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公開番号2024158832
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023074392
出願日2023-04-28
発明の名称トナー、トナー収容ユニット、現像剤、及び、画像形成装置
出願人株式会社リコー
代理人個人
主分類G03G 9/097 20060101AFI20241031BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】耐ストレス性と低温定着性とを両立したトナーを提供すること。
【解決手段】少なくとも結着樹脂、離型剤、及び、着色剤を含むトナー母体粒子と外添剤とを含有するトナーであって、DSC(示差走査熱量計)法により求められる前記離型剤由来の吸熱量が7.0[J/g]以上15.0[J/g]以下であり、
FTIR-ATR(全反射吸収赤外分光)法により求められる前記離型剤由来のピークのピーク強度をWabs、前記結着樹脂由来のピークのピーク強度をRabsとした時に、前記Wabs及び前記Rabsが下記関係式(1)を満たすことを特徴とするトナー。
0.28≦Wabs/Rabs≦0.45 (1)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも結着樹脂、離型剤、及び、着色剤を含むトナー母体粒子と外添剤とを含有するトナーであって、
DSC(示差走査熱量計)法により求められる前記離型剤由来の吸熱量が7.0[J/g]以上15.0[J/g]以下であり、
FTIR-ATR(全反射吸収赤外分光)法により求められる前記離型剤由来のピークのピーク強度をWabs、前記結着樹脂由来のピークのピーク強度をRabsとした時に、前記Wabs及び前記Rabsが下記関係式(1)を満たす
ことを特徴とするトナー。
0.28≦Wabs/Rabs≦0.45 (1)
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
前記結着樹脂がスチレンアクリル系樹脂であり、前記離型剤がポリエチレンワックスである、請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記離型剤由来の吸熱量が少なくとも8.0[J/g]以上11.0[J/g]以下である、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項4】
前記トナー母体粒子が金属酸化物粒子を内包する、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項5】
前記トナー母体粒子が、粉砕法によって得られたものである、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項6】
請求項1又は2に記載のトナーを収容したことを特徴とするトナー収容ユニット。
【請求項7】
請求項1又は2に記載のトナーと、キャリアと、を含有することを特徴とする現像剤。
【請求項8】
静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記静電潜像担持体上に形成された前記静電潜像を現像して可視像を形成するトナーを備える現像手段と、を有し、
前記トナーが請求項1又は2に記載のトナーであることを特徴とする画像形成装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トナー、トナー収容ユニット、現像剤、及び、画像形成装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
電子写真による画像形成方法においては、感光体上に静電荷像(潜像)を形成し、トナーを用いて得られた潜像を現像することでトナー画像を形成している。
【0003】
良好な画像形成を行うためには、外部因子によるトナーの帯電性への影響が少ないことが好ましい。外部因子の例としては、機内ストレスによる影響が挙げられ、これは現像部でトナーが長期間保持されることで、トナー粒子の変形や割れ欠け、表面における外添剤の埋没などが生じる。これにより、トナーの粒度分布、形状、付着力、流動性が変化することがトナーの帯電性へ影響し、特に、低印字率での印刷時に顕著となる。
【0004】
一方で、省エネルギー化及び複写機等の装置の小型化の観点から、コールドオフセット発生温度が低い、低温定着性に優れたトナーが求められている。これはモノクロ/フルカラープリンター、フルカラー複写機で共通である。それに従い、トナーに使用される原材料及びトナー自体の融点はより低く設計される傾向にあり、一時期に比べ低分子量材料が用いられる例も増えている。
【0005】
これまでに、例えば、低温定着性と耐熱保存性とを両立させ、さらに耐ストレス性を向上させるため、非晶性樹脂中に離型剤及び/又は結晶性樹脂を内包させることで、トナーの耐熱保存性を向上させると共に、物理的ストレスに対しても離型剤/結晶性樹脂のトナー粒子表面への染み出しを防止することで、低温定着性と耐熱保存性とを両立させるトナーが報告されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、160℃での貯蔵弾性率が120Pa~100,000Paである結晶性ポリエステルAと160℃での貯蔵弾性率が0.01Pa~500Paである結晶性ポリエステルBとの少なくとも2種類の分子量の異なる結晶性ポリエステル樹脂を結着樹脂に含有させて、高い結晶性を有する結着樹脂とすることで、溶融混錬時における結晶成長速度を高め、優れた低温定着性を満足しつつ、加圧保存性に優れた電子写真トナーが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
また、2種類以上の結晶性樹脂を含有するトナーバインダーであって、2種類以上の結晶性樹脂のそれぞれの吸熱ピーク温度の全体からなる吸熱ピーク温度の組は、2つ以上の異なる吸熱ピーク温度を有するトナーバインダーを用いることで、連続で印刷した際の紙に定着したトナー層の粘度を高め、低温定着性、耐熱保存性及び耐ホットオフセット性に優れ、かつ、連続で印刷した際の紙の耐ブロッキング性に優れるトナーバインダーが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0008】
また、カルボキシル基含有スチレンアクリル系樹脂とグリシジル基含有スチレンアクリル系樹脂とを含有する架橋反応型スチレンアクリル系樹脂中に、定着時における染み出しが速いエステル系ワックスと、結着樹脂との相溶性が高く、定着時における染み出しが遅いポリオレフィンワックスと、を添加することによって、低温定着性を損なうことなく耐高温オフセット性を著しく向上したトナーが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記の従来技術では、ある一定の効果を上げることができるが、近年要求される高いレベルのトナー、つまり優れた耐ストレス性、低温定着性の両方を有するトナーという観点からは、十分満足のいくトナーが得られているとはいえず、研究の余地があった。
本発明は、耐ストレス性と低温定着性とを両立したトナーを提供することを目的とする。
【0010】
本発明者らは鋭意検討を行った結果、上記の課題は以下の構成を有する本発明によって解決することができることを見出した。
少なくとも結着樹脂、離型剤、及び、着色剤を含むトナー母体粒子と外添剤とを含有するトナーであって、DSC(示差走査熱量計)法により求められる前記離型剤由来の吸熱量が7.0[J/g]以上15.0[J/g]以下であり、FTIR-ATR(全反射吸収赤外分光)法により求められる前記離型剤由来のピークのピーク強度をWabs、前記結着樹脂由来のピークのピーク強度をRabsとした時に、前記Wabs及び前記Rabsが下記関係式(1)を満たすことを特徴とするトナー。
0.28≦Wabs/Rabs≦0.45 (1)
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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