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公開番号
2024127707
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-20
出願番号
2023130992
出願日
2023-08-10
発明の名称
打ち込み工具
出願人
株式会社マキタ
代理人
弁理士法人岡田国際特許事務所
主分類
B25C
7/00 20060101AFI20240912BHJP(手工具;可搬型動力工具;手工具用の柄;作業場設備;マニプレータ)
要約
【課題】打ち込み工具のマガジンに設けられる空打ち防止機構は起動用のコンタクトアームの移動経路内に進入してそのオン操作を規制するロック部材を備える。従来ロック部材は回動可能に設けて移動経路内から退避させるため大きなスペースを必要とし、ドライバのリフト機構を備えるガスばね式の打ち込み工具には適用困難であった。本開示では限られたスペースに配置できる空打ち防止機構を提供する。
【解決手段】打ち込み具tを送り方向Tに押すプッシャ22にロック部材28がスライド可能に設けられる。ロック部材28の係合部28bがコンタクトアームのロック部に係合してコンタクトアームのオン操作が規制される。ロック部材28は、係合部28bがコンタクトアームに突き当てられるとロック用付勢部材29に抗して相対的に後退する。これによりプッシャ片23bに押されて打ち込み具tが打ち込み通路に確実に供給される。
【選択図】図12
特許請求の範囲
【請求項1】
打ち込み工具であって、
打ち込み具を被打ち込み材に打ち込むドライバと、
前記ドライバを前記打ち込み具の打ち込み方向とは反対方向に戻すリフト機構と、
前記被打ち込み材に押されて工具本体に対して移動して前記ドライバの打ち込み動作を許容するコンタクトアームと、
前記打ち込み具が装填されるマガジンと、
前記マガジンに移動可能に設けられて、前記打ち込み具を前記ドライバの打ち込み通路に向けて押すプッシャと、
前記プッシャに、前記プッシャの移動方向を含む面に沿って変位可能に設けられるロック部材と、を有し、
前記ロック部材が前記コンタクトアームの移動経路に進入して前記コンタクトアームの移動を規制する打ち込み工具。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
請求項1記載の打ち込み工具であって、
前記プッシャに押された前記打ち込み具は、待機位置の前記ドライバの打ち込み方向の端部の側面に当接される打ち込み工具。
【請求項3】
請求項2記載の打ち込み工具であって、
前記ドライバが前記待機位置から上死点に至る間に、前記打ち込み具が前記プッシャに押されて前記ドライバの前記打ち込み通路に供給される打ち込み工具。
【請求項4】
請求項1~3の何れか1つに記載の打ち込み工具であって、
前記ロック部材は、前記プッシャの移動方向と平行な方向に前記プッシャに変位可能に設けられる打ち込み工具。
【請求項5】
請求項1~4の何れか1つに記載の打ち込み工具であって、
前記ロック部材は、先端面が前記コンタクトアームに面当たりして退避位置に変位する打ち込み工具。
【請求項6】
請求項1~5の何れか1つに記載の打ち込み工具であって、
前記プッシャには、前記ロック部材を移動可能に支持するガイド部と、前記ガイド部から前記ロック部材が抜けることを止める抜け止め部材が設けられている打ち込み工具。
【請求項7】
請求項6記載の打ち込み工具であって、
前記ロック部材は板状の部材で、前記ガイド部内に位置する支持部と、前記ガイド部の外部に位置し、前記支持部に対して曲げ加工されて前記ガイド部を横切る面に沿って延在される係合部を有し、前記係合部が前記コンタクトアームの前記移動経路に進入される打ち込み工具。
【請求項8】
請求項1~3の何れか1つに記載の打ち込み工具であって、
前記ロック部材は、前記プッシャに、前記プッシャの移動方向とは異なる方向に変位可能に設けられる打ち込み工具。
【請求項9】
請求項8記載の打ち込み工具であって、
前記ロック部材は、前記打ち込み方向である下部に係合部を有し、上部に当接部を有し、
前記当接部が前記工具本体の規制面によって上方への変位が規制され、前記係合部が前記コンタクトアームの前記移動経路に進入する打ち込み工具。
【請求項10】
請求項9記載の打ち込み工具であって、
前記当接部は前記工具本体に向けて突き出された部位である打ち込み工具。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、打ち込み具を被打ち込み材に打ち込むための打ち込み工具に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
この種の打ち込み工具は多数本の打ち込み具を収容するマガジンを備えている。収容した打ち込み具は例えばばね付勢されたプッシャに押されて打ち込み通路に送られる。マガジンにはいわゆる空打ちを未然に防止するために打ち込み具の残り本数が一定本数に達した時点で打ち込み動作を規制する空打ち防止機構を備える。特許文献1,2に開示された空打ち防止機構では、残り本数が一定本数に達してプッシャが特定の位置に至るとロック部材がコンタクトアームの移動経路内に進入する。これにより、コンタクトアームのオン動作が規制されて打ち込み動作が規制される。特許文献1にはオフ位置にないコンタクトアームに対するロック部材の係合を回避するため、ロック部材がコンタクトアームから離間する方向に回転可能に設けられている。これにより不用意な係合状態が回避されることで打ち込み具に対するプッシャの送り動作が阻害されないようになっている。特許文献2にはコンタクトアームに衝撃が付加された場合等においてロック部材が弾性変形することで係合状態が回避されるようになっている。特許文献2のロック部材は樹脂製半割り構造のマガジンにプッシャとは別に組み込まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第3558884号公報
特許第6766727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば打ち込みノーズ部とドライバ巻き上げ部のハウジングが別構造となる充電式の打ち込み工具では、特許文献1の回転式のロック部材を適用するための十分なスペースを確保しづらい問題がある。また耐久性を重視したアルミ引き抜き材を用いるマガジンに、特許文献2のロック部材を適用することが困難であった。本開示では、従来の回転式ロック部材のようなスペースを必要とせず、かつアルミ引き抜き材のマガジンにも容易に適用できる打ち込み動作規制構造を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の1つの局面によれば、打ち込み工具は、例えば打ち込み具を被打ち込み材に打ち込むドライバと、ドライバを打ち込み具の打ち込み方向とは反対方向に戻すリフト機構を有する。打ち込み工具は、例えば被打ち込み材に押されて工具本体に対して移動してドライバの打ち込み動作を許容するコンタクトアームと、打ち込み具が装填されるマガジンを有する。打ち込み工具は、例えばマガジンに移動可能に設けられて、打ち込み具をドライバの打ち込み通路に向けて押すプッシャと、プッシャに、プッシャの移動方向を含む面に沿って変位可能に設けられるロック部材とを有する。例えばロック部材がコンタクトアームの移動経路に進入してコンタクトアームの移動を規制する。
【0006】
従って、ロック部材がコンタクトアームの移動経路に進入することによりコンタクトアームの移動が規制される。コンタクトアームの移動が規制されることで例えば空打ち等の打ち込み動作が規制される。ロック部材は、プッシャに、プッシャの移動方向を含む面に沿って変位可能に設けられていることで、従来の回転式ロック部材のようなスペースを必要とせず、かつアルミ引き抜き材のマガジンに組み込むことが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
打ち込み工具の左側面図である。
工具本体及びリフト機構の内部構造を図1中矢印II方向から見た前面図である。本図はドライバが待機位置に位置する状態を示している。
打ち込み工具の左側面図である。本図では打ち込みノーズ部が縦断面で示されている。
工具本体及びリフト機構の内部構造の前面図である。本図はドライバが上死点に至った状態を示している。
打ち込み工具の左側面図である。本図は打ち込み通路に打ち込み具が供給された状態を示している。
打ち込みノーズ部の前面図である。本図はドライバが下動端に至って打ち込み具が被打ち込み材に打ち込まれた状態を示している。
打ち込みノーズ部とプッシャの左側面図である。本図は、ロック部材がコンタクトアームの移動経路内に進入していない状態を示している。
打ち込みノーズ部とプッシャの左側面図である。本図は、ロック部材がコンタクトアームの移動経路内に進入した状態を示している。
図7中IX-IX線断面矢視図であって、マガジンの縦断面図である。
プッシャ単体の斜視図である。
プッシャ単体の左側面図である。
図11中XII-XII線断面矢視図である。
第2実施例に係る打ち込み工具の左側面図である。
第2実施例に係る空打ち防止機構の左側面図である。本図は、最後の打ち込み具が打ち込み通路に供給された状態であって、空打ち防止が作動する直前の状態を示している。
第3実施例に係る打ち込み工具の左側面図である。
第3実施例に係るプッシャ及びその周辺の左側面図である。
第3実施例に係るプッシャの斜視図である。本図ではホルダが送り方向に沿った縦断面で示されている。
ロック部材の動作状態を示す左側面図である。本図は、打ち込み具の残量が一定以上あり、ロック部材の当接部が工具本体部の当接面から離れた状態を示している。
ロック部材の動作状態を示す左側面図である。本図は、ロック部材の当接部が工具本体の当接面に当接した状態を示している。
ロック部材の動作状態を示す左側面図である。本図は、打ち込み具の残量が一定本数に達して、ロック部材の係合部がコンタクトアームの移動経路中に進入した状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0008】
1つ又はそれ以上の実施態様において、例えばプッシャに押された打ち込み具は、待機位置のドライバの打ち込み方向の端部の側面に当接される。従って、不用意な打ち込み動作が防止される。
【0009】
1つ又はそれ以上の実施態様において、例えばドライバが待機位置から上死点に至る間に、打ち込み具がプッシャに押されてドライバの打ち込み通路に供給される。従って、ドライバが上死点に至る直前に打ち込み具が打ち込み通路に供給され、その後ドライバが打ち込み通路を移動することで打ち込み動作がなされる。
【0010】
1つ又はそれ以上の実施態様において、例えばロック部材は、プッシャの移動方向と平行な方向にプッシャに変位可能に設けられる。従って、ロック部材がプッシャにコンパクトに組み込まれる。
(【0011】以降は省略されています)
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