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公開番号2024128288
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-24
出願番号2023037193
出願日2023-03-10
発明の名称磁気クランプ装置
出願人株式会社コスメック
代理人個人
主分類B29C 33/32 20060101AFI20240913BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】直列に接続される探りコイルの位置によらずに、各探りコイルの検出精度が一定にされた探りコイルを有する磁気クランプ装置を提供すること。
【解決手段】複数のマグネットクランプのコア部材の夫々に探りコイル26が巻かれている。マグネットクランプはプレート10に穿孔された設置孔13に収容されており、隣り合う2つの設置孔13を跨がって連絡孔14が穿孔されている。探りコイル26は、最上流の探りコイル26から最下流の探りコイル26へ接続する往路と、往路を折りかえして最下流の探りコイル26から最上流の探りコイル26へ接続する復路とを有するように、直列に接続されている。各探りコイル26は、往路において端子s1から端子s2に接続する1ターン未満の導体w1をコア部材に巻いており、復路において1ターン未満の導体w1分に相当する導体w2を逆方向にコア部材に巻いている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
極性が反転不可能な反転不可能磁石で周囲を取り囲まれた磁気ポールと、前記磁気ポールの下面に配置された極性が反転可能な反転可能磁石とを具備する複数のマグネットクランプと、
夫々が前記複数のマグネットクランプのコア部材に巻かれた複数の探りコイルと、
前記複数のマグネットクランプの夫々を収容する複数の設置孔と、隣り合う2つの設置孔を跨がる複数の連絡孔とが穿孔された磁性体からなるプレートとを備え、
夫々の前記設置孔に収容された探りコイルが当該設置孔を跨がる前記連絡孔を経由して直列に接続される磁気クランプ装置において、
前記直列に接続される探りコイルの接続経路は、最上流の探りコイルから最下流の探りコイルへ接続する往路と、前記往路を折りかえして前記最下流の探りコイルから前記最上流探りコイルへ接続する復路とを有し、
前記接続経路中の各探りコイルは、往路において上流側の端子から下流側の端子に接続する1ターン未満の導体を前記コア部材に巻いており、復路において前記1ターン未満の導体分に相当する導体を逆方向に前記コア部材に巻いていることを特徴とする磁気クランプ装置。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
請求項1の磁気クランプ装置において、前記探りコイルは、少なくとも3本の輪状の導体パターンが形成された基板により構成され、当該基板前の導体パターンが切断、短絡されて前記コア部材を少なくとも1ターン周回する導体と、前記往路において上流側の端子から下流側の端子に接続する1ターン未満の前記導体と、復路において前記1ターン未満の導体分に相当して逆方向に前記コア部材を巻く前記導体とを形成していることを特徴とする磁気クランプ装置。
【請求項3】
極性が反転不可能な反転不可能磁石で周囲を取り囲まれた磁気ポールと、前記磁気ポールの下面に配置された極性が反転可能な反転可能磁石とを具備する複数のマグネットクランプと、
夫々が前記複数のマグネットクランプのコア部材に巻かれた複数の探りコイルと、
前記複数のマグネットクランプの夫々を収容する複数の設置孔と、隣り合う2つの設置孔を跨がる複数の連絡孔とが穿孔された磁性体からなるプレートとを備え、
夫々の前記設置孔に収容された探りコイルが当該設置孔を跨がる前記連絡孔を経由して直列に接続される磁気クランプ装置において、
前記直列に接続される探りコイルの接続経路は、最上流の探りコイルから最下流の探りコイルへ接続する往路と、前記往路を折りかえして前記最下流の探りコイルから前記最上流の探りコイルへ接続する復路とを有し、
前記各探りコイルは、往路において上流側の端子から下流側の端子に接続する1ターン未満の導体を前記コア部材に巻いており、復路において前記1ターン未満の導体による1ターンへの不足分に相当する導体を順方向に前記コア部材に巻いていることを特徴とする磁気クランプ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気クランプ装置に磁気吸着された金型の吸着状態の変化を検出する探りコイルを有する磁気クランプ装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
射出成形機のプラテンには、磁気吸着力を利用して射出成形機へ金型を固定する磁気クランプ装置のプレートが取付けられる。磁気クランプ装置のプレートは磁性体であって、多数の設置孔が穿孔され、極性反転不可能な磁石(ネオジム磁石)と可能な磁石(アルニコ磁石)とを有したマグネットクランプが各孔に埋め込まれている。マグネットクランプは、アルニコ磁石の磁気極性をコイルにより制御することにより、プレート内で閉鎖する磁気回路と、金型を経由する磁気回路とを切り替えことができる。
【0003】
マグネットクランプには、例えば、特許文献1に示されるような探りコイルが具備されている。探りコイルは、金型の剥がれにより発生する磁束の変化を検出するコイルであり、複数のマグネットクランプの夫々に配置されて、1乃至数ターンだけマグネットクランプの周囲に巻かれるコイルである。いくつかのマグネットクランプの探りコイルを直列に接続することにより、所定の範囲の磁束の測定をする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5301117号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
複数のマグネットクランプを制御するために、プレートには制御線を配線するために設置孔の間を繋ぐ連絡孔が設けられている。プレートに多くの磁束を通過させるために、連絡孔の位置は限定的である。マグネットクランプを1周する探りコイルを用いた場合、直列に接続する探りコイルが直線上に並んで配置されていれば、各探りコイルは、各マグネットクランプを1周回して、さらに半周することになる。1周半の各探りコイルでは、各マグネットクランプが発生する磁束は、コイルの1回巻きを貫いて起電力を発生させる。さらに、半周分のコイルに対しても磁束の影響により、起電力が発生する(この起電力は、コイルの半径に大きく依存する)。
【0006】
一方、探りコイルはマグネットブロックの配置によってその位置が決まるが、探りコイルを直列に接続する際には、上下左右に配置される探りコイル同士を接続しなければならない。このとき、探りコイルに対して半周、1/4周などの半端な導体が付加されることになる。この半端な導体により、マグネットクランプの磁束から誘導を受ける起電力が、各探りコイルの位置によってバラ付く。これは、各探りコイルは、一定の磁束の変化に対して一定の起電力を発生することができない、つまり検出精度が一定ではないことを意味する。
【0007】
本発明は、直列に接続される探りコイルの位置によらずに、各探りコイルの検出精度が一定にされた探りコイルを有する磁気クランプ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の磁気クランプ装置は、極性が反転不可能な反転不可能磁石で周囲を取り囲まれた磁気ポールと、前記磁気ポールの下面に配置された極性が反転可能な反転可能磁石とを具備する複数のマグネットクランプと、
夫々が前記複数のマグネットクランプのコア部材に巻かれた複数の探りコイルと、
前記複数のマグネットクランプの夫々を収容する複数の設置孔と、隣り合う2つの設置孔を跨がる複数の連絡孔とが穿孔された磁性体からなるプレートとを備え、
夫々の前記設置孔に収容された探りコイルが当該設置孔を跨がる前記連絡孔を経由して直列に接続される磁気クランプ装置において、
前記直列に接続される探りコイルの接続経路は、最上流の探りコイルから最下流の探りコイルへ接続する往路と、前記往路を折りかえして前記最下流の探りコイルから前記最上流探りコイルへ接続する復路とを有し、
前記接続経路中の各探りコイルは、往路において上流側の端子から下流側の端子に接続する1ターン未満の導体を前記コア部材に巻いており、復路において前記1ターン未満の導体分に相当する導体を逆方向に前記コア部材に巻いていることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の磁気クランプ装置は、極性が反転不可能な反転不可能磁石で周囲を取り囲まれた磁気ポールと、前記磁気ポールの下面に配置された極性が反転可能な反転可能磁石とを具備する複数のマグネットクランプと、
夫々が前記複数のマグネットクランプのコア部材に巻かれた複数の探りコイルと、
前記複数のマグネットクランプの夫々を収容する複数の設置孔と、隣り合う2つの設置孔を跨がる複数の連絡孔とが穿孔された磁性体からなるプレートとを備え、
夫々の前記設置孔に収容された探りコイルが当該設置孔を跨がる前記連絡孔を経由して直列に接続される磁気クランプ装置において、
前記直列に接続される探りコイルの接続経路は、最上流の探りコイルから最下流の探りコイルへ接続する往路と、前記往路を折りかえして前記最下流の探りコイルから前記最上流探りコイルへ接続する復路とを有し、
前記各探りコイルは、往路において上流側の端子から下流側の端子に接続する1ターン未満の導体を前記コア部材に巻いており、復路において前記1ターン未満の導体による1ターンへの不足分に相当する導体を順方向に前記コア部材に巻いていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
探りコイルの往路で1ターンに満たない半端に巻かれた導体(α分)に対して巻いて、復路でそのα分だけ逆方向に巻くことにより、余分に発生する誘導電圧を相殺することができ、各探りコイルの検出精度を一定にすることができる。または、復路で(1-α)分だけ順方向に巻くことにより、往路の半端に巻かれた導体(α分)を1ターン分のコイルにすることができ、各探りコイルの検出精度を一定にすることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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