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公開番号
2024129472
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-27
出願番号
2023038702
出願日
2023-03-13
発明の名称
定着装置及び画像形成装置
出願人
株式会社リコー
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G03G
15/20 20060101AFI20240919BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】摺動シートに無理な力が掛からず断裂等のおそれがなく、低コストで潤滑剤の端部漏れを抑制可能な定着装置を提供する。
【解決手段】回転可能な無端状の定着部材(定着ベルト81)と、定着部材を加熱する熱源82と、定着部材の外周面に当接する加圧部材(加圧ローラ83)と、定着部材の内部に配置され、定着部材と加圧部材との間にニップ部Nを形成するニップ形成部材86とを備える定着装置であって、ニップ形成部材の定着部材側の表面に接着部材を介して摺動シート67を貼り付け、接着部材の接着領域を、定着部材の軸線方向に沿った摺動シート67の幅方向の中央部で広くすると共に両端部で狭くしたことを特徴とする。
【選択図】図9
特許請求の範囲
【請求項1】
回転可能な無端状の定着部材と、前記定着部材を加熱する熱源と、前記定着部材の外周面に当接する加圧部材と、前記定着部材の内部に配置され、前記定着部材と前記加圧部材との間にニップ部を形成するニップ形成部材とを備える定着装置であって、
前記ニップ形成部材の前記定着部材側の表面に接着部材を介して摺動シートを貼り付け、
前記接着部材の接着領域を、前記定着部材の軸線方向に沿った前記摺動シートの幅方向の中央部で広くすると共に両端部で狭くしたことを特徴とする定着装置。
続きを表示(約 890 文字)
【請求項2】
前記接着領域が、前記摺動シートの幅方向中央部の面積が大きい第1接着領域と、幅方向両端部の面積が小さい第2接着領域を有することを特徴とする請求項1の定着装置。
【請求項3】
前記第1接着領域と前記第2接着領域との間に非接着領域が形成されていることを特徴とする請求項2の定着装置。
【請求項4】
前記第1接着領域が前記定着部材の回転方向上流側に配置され、前記第2接着領域が前記定着部材の回転方向下流側に配置されていることを特徴とする請求項3の定着装置。
【請求項5】
前記接着領域が、前記摺動シートの幅方向中央部の面積が大きい第1接着領域部と、幅方向両端部の面積が小さい第2接着領域部を有し、前記第1接着領域部の長手方向両端に前記第2接着領域部が連続していることを特徴とする請求項1の定着装置。
【請求項6】
前記第1接着領域部が前記定着部材の回転方向上流側に配置され、前記第2接着領域部が前記定着部材の回転方向下流側に配置されていることを特徴とする請求項5の定着装置。
【請求項7】
前記第1接着領域部と前記第2接着領域部が、前記定着部材の回転方向上流側に凸状となる円弧状に連続形成されていることを特徴とする請求項6の定着装置。
【請求項8】
前記接着領域が、前記摺動シートの幅方向中央部の面積が大きい第1接着領域と、幅方向両端部の面積が小さい第2接着領域を有し、
前記第1接着領域と前記第2接着領域との間に、前記定着部材の回転方向上流側であって前記ニップ形成部材の長手方向中央側に傾斜した非接着領域が形成されすることを特徴とする請求項2の定着装置。
【請求項9】
前記摺動シートの織り目が、前記摺動シートに含浸された潤滑剤を長手方向中央部に移動させる流路を形成することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項の定着装置。
【請求項10】
請求項1から8のいずれか1項の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に用いられる定着装置として、無端筒状の定着部材(定着ベルト)と、加圧部材と、を備えたものが知られている。このような定着装置では、定着部材と加圧部材とによってニップ部が形成され、ニップ部においてトナーを加圧及び加熱することにより、記録紙に定着させるようにしている。
【0003】
このような定着装置では、定着ベルトの内面に潤滑剤を塗布し、定着ベルトを、その内側に配置されるニップ形成部材に対して摺動させやすくしたものが提案されている(例えば、特許文献1(特開2019-168626号公報)参照)。特許文献1に記載された定着装置では、織物製の摺動シートをニップ形成部材の定着ベルト側に配設している。
【0004】
そして、潤滑剤の端部漏れを抑制するために、摺動シートの経糸を、幅方向中央部に配置されたものを除き、定着ベルトの回転方向における上流側から下流側に向かうにしたがって、幅方向の端部から中央部に向かうように傾斜して延在させている。傾斜した経糸を潤滑剤の案内部として利用することで、潤滑剤が定着ベルトの端部から漏れるのを抑制し、潤滑剤枯渇による摺動負荷の増大を抑制するようにしている。
【0005】
また、特許文献2(特開2020-13015号公報)の発明は、定着ベルトの回転方向上流側においてニップ形成部材に対する摺動シートの係止部を、摺動シートの幅方向中央部にのみ形成し、幅方向両端部は支持フリーの状態にしている。こうすることで、摺動シートの幅方向両端部分が、定着ベルトの回転方向下流側にいくにつれて、幅方向中央部に引き寄せられるようにしている。
【0006】
これにより、図10のように摺動シートの織り目(経糸)tが幅方向中央側に傾斜し、潤滑剤も織り目tにガイドされるように幅方向中央側に流れるようにしている。したがって、潤滑剤がニップ形成部材の両端部から流出するのを抑制することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の経糸を傾斜させた摺動シートは製造法が特殊になり、また経糸の傾斜湾曲量を適正管理する必要性等もあってコストアップに繋がるという課題があった。また、特許文献2のように摺動シートの上流側の幅方向中央部のみを部分的に係止する構成では、シートの係止部に無理な力が掛かりやすく、係止部においてシートの断裂等が発生するおそれがあるという課題があった。
【0008】
そこで本発明は、摺動シートに無理な力が掛からず断裂等のおそれがなく、低コストで潤滑剤の端部漏れを抑制可能な定着装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、本発明の定着装置は、回転可能な無端状の定着部材と、前記定着部材を加熱する熱源と、前記定着部材の外周面に当接する加圧部材と、前記定着部材の内部に配置され、前記定着部材と前記加圧部材との間にニップ部を形成するニップ形成部材とを備える定着装置であって、前記ニップ形成部材の前記定着部材側の表面に接着部材を介して摺動シートを貼り付け、前記接着部材の接着領域を、前記定着部材の軸線方向に沿った前記摺動シートの幅方向の中央部で広くすると共に両端部で狭くしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、摺動シートに無理な力が掛からず断裂等のおそれがなく、低コストで潤滑剤の端部漏れを抑制可能な定着装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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