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公開番号
2025025691
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-21
出願番号
2023130730
出願日
2023-08-10
発明の名称
ガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品
出願人
帝人株式会社
代理人
個人
主分類
C08L
69/00 20060101AFI20250214BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】剛性、耐衝撃性、耐グリース性および外観に優れるガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品を提供する。
【解決手段】(A)ポリカーボネート樹脂(A成分)65~80重量部並びに(B)ポリエチレンテレフタレート樹脂(B-1成分)80~50重量%およびポリブチレンテレフタレート樹脂(Bー2成分)50~20重量%からなる樹脂成分(B成分)35~20重量部の合計100重量部に対し、(C)ガラス繊維(C成分)15~30重量部並びに(D)コアシェル構造を有する衝撃改質剤(D成分)3~10重量部を含有すことを特徴とするガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)ポリカーボネート樹脂(A成分)65~80重量部並びに(B)ポリエチレンテレフタレート樹脂(B-1成分)80~50重量%およびポリブチレンテレフタレート樹脂(Bー2成分)50~20重量%からなる樹脂成分(B成分)35~20重量部の合計100重量部に対し、(C)ガラス繊維(C成分)15~30重量部並びに(D)コアシェル構造を有する衝撃改質剤(D成分)3~10重量部を含有することを特徴とするガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物。
続きを表示(約 370 文字)
【請求項2】
D成分がブタジエン系ゴム、アクリル系ゴムおよびシリコーン・アクリル複合ゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種のゴムに、(メタ)アクリル酸エステル化合物を含む少なくとも1種の化合物をグラフト重合させてなるグラフトポリマーであることを特徴とする請求項1に記載のガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項3】
D成分がブタジエン系ゴムに(メタ)アクリル酸エステル化合物およびスチレンをグラフト重合させてなるグラフトポリマーであることを特徴とする請求項2に記載のガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載のガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品。
【請求項5】
電動工具外装部材である請求項4に記載の成形品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は剛性、耐衝撃性、耐グリース性および外観に優れるガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品に関するものである。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリカーボネート樹脂は、優れた機械特性、熱的性質および自己消火性を有しているため、機械部品、自動車部品、電気・電子部品および事務機器部品などの多くの用途に用いられている。ポリカーボネート樹脂に高い剛性と強度を付与する方法として、ガラス繊維を配合する方法が一般的である。しかしながら、ガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂は溶融粘度が高く射出成型時の流動性が低いため、成形時の残留応力が生じ易く、グリース等の薬品に接触した際にクラックが生じやすいことが欠点である。また、ガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物の成形品は、ガラス繊維が成形品表面に浮き上がるため、高度な外観が求められる用途への適用が困難である。上記の課題を解決するために、ガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂にポリエステル樹脂を溶融混合する方法が試みられている。しかしながら、ポリエステル樹脂を溶融混合することで耐衝撃性が大きく低下するという問題点がある。
【0003】
かかる問題を解決するために、ポリカーボネート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂およびガラス繊維の溶融混合物にブタジエン系ゴムをコアとするコアシェル型衝撃改質剤を配合する方法(特許文献1)およびポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびガラス繊維の溶融混合物にアクリル系ゴムまたはシリコーン・アクリル複合ゴムをコアとするコアシェル型衝撃改質剤を配合する方法(特許文献2)が開示されている。しかしながら、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂およびガラス繊維の溶融混合物にコアシェル構造を有する衝撃改質剤を配合する場合、高度な耐衝撃性を付与するためにはコアシェル構造を有する衝撃改質剤を多量に配合する必要があるため、成形品の剛性が低下するとともに、コアシェル構造を有する衝撃改質剤由来の色ムラにより外観が大きく損なわれるという問題がある。そのため、ガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物において、剛性、耐衝撃性、耐グリース性および外観を高い次元で両立することは困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭64-11152号公報
特開2010-261018号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記に鑑み、本発明の目的は、剛性、耐衝撃性、耐グリース性および外観に優れるガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、ポリカーボネート樹脂に、特定の割合でポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ガラス繊維およびコアシェル構造を有する衝撃改質剤を添加することにより、剛性、耐衝撃性、耐グリース性および外観に優れるガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
本発明によれば、上記課題は、下記1~5項により達成される。
1.(A)ポリカーボネート樹脂(A成分)65~80重量部並びに(B)ポリエチレンテレフタレート樹脂(B-1成分)80~50重量%およびポリブチレンテレフタレート樹脂(Bー2成分)50~20重量%からなる樹脂成分(B成分)35~20重量部の合計100重量部に対し、(C)ガラス繊維(C成分)15~30重量部並びに(D)コアシェル構造を有する衝撃改質剤(D成分)3~10重量部を含有することを特徴とするガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物。
2.D成分がブタジエン系ゴム、アクリル系ゴムおよびシリコーン・アクリル複合ゴムからなる群より選ばれる少なくとも1種のゴムに、(メタ)アクリル酸エステル化合物を含む少なくとも1種の化合物をグラフト重合させてなるグラフトポリマーであることを特徴とする前項1に記載のガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物。
3.D成分がブタジエン系ゴムに(メタ)アクリル酸エステル化合物およびスチレンをグラフト重合させてなるグラフトポリマーであることを特徴とする前項2に記載のガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物。
4.前項1~3のいずれかに記載のガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる成形品。
5.電動工具外装部材である前項4に記載の成形品。
【0008】
以下、本発明の詳細について説明する。
(A成分:ポリカーボネート樹脂)
本発明において使用されるポリカーボネート樹脂は、二価フェノールとカーボネート前駆体とを反応させて得られるものである。反応方法の一例として界面重合法、溶融エステル交換法、カーボネートプレポリマーの固相エステル交換法および環状カーボネート化合物の開環重合法などを挙げることができる。
【0009】
ここで使用される二価フェノールの代表的な例としては、ハイドロキノン、レゾルシノール、4,4’-ビフェノール、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ペンタン、4,4’-(p-フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール、4,4’-(m-フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-イソプロピルシクロヘキサン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)オキシド、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)エステル、ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)スルフィド、9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレンおよび9,9-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)フルオレンなどが挙げられる。好ましい二価フェノールは、ビス(4-ヒドロキシフェニル)アルカンであり、なかでも耐衝撃性の点からビスフェノールAが特に好ましく、汎用されている。
【0010】
本発明では、汎用のポリカーボネート樹脂であるビスフェノールA系のポリカーボネート樹脂以外にも、他の2価フェノール類を用いて製造した特殊なポリカーボネ-ト樹脂をA成分として使用することが可能である。
(【0011】以降は省略されています)
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