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公開番号2024157953
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023072653
出願日2023-04-26
発明の名称打撃工具
出願人株式会社マキタ
代理人個人,個人
主分類B25D 17/08 20060101AFI20241031BHJP(手工具;可搬型動力工具;手工具用の柄;作業場設備;マニプレータ)
要約【課題】ツールホルダを小径化してもチャックスリーブを支障なく組み付けでき、軽量化及びコンパクト化が達成できるようにする。
【解決手段】電動ハンマ1は、ツールホルダ20と打撃機構とを備え、ツールホルダ20の小径部22に、径方向へ移動可能なボール41が保持されてチャックスリーブ42が外装されている。チャックスリーブ42は、ボール41のビット挿入孔33内への突出状態を維持するロック位置と、ボール41への押圧を解除して径方向外側への移動を許容するロック解除位置とにスライド操作可能で、小径部22は、ビット挿入孔33内への突出状態のボール41を外周面から突出させる外径となっている。チャックスリーブ42の内周において、スライド操作時に外周面に対して摺動する第1内径部47には、チャックスリーブ42を小径部22へ組み付ける際にボール41との干渉を回避可能なスプライン溝50が形成されている。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
ビット挿入孔を有する筒状のツールホルダと、前記ビット挿入孔に挿入されたビットを打撃可能な打撃機構とを備え、前記ツールホルダに、前記ツールホルダの径方向へ移動可能で、前記ビット挿入孔内への突出状態で前記ビットに係止可能な係止部材が保持されていると共に、前記ツールホルダの軸線方向へスライド可能なチャックスリーブが外装されており、
前記チャックスリーブが、前記係止部材を前記径方向内側へ押圧して前記係止部材の前記ビット挿入孔内への突出状態を維持するロック位置と、前記係止部材への押圧を解除して前記係止部材の前記径方向外側への移動を許容するロック解除位置とにスライド操作可能な打撃工具であって、
前記ツールホルダは、前記ビット挿入孔内への突出状態の前記係止部材を外周面から突出させる外径となっている一方、
前記チャックスリーブの内周に、スライド操作時に前記外周面に対して摺動する摺動面が形成されて、前記摺動面に、前記チャックスリーブを前記ツールホルダへ組み付ける際に前記外周面から突出する前記係止部材との干渉を回避可能な逃がし部が形成されていることを特徴とする打撃工具。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記係止部材は、前記ツールホルダの周方向へ所定間隔をおいて複数配置されており、前記逃がし部は、各前記係止部材ごとに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の打撃工具。
【請求項3】
前記逃がし部は、前記所定間隔ごとに形成された複数のスプライン溝であることを特徴とする請求項2に記載の打撃工具。
【請求項4】
前記係止部材及び前記逃がし部の数は、6つであることを特徴とする請求項2又は3に記載の打撃工具。
【請求項5】
前記ツールホルダは、前後方向に延びて前記チャックスリーブが前後方向へスライド可能で、前記チャックスリーブの前進位置が前記ロック位置、前記チャックスリーブの後退位置が前記ロック解除位置となっており、
前記チャックスリーブの前進位置で前記逃がし部は前記係止部材よりも後方に位置していることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の打撃工具。
【請求項6】
前記チャックスリーブの後退位置で前記係止部材は、前記チャックスリーブの前端よりも後方に位置していることを特徴とする請求項5に記載の打撃工具。
【請求項7】
前記外周面からの前記係止部材の突出量は、0.5mm以上であることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の打撃工具。
【請求項8】
前記ビット挿入孔は、前記ツールホルダの軸線と直交する横断面形状が六角形であることを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の打撃工具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電動ハンマやハンマドリル等の打撃工具に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
電動ハンマ等の打撃工具は、モータと打撃機構とを備えている。モータの回転は、クランク機構等によってピストンの往復運動に変換される。打撃機構は、ストライカと、インパクトボルトとを備えている。ストライカは、シリンダ内でピストンに連動して往復動し、インパクトボルトを打撃する。ストライカによる打撃軸線上で打撃工具の先端には、ビットが差し込み装着される筒状のツールホルダが設けられている。ツールホルダに差し込まれたビットは、インパクトボルトに受け止められて、ストライカによるインパクトボルトの打撃がビットに伝わることになる。
ツールホルダへのビットの装着構造としては、特許文献1に開示されるように、ツールホルダに保持されるボールをビットの外面に係止させて抜け止めする構造が知られている。係止部材となるボールは、ツールホルダの径方向へ移動可能となっており、ツールホルダには、ボールをビット側へ押圧するロック位置と、押圧を解除するロック解除位置との間でスライド可能なチャックスリーブが外装されている。チャックスリーブは、ツールホルダに外装されたコイルバネにより、ロック位置へ付勢されている。チャックスリーブを作業者がロック解除位置へスライドさせると、ビットの抜き差しを行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-138195号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような打撃工具においては、従来より軽量化及びコンパクト化の要請がある。よって、例えばツールホルダの外径を小さくすれば、軽量化及びコンパクト化に繋がる。
しかし、ビットが規格品で、これに合わせてツールホルダの内径及びボールの径が設計されるため、軽量化等を達成するには、ツールホルダの内径及びボールの径を変えずにツールホルダの外径のみを小さくすることが考えられる。このようにツールホルダの外経のみを小さくすると、ボールがツールホルダの外周面から突出することになる。
ところが、チャックスリーブは、スライド操作の安定とビットの確実なロックとを可能とするために、ツールホルダの外周面に沿って摺動する摺動面を内周に設ける必要がある。従って、ボールがツールホルダの外周面から突出するまでツールホルダを小径化すると、ツールホルダの軸線方向で摺動面とボールとが干渉し、チャックスリーブの組み付けができなくなってしまう。
【0005】
そこで、本開示は、外周面から係止部材が突出するまでツールホルダを小径化しても、チャックスリーブを支障なく組み付けでき、軽量化及びコンパクト化が達成できる打撃工具を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示は、ビット挿入孔を有する筒状のツールホルダと、ビット挿入孔に挿入されたビットを打撃可能な打撃機構とを備え、ツールホルダに、ツールホルダの径方向へ移動可能で、ビット挿入孔内への突出状態でビットに係止可能な係止部材が保持されていると共に、ツールホルダの軸線方向へスライド可能なチャックスリーブが外装されており、
チャックスリーブが、係止部材を径方向内側へ押圧して係止部材のビット挿入孔内への突出状態を維持するロック位置と、係止部材への押圧を解除して係止部材の径方向外側への移動を許容するロック解除位置とにスライド操作可能な打撃工具であって、
ツールホルダは、ビット挿入孔内への突出状態の係止部材を外周面から突出させる外径となっている一方、
チャックスリーブの内周に、スライド操作時に外周面に対して摺動する摺動面が形成されて、摺動面に、チャックスリーブをツールホルダへ組み付ける際に外周面から突出する係止部材との干渉を回避可能な逃がし部が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ツールホルダの外周面から係止部材が突出するまでツールホルダを小径化しても、チャックスリーブを支障なく組み付けることができる。よって、ツールホルダの軽量化及びコンパクト化、ひいては打撃工具全体の軽量化及びコンパクト化が達成可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
電動ハンマの中央縦断面図である(チャックスリーブは前進位置)。
チャック機構部分の拡大図である。
図2のA-A線断面図である。
図4Aは、チャックスリーブを前方から見た斜視図、図4Bは、チャックスリーブを後方から見た斜視図である。
図2のB-B線断面図である。
チャックスリーブを前方から組み付ける状態を示す斜視図である。
チャックスリーブを前方から組み付ける状態を示す正面図である。
チャックスリーブを後退位置としたチャック機構部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の一実施形態において、係止部材は、ツールホルダの周方向へ所定間隔をおいて複数配置されており、逃がし部は、各係止部材ごとに設けられるものであってもよい。
この構成によれば、係止部材が複数であっても対応する逃がし部によって組み付け時の干渉を回避できる。
本開示の一実施形態において、逃がし部は、所定間隔ごとに形成された複数のスプライン溝であってもよい。
この構成によれば、複数の逃がし部を形成しても摺動面によるチャックスリーブの安定した摺動が可能となる。
本開示の一実施形態において、係止部材及び逃がし部の数は、6つであってもよい。
この構成によれば、組み付け時にツールホルダの周方向で生じる係止部材と逃がし部とのずれ量が小さくなり、係止部材と逃がし部との位置を合わせやすくなる。
【0010】
本開示の一実施形態において、ツールホルダは、前後方向に延びてチャックスリーブが前後方向へスライド可能で、チャックスリーブの前進位置がロック位置、チャックスリーブの後退位置がロック解除位置となっており、チャックスリーブの前進位置で逃がし部は係止部材よりも後方に位置しているものであってもよい。
この構成によれば、ロック位置で係止部材が不意に逃がし部に嵌まってロックが解除されるおそれがなくなる。
本開示の一実施形態において、チャックスリーブの後退位置で係止部材は、チャックスリーブの前端よりも後方に位置しているものであってもよい。
この構成によれば、チャックスリーブの後退位置で係止部材が係止部材の保持孔から脱落するおそれがなくなる。
本開示の一実施形態において、外周面からの係止部材の突出量は、0.5mm以上であってもよい。
この構成によれば、ツールホルダの軽量化及びコンパクト化に効果的となる。
本開示の一実施形態において、ビット挿入孔は、ツールホルダの軸線と直交する横断面形状が六角形であってもよい。
この構成によれば、横断面が同形状となる部分を有するビットをがたつきなく保持できる。
【実施例】
(【0011】以降は省略されています)

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