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公開番号2024147066
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-16
出願番号2023059838
出願日2023-04-03
発明の名称ポリアミドオリゴマー組成物およびその製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08G 69/26 20060101AFI20241008BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】
再重合原料として好適に使用可能な、高温高圧下での溶解性と常温常圧下での析出を両立でき、不純物の少ないポリアミドオリゴマー組成物、およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】
化学式(I)で表されるポリアミドオリゴマーを含み、数平均分子量が250以上800以下であるポリアミドオリゴマー組成物。
化学式(I):-[-CO-X-CO-NH-Y-NH-]z-
(式中、X、Yはそれぞれ独立に炭素数2以上20以下の2価の脂肪族基、炭素数3以上20以下の2価の脂環族基、および炭素数6以上20以下の2価の芳香族基から選ばれる少なくとも1種を含む残基を表す。zは1以上3以下の整数である。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
化学式(I)で表されるポリアミドオリゴマーを含み、数平均分子量が250以上800以下であるポリアミドオリゴマー組成物。
化学式(I):-[-CO-X-CO-NH-Y-NH-]


(式中、X、Yはそれぞれ独立に炭素数2以上20以下の2価の脂肪族基、炭素数3以上20以下の2価の脂環族基、および炭素数6以上20以下の2価の芳香族基から選ばれる少なくとも1種を含む残基を表す。zは1以上3以下の整数である。)
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
COOH基濃度が2.5mol/kg以上8.0mol/kg以下である、請求項1に記載のポリアミドオリゴマー組成物。
【請求項3】
NH

基濃度が2.5mol/kg以上8.0mol/kg以下である、請求項1に記載のポリアミドオリゴマー組成物。
【請求項4】
示差熱分析で測定した融点が40℃以上220℃以下である、請求項1に記載のポリアミドオリゴマー組成物。
【請求項5】
請求項1に記載のポリアミドオリゴマー組成物を重合原料として用いてなるポリアミド。
【請求項6】
請求項5に記載のポリアミドを成形してなる成形品。
【請求項7】
請求項1に記載のポリアミドオリゴマー組成物を製造する方法であって、少なくともポリアミド(A)と、ジカルボン酸および/またはジアミン(B)と、溶媒(C)とを、温度220℃以上300℃以下、圧力2MPa以上30MPa以下で混合する工程を含む、ポリアミドオリゴマー組成物の製造方法。
【請求項8】
溶媒(C)が水である、請求項7に記載のポリアミドオリゴマー組成物の製造方法。
【請求項9】
ポリアミド(A)が、ジカルボン酸およびジアミンの重縮合反応物である、請求項7に記載のポリアミドオリゴマー組成物の製造方法。
【請求項10】
ジカルボン酸および/またはジアミン(B)が、ポリアミド(A)を構成するジカルボン酸またはジアミンである、請求項7に記載のポリアミドオリゴマー組成物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアミドオリゴマー組成物、それを用いたポリアミド、その成形品、ポリアミドオリゴマー組成物の製造方法、およびポリアミドの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、海洋プラスチック問題をトリガーに地球環境問題に対する関心が高まり、持続可能な社会の構築が必要であるとの認識が広まってきている。地球環境問題には、地球温暖化をはじめ、資源枯渇、水不足などがあるが、その多くは産業革命以降の急速な人間活動による、資源消費量と地球温暖化ガス排出量の増大が原因にある。そのため、持続可能な社会構築のためには、プラスチックなどの化石資源循環利用、および地球温暖化ガス排出量低減に関する技術がますます重要となる。
【0003】
特に、自動車、電気・電子用途など各分野で多量に使用されているポリアミド66では、単量体製造時に排出される地球温暖化ガス量が多いため、ポリアミド66を含む製品を重合原料まで戻して再資源化する技術が望まれている。
【0004】
ポリアミド66のような、ジアミンとジカルボン酸からなるポリアミドを解重合し、単量体まで戻して再資源化する技術としては、水酸化ナトリウムのような無機塩基化合物の存在下に、例えばポリアミドの融点未満の温度の220℃で加水分解する方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
また、無機塩基化合物を用いずにジアミンとジカルボン酸からなるポリアミドの解重合を行う方法としては、ポリアミドと高温高圧水とを接触させて原料モノマーであるジアミンとジカルボン酸を回収する方法が開示されている(例えば特許文献2、非特許文献1参照)。水のみによって解重合を行う方法は、水酸化ナトリウムなどの添加物を除去する工程が不要であり、さらに添加物由来の廃棄物を生じないことから、グリーンな再資源化方法であるという利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特表平7-507556号公報
特開2001-302597号公報
【非特許文献】
【0007】
Polymer Degradation and Stability 83 (2004) 389-393
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に開示されている方法では長時間反応が必要で、副反応物(不純物)の生成量が多く除去が困難なため、得られるポリアミドオリゴマーを再重合原料として利用することはできなかった。
【0009】
また、特許文献2に開示されている方法では、得られる生成物の平均分子量が小さいため、溶媒溶解性が高く、溶解液からポリアミドオリゴマーを効率的に析出・回収することが困難であった。
【0010】
さらに、非特許文献1に開示されている方法では、単量体を含むポリアミドオリゴマーの分子量分布が大きく溶媒溶解性が異なる成分が多いため、不純物の分離が困難であること、または副反応物の生成量が多く除去することが困難であることから、ポリアミドオリゴマーを再重合原料として利用することはできなかった。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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