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公開番号
2024144123
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-11
出願番号
2024012637
出願日
2024-01-31
発明の名称
ガス拡散電極の微多孔層形成用のペースト組成物
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
H01M
4/86 20060101AFI20241003BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】カーボンブラックおよび撥水剤の分散性を向上させ、泡噛みを減少させることができる微多孔層形成用のペースト組成物、また、これらのペースト組成物を塗布した均一で平滑性の高い微多孔層を備えたガス拡散電極、および発電性能に優れた燃料電池を提供することを課題とする。
【解決手段】ガス拡散電極の微多孔層形成用のペースト組成物であって、カーボンブラックと撥水剤と水とノニオン性界面活性剤とを含み、前記ノニオン性界面活性剤の0.1質量%水溶液の表面張力が20.0mN/m以上32.0mN/m以下であるペースト組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ガス拡散電極の微多孔層形成用のペースト組成物であって、カーボンブラックと撥水剤と水とノニオン性界面活性剤とを含み、前記ノニオン性界面活性剤の0.1質量%水溶液の表面張力が20.0mN/m以上32.0mN/m以下であるペースト組成物。
続きを表示(約 870 文字)
【請求項2】
ガス拡散電極の微多孔層形成用のペースト組成物であって、カーボンブラックと撥水剤と水とノニオン性界面活性剤とを含み、固形分0.1質量%分散液となるように前記ペースト組成物を希釈したときの表面張力が20.0mN/m以上32.0mN/m以下であるペースト組成物。
【請求項3】
前記ペースト組成物を固形分0.1質量%分散液となるように希釈したときの起泡力が120mm未満である請求項1または2に記載のペースト組成物。
【請求項4】
前記ノニオン性界面活性剤の0.1質量%水溶液の起泡力が120mm未満である請求項1または2に記載のペースト組成物。
【請求項5】
前記ペースト組成物がさらに消泡剤を含み、前記消泡剤がポリアルキレングリコール系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤、およびシリコーン系消泡剤からなる群から選ばれる少なくとも1つの消泡剤である請求項1または2に記載のペースト組成物。
【請求項6】
前記カーボンブラックの質量を100質量部としたとき、前記消泡剤の質量が0.01質量部以上10質量部以下である請求項5に記載のペースト組成物。
【請求項7】
前記ノニオン性界面活性剤としてポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、およびポリオキシアルキレンアルキルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1つを含む請求項1または2に記載のペースト組成物。
【請求項8】
前記ノニオン性界面活性剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルを含む請求項1または2に記載のペースト組成物。
【請求項9】
前記ノニオン性界面活性剤のHLB値が10.0以上15.0以下である請求項1または2に記載のペースト組成物。
【請求項10】
前記ノニオン性界面活性剤の曇点が30℃以上である請求項1または2に記載のペースト組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池に用いられるガス拡散電極の微多孔層形成用のペースト組成物に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
高分子電解質形燃料電池に使用される電極は、高分子電解質形燃料電池において2つのセパレータで挟まれてその間に配置されるもので、高分子電解質膜の両面において、高分子電解質膜の表面に形成される触媒層と、この触媒層の外側に形成されるガス拡散層とからなる構造を有する。上記ガス拡散層を形成するための個別の部材として、ガス拡散電極が流通している。上記ガス拡散電極に求められる性能としては、ガス拡散性、触媒層で発生した電気を集電するための導電性、および触媒層表面に発生した水分を効率良く除去するための排水性等が挙げられる。上記の性能を満足するガス拡散電極を得るため、一般的に導電性多孔質基材が用いられる。
【0003】
導電性多孔質基材としては、炭素繊維からなるカーボンフェルト、カーボンペーパーおよびカーボンクロス等が用いられ、中でも機械的強度等の点からカーボンペーパーが最も好ましいとされる。
【0004】
また、燃料電池は水素と酸素が反応し、水が生成する際に生じるエネルギーを電気的に取り出すシステムであるため、電気的な負荷が大きくなると、すなわち電池外部へ取り出す電流を大きくすると、多量の水(水蒸気)が発生する。この水蒸気が低温では凝縮して水滴になり、ガス拡散電極の細孔を塞いでしまうと、ガス(酸素あるいは水素)の触媒層への供給量が低下していき、最終的に全ての細孔が塞がれてしまうことにより、発電が停止することになる(この現象をフラッディングという)。
【0005】
フラッディングを可能な限り発生させないように、ガス拡散電極には上記の通り排水性が求められる。排水性を高める手段として、通常、導電性多孔質基材に撥水処理を施したガス拡散電極基材を用いる手段がある。
【0006】
上記のような撥水処理された導電性多孔質基材をそのままガス拡散電極として用いると、その繊維の目が粗いため、水蒸気が凝縮して大きな水滴が発生し、フラッディングを起こしやすい。このため、撥水処理を施した導電性多孔質基材の上に、カーボンブラック等の導電性微粒子を分散した塗液を塗布し乾燥焼結することにより、微多孔層と呼ばれる層(マイクロポーラスレイヤーともいう)を設ける場合がある。微多孔層には導電性多孔質基材の粗さを電解質膜に転写させないための化粧直し効果もある。
【0007】
微多孔層は、一般に炭素質粉末とそのバインダーであるフッ素樹脂粒子、界面活性剤が水中に分散した微多孔層形成用のペースト組成物を乾燥および焼結して形成する。ここで、当該ペースト組成物中の炭素質粉末の分散が悪いと、塗布時に配管の目詰まりや液切れを生じ、塗膜の均一性が不良となる。また、ペースト組成物を攪拌する際に気泡が発生しやすいと、気泡がペーストに含まれたまま導電性多孔質基材に塗布され、気泡の存在する部分に塗膜が形成されずに塗布抜けが生じるため、微多孔層の機能が失われてしまう。
【0008】
そこで、優れた塗布性を有するペースト組成物を得る方法として、いくつかの方法が提案されている。特許文献1においては、高分子電解質膜を中心として構成される固体高分子形燃料電池のガス拡散層を形成するためのガス拡散層用撥水ペーストであって、カーボンブラックスラリーと、フッ素樹脂ディスパージョンと、界面活性剤とを混合してなり、25℃における降伏値が6Pa~20Paの範囲内で、かつ、10℃における降伏値が0.1Pa~5Paの範囲内であることを特徴とするガス拡散層用撥水ペーストが提案されている。
【0009】
また、特許文献2においては、導電性粒子および撥水性樹脂を含む、ガス拡散電極の微多孔層を形成するための塗液の製造方法であって、減圧下で脱泡可能な手段を備える脱泡装置を用いて、前記装置内に封入された塗液に付与される圧力を、絶対圧で30kPa以下、前記液の溶媒の脱泡処理中の液温における蒸気圧以上として、かつ、前記装置の設定温度または前記装置内の液温を、15度以下0度より大きい範囲から選ばれるものとする、塗液の製造方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2009-301792号公報
特開2019-215993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
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