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公開番号2024128051
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2024109592,2021518182
出願日2024-07-08,2019-10-04
発明の名称バイオフィルムの除去のためのHMGB1タンパク質誘導体
出願人リサーチ インスティチュート アット ネイションワイド チルドレンズ ホスピタル
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C07K 14/47 20060101AFI20240912BHJP(有機化学)
要約【課題】バイオフィルムの除去のためのHMGB1タンパク質誘導体の提供。
【解決手段】同じ有効な抗バイオフィルム活性を有するように操作されているが、より小型であり、炎症を誘発しないHMGB1の誘導体が本明細書で提供される。本出願人は、自然免疫エフェクターの誘導体を転用することにより、細菌バイオフィルム媒介性感染症の処置における新たな概念を本明細書に開示する。HMGB1ドメインは機能的に異なる。抗バイオフィルム活性を有するドメインバリアントであって、炎症促進性転帰を伴わないドメインバリアントは、過度な炎症の結果を伴わずにバイオフィルム媒介性感染症を処置するためのHMGB1の一実施形態に相当する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
C106もしくはK114におけるアミノ酸変異を必要に応じて含む単離されたBボックスポリペプチド、またはC106もしくはK114におけるアミノ酸変異を含むその同等物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、35 U.S.C.§119(e)の下で、2018年10月5日に出願された米国仮出願62/742,102号(この内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)の優先権を主張する。
続きを表示(約 2,000 文字)【0002】
連邦政府支援の声明
本発明は、国立衛生研究所(NIH)により与えられた認可番号DC011818の下で政府支援によりなされた。政府は、本発明において一定の権利を有する。
【0003】
開示の分野
本発明は、一般に、臨床的または工業的細菌バイオフィルムを低減および/または治癒するための方法および組成物に関する。
【背景技術】
【0004】
背景
人体内のバイオフィルム中で生き残っている細菌は、すべての慢性/再発性疾患の約3分の2を引き起こす。これらのバイオフィルムは、自然免疫系および適応免疫系、抗生物質ならびに他の抗菌剤がバイオフィルム内の細菌にアクセスするのを妨げるDNAから主に構成されることが多い外側「スライム」により保護された細菌から構成される。バイオフィルムは、体から感染を除去することを極めて困難にする。さらに、バイオフィルムは、致命的な結果を伴うことが多い将来の急性感染症の保菌物として作用し得る。
【0005】
公知の真正細菌すべてにおいて、DNABIIタンパク質ファミリーの少なくとも1つのタンパク質が見出され、細菌細胞の外側に天然に見出される。それらは強力な自然免疫反応を誘発するが、宿主被験体は、感染の結果として、ファミリーメンバーに対する特異的な抗体を自然に産生することができない。細菌バイオフィルムに伴う主な問題は、宿主免疫系ならびに/または抗生物質および他の抗菌薬がバイオフィルム内に保護された細菌にアクセス不可能であることである。
【0006】
バイオフィルムは工業環境にも存在する。例えば、バイオフィルムは、生産現場からガソリンスタンドの貯蔵タンクまでの広範囲の石油処理問題に関係する。前記現場では、硫酸還元バイオフィルム細菌は硫化水素を産生する(サワーオイル(soured oil))。プロセスパイプラインでは、バイオフィルム活性は、フィルタおよび開口部を妨げるスライムを発生させる。バイオフィルムおよびバイオフィルム生物はまた、パイプラインおよび石油処理装置の腐食を引き起こす。これらの問題は、油またはガス生産設備全体を通して、汚損および腐食性バイオフィルム生物が最終製品貯蔵タンクの表面上にさえ見出される程度まで顕在化し得る。
【0007】
家庭では、バイオフィルムは、微生物成長を支える任意の表面中にまたはその上に、例えば、排水管に、調理面に、トイレに、ならびにスイミングプールおよびスパに見出される。
【0008】
バイオフィルムは、家庭および工業の両方の広範囲の水処理に関係する。それらは処理装置の表面上で成長し、装置の性能を害し得る(例えば、熱伝達の劣化またはフィルタおよび膜の閉塞)。冷却塔充填材上で成長するバイオフィルムは、充填材の崩壊を引き起こすために十分な重量を追加し得る。バイオフィルムは、高度に特殊化されたステンレス鋼の腐食でさえも引き起こす。水処理におけるバイオフィルムは、最終製品の価値を劣化させ得る。飲料水配送システムにおいて成長するバイオフィルムは、水の美的品質を劣化させる潜在的な病原生物、腐食性生物または細菌を有し得る。
【0009】
したがって、関連細菌感染症を処置または死滅させて表面および水系からそれらを除去するために、バイオフィルム保護壁を突破する必要性が存在する。本開示はこの必要性を満たし、関連利点も提供する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
概要
細菌バイオフィルムは、既存の処置モダリティに対して抵抗性であることで有名である(例えば、それらは、抗菌薬に対して、それらの浮遊性カウンターパートよりも1000倍を超えて耐性である)。バイオフィルム媒介性感染症の寄与死亡率および経済的負担の点で高い有病率および重大な結果を考慮すると、新規治療アプローチが緊急に必要とされる。バイオフィルムの明確な特徴の1つは、バイオフィルム細胞が埋め込まれた細胞外高分子物質である。細胞外高分子物質の重要な構成成分は、バイオフィルムの構造的完全性に重要な細胞外DNAおよび細菌DNABIIファミリーのタンパク質である。DNABIIタンパク質のターゲティングおよび隔離は、バイオフィルムを破壊し得る。高移動度群B1(HMGB1)タンパク質は、DNABIIタンパク質と同じDNA構造に結合して細菌バイオフィルムの破壊を引き起こすDNA結合真核生物タンパク質である。HMGB1の誘導体は、同じ有効な抗バイオフィルム活性を有するように操作され得るが、より小型であり、炎症を誘発しない。
(【0011】以降は省略されています)

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