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公開番号2025031014
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2023136946
出願日2023-08-25
発明の名称樹脂洗浄用洗浄液
出願人帝人株式会社
代理人個人
主分類D01D 4/04 20060101AFI20250228BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約【課題】特に、ポリアミド、全芳香族ポリアミド、全芳香族コポリアミド、ポリアミドイミド、芳香族ポリアミドイミド、ポリイミド、セルロース、セルロースアセテート、ポリアクリロニトリル等の樹脂の紡糸において、使用後の紡糸口金、フィルターなどに付着した樹脂を効果的に洗浄することができ、かつ作業者が安全に作業できる洗浄液を提供する。
【解決手段】イオン液体と塩基とを含有し、該イオン液体の、該洗浄液全体に対する含有比率が1.00~99.99質量%であり、且つ、該塩基の該洗浄液に対する含有比率が0.01~50.00質量%である洗浄液。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
イオン液体と塩基とを含有する樹脂洗浄用の洗浄液であって、該イオン液体の、該洗浄液全体に対する含有比率が1.00~99.99質量%であり、且つ、該塩基の該洗浄液に対する含有比率が0.01~50.00質量%であることを特徴とする樹脂洗浄用洗浄液。
続きを表示(約 140 文字)【請求項2】
イオン液体のアニオンが、ハライド、ヒドロキシド、アルコキシド、カルボキシラート、カルボナート、フォスフェート、フォスフォネート、スルホネート、スルフェート、ニトレートからなる群から選ばれた少なくとも1種のアニオンである請求項1に記載の樹脂洗浄用洗浄液。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂洗浄用の洗浄液に関するものであり、さらに詳しくは、イオン液体と塩基とを含有する樹脂洗浄用の洗浄液に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
合成繊維は紡糸口金のノズルを通してポリマー溶液を押し出すことにより繊維状に形成される。そして、ポリマー溶液を長期的に押し出すことにより、紡糸口金のノズルに樹脂、無機粒子などが付着し、汚れが蓄積されてくる。汚れた紡糸口金は、紡糸安定性の低下、繊維品質の低下を招いてしまうので、定期的に紡糸口金及び紡糸パックの交換、また紡糸パック、紡糸口金の洗浄が必要となる。
【0003】
このような洗浄方法として、特開昭62-205122号公報(特許文献1)には、洗浄液に次亜塩素酸塩を含むアルカリ性水溶液を使用した紡糸口金の洗浄方法が報告されているが、洗浄性は十分でなかった。また次亜塩素酸塩を含むアルカリ性水溶液は有害物であり、作業者に危険を及ぼすことがあった。
【0004】
また、特開平3-213503号公報(特許文献2)には、洗浄液に260℃から462℃までの温度の酸化性溶融塩を使用した紡糸口金の洗浄方法が報告されているが、樹脂と反応させる為洗浄時間が長くなる問題があった。また洗浄液が高温かつ水酸化カリウム、過マンガン酸カリウム等の有害物を使用するため、こちらも作業者に危険を及ぼすことがあった。
【0005】
また、特開昭62-206013号公報(特許文献3)には、洗浄液に有機溶媒ジメチルスルホキシドとアルカリ金属化有機化合物、アルカリ金属水素化合物等を使用した紡糸口金洗浄方法が報告されているが、洗浄性は十分でなかった。またアルカリ金属化有機化合物、アルカリ金属水素化合物等を使用するので、は有害物であり、こちらも作業者に危険を及ぼすことがあった。
【0006】
さらに、特開2011-89217号公報(特許文献4)、及び特開2022-159304号公報(特許文献5)には、洗浄液にDMAc、アセトンなどの有機溶媒を使用した紡糸口金洗浄方法が報告されているが、こちらも洗浄性は十分でなく、セルロース、全芳香族ポリアミドなどの一部ポリマーでは特に洗浄性が低かった。またDMAc、アセトンは毒性が高い為、洗浄性が高く、かつ安全性のより高い樹脂用洗浄液の開発が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開昭62-205122号公報
特開平3-213503号公報
特開昭62-206013号公報
特開2011-89217号公報
特開2022-159304号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、かかる従来技術における問題点を解消し、特に、ポリアミド、全芳香族ポリアミド、全芳香族コポリアミド、ポリアミドイミド、芳香族ポリアミドイミド、ポリイミド、セルロース、セルロースアセテート、ポリアクリロニトリル等の樹脂の紡糸において、使用後の紡糸口金、フィルターなどに付着した樹脂を効果的に洗浄することができ、かつ作業者が安全に作業できる洗浄液を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討をおこなった結果、イオン液体と塩基とを含有する洗浄液を使用することにより、樹脂を効果的に洗浄する洗浄液が提供でき、かつ安全に洗浄できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明によれば、
1.イオン液体と塩基とを含有する樹脂洗浄用の洗浄液であって、該イオン液体の、該洗浄液全体に対する含有比率が1.00~99.99質量%であり、且つ、該塩基の該洗浄液に対する含有比率が0.01~50.00質量%であることを特徴とする樹脂洗浄用洗浄液、
及び、
2.イオン液体のアニオンが、ハライド、ヒドロキシド、アルコキシド、カルボキシラート、カルボナート、フォスフェート、フォスフォネート、スルホネート、スルフェート、ニトレートからなる群から選ばれた少なくとも1種のアニオンである上記1に記載の樹脂洗浄用洗浄液、
が提供される。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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