TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024159392
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023123978
出願日2023-07-31
発明の名称熱可塑性エラストマー組成物および成形品
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08L 77/00 20060101AFI20241031BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】容易に成形することができ、高温剛性と制振性に優れた熱可塑性エラストマー組成物を提供すること。
【解決手段】
示差走査熱量測定(DSC)による融点が200℃以上かつアミノ末端基量が3.0×10-5mol/g以上であるポリアミド樹脂(A)、反応性官能基を0.1重量%以上有する芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロックとイソブチレンを主体とする重合体ブロックを含むブロック共重合体(B)、および水素化石油樹脂(C)を配合してなる熱可塑性エラストマー組成物であって、ポリアミド樹脂(A)および共重合体(B)の組成比(重量比)が(A):(B)=40:60~90:10であり、前記ポリアミド樹脂(A)および共重合体(B)の合計100重量部に対し、水素化石油樹脂(C)を0.01~20重量部配合してなる熱可塑性エラストマー組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
示差走査熱量測定(DSC)による融点が200℃以上かつアミノ末端基量が3.0×10
-5
mol/g以上であるポリアミド樹脂(A)、反応性官能基を0.1重量%以上有する芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロックとイソブチレンを主体とする重合体ブロックを含むブロック共重合体(B)、および水素化石油樹脂(C)を配合してなる熱可塑性エラストマー組成物であって、ポリアミド樹脂(A)および共重合体(B)の組成比(重量比)が(A):(B)=40:60~90:10であり、前記ポリアミド樹脂(A)および共重合体(B)の合計100重量部に対し、水素化石油樹脂(C)を0.01~20重量部配合してなる熱可塑性エラストマー組成物。
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
前記熱可塑性エラストマー組成物の周波数100Hz、温度23℃における損失正接が0.10以上であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項3】
請求項1または2に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなる成形品。
【請求項4】
請求項1または2に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなる繊維。
【請求項5】
請求項1または2に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなるシート。
【請求項6】
請求項1または2に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなる発泡成形品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアミド樹脂(A)、反応性官能基を有する芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロックとイソブチレンを主体とする重合体ブロックを含むブロック共重合体(B)および水素化石油樹脂(C)からなる熱可塑性エラストマー組成物、ならびにそれを用いた成形品に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、柔軟性を有する高分子材料としては、天然ゴムまたは合成ゴム等のゴム類に架橋剤や補強剤などを配合して高温高圧下で架橋したものが汎用的に用いられている。しかしながら、このようなゴム類は、高温高圧下で長期にわたって架橋及び成形を行う工程が必要であり、加工性に劣るといった課題があった。また、架橋したゴムは熱可塑性を示さないため、熱可塑性樹脂のようにリサイクル成形が一般的に不可能である。そのため、通常の熱可塑性樹脂と同じように射出成形、熱プレス成形、および押出成形等の汎用の溶融成形技術を利用して成形品を容易に製造することのできる熱可塑性エラストマーが近年種々開発されている。
【0003】
特許文献1には、耐衝撃性、ガスバリア―性、制振性に優れる熱可塑性樹脂組成物として、極性を有する熱可塑性樹脂と、イソブチレンを主成分とする重合体ブロックとイソブチレンを主成分としない単量体成分からなる重合体ブロックとから構成されるイソブチレン系ブロック共重合体に、酸無水物基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基およびエポキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の官能基を少なくとも一方の重合体ブロックに有する変性ブロック重合体、を含有する樹脂組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-225899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1において具体的に開示された、反応性官能基を有するイソブチレン系ブロック共重合体とポリアミド6からなる樹脂組成物は、イソブチレン系ブロック共重合体とポリアミド6との反応性が低く、23℃における樹脂組成物の損失正接が低く、優れた高温剛性と制振性を得ることができなかった。
【0006】
本発明は、容易に成形することができ、高温剛性と制振性が向上した熱可塑性エラストマー組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を有するものである。
(1)示差走査熱量測定(DSC)による融点が200℃以上かつアミノ末端基量が3.0×10
-5
mol/g以上であるポリアミド樹脂(A)、反応性官能基を0.1重量%以上有する芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロックとイソブチレンを主体とする重合体ブロックを含むブロック共重合体(B)、および水素化石油樹脂(C)を配合してなる熱可塑性エラストマー組成物であって、ポリアミド樹脂(A)および共重合体(B)の組成比(重量比)が(A):(B)=40:60~90:10であり、前記ポリアミド樹脂(A)および共重合体(B)の合計100重量部に対し、水素化石油樹脂(C)を0.01~20重量部配合してなる熱可塑性エラストマー組成物。
(2)前記熱可塑性エラストマー組成物の周波数100Hz、温度23℃における損失正接が0.10以上であることを特徴とする(1)に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
(3)(1)または(2)に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなる成形品。
(4)(1)または(2)に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなる繊維。
(5)(1)または(2)に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなるシート。
(6)(1)または(2)のいずれか一項に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなる発泡成形品。
【発明の効果】
【0008】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、汎用の溶融成形技術を利用して容易に成形することができる。また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は制振性、高温剛性、さらには耐ブロッキング性、および紡糸性に優れ、例えば、自動車用途、電気・電子用途、繊維用途、フィルム用途等に展開することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0010】
本発明は示差走査熱量測定(DSC)による融点が200℃以上かつアミノ末端基量が3.0×10
-5
mol/g以上であるポリアミド樹脂(A)(以下、ポリアミド樹脂(A)と略記することがある)、反応性官能基を0.1重量%以上有する芳香族ビニル系化合物を主体とする重合体ブロックとイソブチレンを主体とする重合体ブロックを含むブロック共重合体(B)(以下、共重合体(B)と略記することがある)、および水素化石油樹脂(C)を配合してなる熱可塑性エラストマー組成物である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

東レ株式会社
積層体
今日
東レ株式会社
二次電池
20日前
東レ株式会社
紡糸口金
6日前
東レ株式会社
分離方法
2か月前
東レ株式会社
ボトム衣料
3か月前
東レ株式会社
複合半透膜
7日前
東レ株式会社
下肢着用具
2か月前
東レ株式会社
吸収制御剤
1か月前
東レ株式会社
吹出しノズル
1か月前
東レ株式会社
凸版印刷版原版
1か月前
東レ株式会社
状態監視システム
3か月前
東レ株式会社
RNAの検出方法
2か月前
東レ株式会社
生体情報解析システム
2か月前
東レ株式会社
車両用部材の補強方法
1か月前
東レ株式会社
積層体、および太陽電池
1か月前
東レ株式会社
ポリエステル仮撚加工糸
7日前
東レ株式会社
含窒素化合物用の可溶化剤
1か月前
東レ株式会社
溶融押出装置および押出方法
6日前
東レ株式会社
ラメ糸及びそれを含む織編物
27日前
東レ株式会社
スパイラル分離膜エレメント
28日前
東レ株式会社
熱可塑性プリプレグの製造方法
6日前
東レ株式会社
コアシェル構造を有する電極材料
1か月前
東レ株式会社
おむつ、およびおむつの製造方法
1か月前
東レ株式会社
被膜除去装置および被膜除去方法
6日前
東レ株式会社
再生複合半透膜およびエレメント
2か月前
東レ株式会社
被膜除去装置および被膜除去方法
1か月前
東レ株式会社
積層体、包装体、積層体の製造方法
2か月前
東レ株式会社
プラスチックマルチコア光ファイバ
1か月前
東レ株式会社
原着液晶ポリエステルフィラメント
3か月前
東レ株式会社
熱可塑性エラストマー組成物および成形品
2か月前
東レ株式会社
感光性樹脂組成物、硬化膜及び半導体装置
2か月前
東レ株式会社
長繊維不織布、分離膜支持体および分離膜
2か月前
東レ株式会社
積層体、電子部品および積層体の製造方法
1か月前
東レ株式会社
加飾フィルムおよび加飾フィルムの製造方法
1か月前
東レ株式会社
再生ポリスルホンを含有する支持膜の製造方法
2か月前
東レ株式会社
三次元造形物、および三次元造形物の製造方法
27日前
続きを見る