前記樹脂溶液を流延し、それを凝固させることで多孔性支持層を形成する工程と、
を有する、再生ポリスルホンを含有する支持膜の製造方法。
続きを表示(約 130 文字)【請求項2】
前記工程(a)は、多孔性支持層から基材を剥離することを含む
請求項1に記載の支持膜の製造方法。
【請求項3】
前記工程(a)は、塩素により分離機能層を分解することを含む
請求項1または2に記載の支持膜の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複合半透膜に含有されるポリスルホンを用いて新たな支持膜を製造する方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ポリスルホン樹脂は、その化学的、機械的、熱的に安定性の高さから、医療分野、食品分野、水処理分野といった様々な分野で広く利用されている。水処理分野においてポリスルホン樹脂は、容易に製膜できるという利点があり、基材にポリスルホン樹脂を流延して形成した支持膜上に分離機能層を設けた複合半透膜は、高塩除去率、高透過流束であることから、医療分野、食品製造分野、水処理分野等の様々な分野で広く利用されている。
【0003】
具体的には、特許文献1には、不織布層と、不織布層の片面に形成されたポリマー多孔質層とを有する多孔性支持体と、多孔性支持体の表面に設けられた分離機能層と有する複合半透膜が開示され、ポリマー多孔質層の形成材料としてポリスルホンが開示されている。また、対向する複合半透膜の間に透過側流路材が介在する複数の膜リーフと、前記膜リーフの間に介在する供給側流路材と、前記膜リーフ及び前記供給側流路材を巻回した有孔の中心管と、供給側流路と透過側流路との混合を防止する封止部と、を備えるスパイラル型膜エレメントが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公報WO2018/052124号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
膜エレメント中の複合半透膜は、使用により性能が次第に低下するため、求められる性能を満たさなくなった膜エレメントは新しいものに交換される。使用済みの膜エレメントは、現在は産業廃棄物として処理されている。廃棄方法としては、主に焼却および埋立が挙げられるが、膜エレメントの使用量の増加に伴って廃棄物量も増加し、環境に与える影響が大きくなることが予想される。また、世界的に廃棄物削減および資源の有効利用への要求が高まっており、使用済みの膜エレメントについても再利用することが望まれている。
【0006】
一方で、使用済みの複合半透膜は性能が低下しているのでそのまま再使用はできず、基材、多孔性支持層、分離機能層をそれぞれ分離することが難しいので、使用済み複合半透膜を材料として再利用することもできていない。
【0007】
本発明は、使用済みの複合半透膜の利用方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、次の(1)~(4)の構成を特徴とするものである。
(1) 基材と前記基材上にポリスルホンを含有する樹脂で形成された多孔性支持層とを有する支持膜、および前記多孔性支持層上の分離機能層を有する複合半透膜から、新たな支持膜を再生する方法であって、
(a)前記複合半透膜から基材および分離機能層を除去することで多孔性支持層を単離する工程と、
(b)前記工程(a)で単離された多孔性支持層を破砕することで、破砕物を得る工程と、
(c)前記破砕物を含む樹脂溶液を調整する工程と、
(d)基材上に前記樹脂溶液を流延し、それを凝固させることで多孔性支持層を形成する工程と、
を有する、再生ポリスルホンを含有する支持膜の製造方法。
(2)前記工程(a)は、多孔性支持層から基材を剥離することを含む上記(1)に記載の支持膜の製造方法。
(3)前記工程(a)は、塩素により分離機能層を分解することを含む上記(1)または(2)に記載の支持膜の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複合半透膜の多孔性支持層を新たな支持膜の製造に再利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本発明の複合半透膜の一例を示す断面図である。
図2は、分離膜エレメントの一例を示す一部展開斜視図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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