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公開番号2024127437
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023036592
出願日2023-03-09
発明の名称車輪用軸受装置
出願人NTN株式会社
代理人弁理士法人矢野内外国特許事務所
主分類F16C 33/80 20060101AFI20240912BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】低トルク化を図りつつ耐泥水性を向上することができる車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】インナー側シール部材10においては、シール部材12は、芯金11の側板部11bからスリンガ14の外嵌部14a側へ延出し、外嵌部14aと接触するグリースリップ122およびラジアルリップ123と、芯金11の側板部11bからスリンガ14の円環部14b側へ延出するとともに外径側へ傾斜し、軸方向において円環部14bと隙間をもって対向する第1サイドリップ124とを有し、弾性部材15は、第1サイドリップ124よりも内径側において、スリンガ14の円環部14bから芯金11の側板部11b側へ延出するとともに外径側へ向けて傾斜し、軸方向において側板部11bと隙間をもって対向するシールリップ154を有し、第1サイドリップ124の基端部124bとシールリップ154の先端部154aとは径方向において隙間をもって対向している。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
内周に複列の外側軌道面を有する外方部材と、
ハブ輪と、前記ハブ輪に連結された軌道面形成部材※とからなり、前記ハブ輪および前記軌道面形成部材に前記外側軌道溝に対向する内側軌道溝が形成された内方部材と、
前記外方部材と前記内方部材との両軌道面間に転動自在に収容された複列の転動体と、
前記外方部材と前記内方部材とによって形成された環状空間の軸方向一端側の開口端を塞ぐ密封装置と、を備える車輪用軸受装置であって、
前記密封装置は、
前記外方部材の内周に嵌合される内嵌部と、前記内嵌部の軸方向他端部から内径側へ延びる側板部とからなる芯金、および前記芯金に一体的に接合されるシール部材を有するシール板と、
前記内方部材の外周に嵌合される外嵌部と、前記外嵌部の軸方向一端部から外径側へ延び、軸方向において前記側板部と対向する円環部と、前記円環部の外径側端部から前記側板部側へ向けて突出する外径部とを有するスリンガと、
前記スリンガに一体的に接合される弾性部材とを備え、
前記シール部材は、前記芯金の前記側板部から前記スリンガの前記外嵌部側へ向けて延出し、前記外嵌部と接触する接触リップと、前記芯金の前記側板部から前記スリンガの前記円環部側へ向けて延出するとともに外径側へ傾斜し、軸方向において前記円環部と隙間をもって対向する第1シール部材側シールリップとを有し、
前記弾性部材は、前記第1シール部材側シールリップよりも内径側において、前記スリンガの前記円環部から前記芯金の前記側板部側へ向けて延出するとともに外径側へ向けて傾斜し、軸方向において前記側板部と隙間をもって対向する弾性部材側シールリップを有し、
前記第1シール部材側シールリップの基端部と、前記弾性部材側シールリップの先端部とは、径方向において隙間をもって対向している車輪用軸受装置。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
前記第1シール部材側シールリップの基端部における前記弾性部材側シールリップの先端部と対向する面、および前記弾性部材側シールリップの先端部における前記第1シール部材側シールリップの基端部と対向する面は、互いに平行な面である請求項1に記載の車輪用軸受装置。
【請求項3】
前記シール部材は、
前記弾性部材側シールリップよりも内径側において、前記芯金の前記側板部から前記スリンガの前記円環部側へ向けて延出するとともに外径側へ傾斜し、軸方向において前記円環部と隙間をもって対向する第2シール部材側シールリップを有し、
前記弾性部材側シールリップの基端部と、前記第2シール部材側シールリップの先端部とは、径方向において隙間をもって対向している請求項1または請求項2に記載の車輪用軸受装置。
【請求項4】
前記弾性部材側シールリップの基端部における前記第2シール部材側シールリップの先端部と対向する面、および前記第2シール部材側シールリップの先端部における前記弾性部材側シールリップの基端部と対向する面は、互いに平行な面である請求項3に記載の車輪用軸受装置。
【請求項5】
弾性部材側シールリップは、磁性を有しない素材にて形成されている請求項1または請求項2に記載の車輪用軸受装置。
【請求項6】
前記弾性部材は、前記スリンガにおける前記円環部の軸方向一側面に接合され、磁性を有する素材にて形成されたエンコーダ部を有し、
弾性部材側シールリップは、磁性を有する素材にて形成されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
【請求項7】
前記弾性部材は、前記スリンガにおける前記円環部の軸方向一側面に接合され、磁性を有する素材にて形成されたエンコーダ部を有し、
弾性部材側シールリップは、磁性を有しない素材にて形成されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
【請求項8】
前記弾性部材の前記エンコーダ部は、前記スリンガの前記外嵌部よりも内径側に突出する突起を有している請求項6または請求項7に記載の車輪用軸受装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は車輪用軸受装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、自動車等の懸架装置において車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置が知られている。車輪用軸受装置には、外方部材と内方部材とによって形成された環状空間の開口端を塞ぎ、泥水等の異物の入り込みを防止する密閉装置が設けられている。また、近年では、車両の燃費または電費を向上させるために、車輪用軸受装置に用いられる密閉装置の低トルク化が求められている。
【0003】
例えば、特許文献1に開示される密封装置は、外方部材である外輪の内周に嵌合される嵌合部と、嵌合部から内径側へ延びる円環部とからなる芯金、および芯金に一体的に接合されるシール部材と、内方部材である内輪の外周に嵌合されるスリンガ嵌合部と、外嵌部から外径側へ延びる立板部と、立板部の外径側端部から円環部側へ向けて突出する円筒部とを有するスリンガと、を備えている。
【0004】
シール部材は、スリンガのスリンガ嵌合部に接触するラジアルリップおよびグリースリップと、スリンガの立板部および円筒部に近接してラビリンスを構成するアキシャルリップとを有している。
【0005】
このように、アキシャルリップとスリンガとでラビリンスを構成することで、泥水等が車輪用軸受装置の内部に入り込むことを抑制するとともに、ラジアルリップおよびグリースリップのみがスリンガと接触する構成とすることで、密封装置の低トルク化を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-51597号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に記載の密封装置においては、泥水等がアキシャルリップとスリンガとで構成されたラビリンスを通り抜けると、直ぐにラジアルリップに到達する構成となっているため、さらに耐泥水性を向上する余地がある。
【0008】
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、低トルク化を図りつつ、耐泥水性を向上することができる車輪用軸受装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
即ち、車輪用軸受装置は、内周に複列の外側軌道面を有する外方部材と、ハブ輪と、前記ハブ輪に連結された軌道面形成部材とからなり、前記ハブ輪および前記軌道面形成部材に前記外側軌道溝に対向する内側軌道溝が形成された内方部材と、前記外方部材と前記内方部材との両軌道面間に転動自在に収容された複列の転動体と、前記外方部材と前記内方部材とによって形成された環状空間の軸方向一端側の開口端を塞ぐ密封装置と、を備える車輪用軸受装置であって、前記密封装置は、前記外方部材の内周に嵌合される内嵌部と、前記内嵌部の軸方向他端部から内径側へ延びる側板部とからなる芯金、および前記芯金に一体的に接合されるシール部材を有するシール板と、前記内方部材の外周に嵌合される外嵌部と、前記外嵌部の軸方向一端部から外径側へ延び、軸方向において前記側板部と対向する円環部と、前記円環部の外径側端部から前記側板部側へ向けて突出する外径部とを有するスリンガと、前記スリンガに一体的に接合される弾性部材とを備え、前記シール部材は、前記芯金の前記側板部から前記スリンガの前記外嵌部側へ向けて延出し、前記外嵌部と接触する接触リップと、前記芯金の前記側板部から前記スリンガの前記円環部側へ向けて延出するとともに外径側へ傾斜し、軸方向において前記円環部と隙間をもって対向する第1シール部材側シールリップとを有し、前記弾性部材は、前記第1シール部材側シールリップよりも内径側において、前記スリンガの前記円環部から前記芯金の前記側板部側へ向けて延出するとともに外径側へ向けて傾斜し、軸方向において前記側板部と隙間をもって対向する弾性部材側シールリップを有し、前記第1シール部材側シールリップの基端部と、前記弾性部材側シールリップの先端部とは、径方向において隙間をもって対向している。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、密封装置の低トルク化を図りつつ、さらに耐泥水性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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