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公開番号
2024124629
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-13
出願番号
2023032433
出願日
2023-03-03
発明の名称
ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品
出願人
帝人株式会社
代理人
個人
主分類
C08L
69/00 20060101AFI20240906BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】引張り強度、寸法精度および難燃性に優れ、さらに過酷な加工条件下であっても強度低下が少なく、かつ、リサイクル性にも優れるポリカーボネート樹脂成物およびそれからなる成形品を提供する。
【解決手段】
(A)芳香族ポリカーボネート系樹脂(A成分)および(B)液晶ポリエステル樹脂(B成分)からなる成分100重量部に対し、(C)ハロゲン化カーボネート化合物(C成分)3~40重量部、(D)ドリップ防止剤(D成分)0.1~3重量部、(E)ガラス繊維および/または炭素繊維(E成分)25~150重量部、(F)フェノキシ樹脂および/またはエポキシ樹脂(F成分)0.1~8重量部並びに(G)酸価が0.01~0.30mgKOH/gであるホスホン酸エステル(G成分)を0.01~3重量部を含有し、A成分とB成分との重量比[(A)/(B)]が95/5~60/40であるポリカーボネート樹脂組成物。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)芳香族ポリカーボネート系樹脂(A成分)および(B)液晶ポリエステル樹脂(B成分)からなる成分100重量部に対し、(C)ハロゲン化カーボネート化合物(C成分)3~40重量部、(D)ドリップ防止剤(D成分)0.1~3重量部、(E)ガラス繊維および/または炭素繊維(E成分)25~150重量部、(F)フェノキシ樹脂および/またはエポキシ樹脂(F成分)0.1~8重量部並びに(G)酸価が0.01~0.30mgKOH/gであるホスホン酸エステル(G成分)0.01~3重量部を含有し、A成分とB成分との重量比[(A)/(B)]が95/5~60/40であるポリカーボネート樹脂組成物。
続きを表示(約 510 文字)
【請求項2】
A成分の粘度平均分子量が1.7×10
4
~2.1×10
4
である請求項1記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項3】
B成分が、p-ヒドロキシ安息香酸から誘導される繰返し単位と6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸から誘導される繰返し単位を含有する液晶ポリエステル樹脂である請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項4】
E成分が、繊維断面の長径の平均値が10~50μm、長径と短径の比(長径/短径)の平均値が1.5~8である扁平断面ガラス繊維である請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項5】
F成分が、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂および/またはビスフェノールA型エポキシ樹脂である請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項6】
G成分が、トリエチルホスホノアセテートである請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定比率の芳香族ポリカーボネート系樹脂および液晶ポリエステル樹脂からなる成分、ハロゲン化カーボネート化合物、ドリップ防止剤、ガラス繊維および/または炭素繊維、フェノキシ樹脂および/またはエポキシ樹脂、並びに特定のホスホン酸エステルよりなる樹脂組成物およびそれからなる成形品に関するものである。更に詳しくは、引張り強度、寸法精度および難燃性に優れ、さらに過酷な加工条件下であっても強度低下が少なくリサイクル性にも優れるポリカーボネート樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリカーボネート樹脂は、耐熱性、耐衝撃性、寸法安定性などに優れた樹脂であり、電気・電子部品分野、機構部品分野、自動車部品分野、OA機器部品分野など幅広く使用されている。近年、製品の高性能化・軽薄短小化が進んでいることから、樹脂材料に対しては薄肉製品を設計した場合でも高い強度を有すること及び製品の安全性を保つことができる薄肉難燃性が強く求められている。更に、持続可能な社会の実現を目指し、薄肉剛性、薄肉難燃性が求められる工業分野においても、使用する樹脂組成物に対し高いリサイクル性が望まれるようになってきている。
【0003】
従来、ポリカーボネート樹脂の引張り強度などの機械物性を改良するためには、繊維状充填剤を添加する方法(特許文献1参照)や、さらに強度を改良するため繊維状充填材および密着性改良剤を添加する方法(特許文献2、3参照)が用いられてきたが成形品厚みが薄い場合、十分な特性を得ることができていない。
【0004】
熱可塑性樹脂に液晶性を示すポリマーを配合し、液晶性ポリマーを組成物中で繊維化させることにより、剛性と流動性を同時に改良する方法は多く提案されている。芳香族ポリカーボネート樹脂においても、液晶性ポリマーを配合する試みは多くなされており、更に剛性を高めるために繊維状無機強化材を配合した例が報告されている(特許文献4、5参照)。
【0005】
特許文献6および特許文献7には、ポリカーボネート樹脂、液晶ポリマー、難燃剤(リン系難燃剤を含む)およびポリテトラフルオロエチレンと有機系重合粒子とからなるポリテトラフルオロエチレン含有混合粉体からなる樹脂組成物が記載されているが、強度と難燃性を両立するに至っていない。
【0006】
一方、ポリカーボネート樹脂と液晶ポリマーからなる組成物において、液晶ポリマーの繊維化による機械特性向上効果を有効に発現するために熱安定剤としてリン系化合物を用いることが知られている(特許文献5,7参照)。しかしながら、薄肉軽量化が求められる用途では成形条件が高温となる傾向にあり、既存の方法では未だ成形加工時の熱安定性は不十分であり、また、リサイクル性に関しても検証がなされていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第2683662号公報
特開2009-292953号公報
特開2013-221072号公報
特開平07-258531号公報
特開2012-188578号公報
特開2003-113314号公報
特開2008-163315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記に鑑み、本発明の目的は、引張り強度、寸法精度および難燃性に優れ、さらに過酷な加工条件下であっても強度低下が少なく、かつ、リサイクル性にも優れるポリカーボネート樹脂成物およびそれからなる成形品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、特定比率の芳香族ポリカーボネート系樹脂および液晶ポリエステル樹脂からなる成分に、ハロゲン化カーボネート化合物、ドリップ防止剤、ガラス繊維および/または炭素繊維、エポキシ樹脂および/またはフェノキシ樹脂並びに特定の酸価を有するホスホン酸エステルを配合することで、引張り強度、寸法精度および難燃性に優れ、さらに過酷な加工条件下であっても強度低下が少なく、かつ、リサイクル性にも優れる熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形品を提供できることを見出し本発明に至った。
【0010】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
1.(A)芳香族ポリカーボネート系樹脂(A成分)および(B)液晶ポリエステル樹脂(B成分)からなる成分100重量部に対し、(C)ハロゲン化カーボネート化合物(C成分)3~40重量部、(D)ドリップ防止剤(D成分)0.1~3重量部、(E)ガラス繊維および/または炭素繊維(E成分)25~150重量部、(F)フェノキシ樹脂および/またはエポキシ樹脂(F成分)0.1~8重量部並びに(G)酸価が0.01~0.30mgKOH/gであるホスホン酸エステル(G成分)0.01~3重量部を含有し、A成分とB成分との重量比[(A)/(B)]が95/5~60/40であるポリカーボネート樹脂組成物。
2.A成分の粘度平均分子量が1.7×10
4
~2.1×10
4
である前項1記載のポリカーボネート樹脂組成物。
3.B成分が、p-ヒドロキシ安息香酸から誘導される繰返し単位と6-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸から誘導される繰返し単位を含有する液晶ポリエステル樹脂である前項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
4.E成分が、繊維断面の長径の平均値が10~50μm、長径と短径の比(長径/短径)の平均値が1.5~8である扁平断面ガラス繊維である前項1~3のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
5.F成分が、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂および/またはビスフェノールA型エポキシ樹脂である前項1~4のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
6.G成分が、トリエチルホスホノアセテートである前項1~5のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
7.前項1~6のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品。
(【0011】以降は省略されています)
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