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公開番号
2025077303
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-19
出願番号
2023189390
出願日
2023-11-06
発明の名称
紡糸引取装置
出願人
TMTマシナリー株式会社
代理人
弁理士法人ATEN
主分類
D01D
7/00 20060101AFI20250512BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約
【課題】糸の巻き取り時において、パッケージにかかる空気抵抗を効果的に抑制し、消費電力の削減効果を向上させる。
【解決手段】紡糸引取装置1は、複数の糸Yを下方に紡出する口金12を有する紡糸装置2と、口金12から紡出された複数の糸Yのそれぞれが巻き取られる複数のボビンBが装着されたボビンホルダ24を有する糸巻取機4と、口金12から紡出されて糸巻取機4に向かって走行する複数の糸Y、及び、複数のボビンBに複数の糸Yのそれぞれが巻き取られて形成される複数のパッケージPを収容する筐体30と、筐体30の内部を減圧可能な減圧機構40と、を含む。筐体30には、複数のパッケージPを排出するための、開閉可能な排出用開口部31が設けられている。排出用開口部31が開いているときに筐体30の内部から複数のパッケージPを排出可能であり、排出用開口部31が閉じているときに筐体30の内部空間70が密閉状態となる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
複数の糸を下方に紡出する口金を有する紡糸装置と、
前記口金から紡出された前記複数の糸がそれぞれ巻き取られる複数のボビンが装着されたボビンホルダを有する糸巻取機と、
前記口金から紡出されて前記糸巻取機に向かって走行する前記複数の糸、及び、前記複数のボビンに前記複数の糸のそれぞれが巻き取られて形成される複数のパッケージを収容する筐体と、
前記筐体の内部を減圧可能な減圧機構と、
を備え、
前記筐体には、前記複数のパッケージを排出するための、開閉可能な排出用開口部が設けられており、
前記排出用開口部が開いているときに前記筐体の内部から前記複数のパッケージを排出可能であり、前記排出用開口部が閉じているときに前記筐体の内部空間が密閉状態となることを特徴とする紡糸引取装置。
続きを表示(約 900 文字)
【請求項2】
前記筐体には、前記筐体の外部から前記口金にアクセスするための、開閉可能な第1開口部が設けられており、
前記第1開口部が開いているときに前記筐体の外部から前記口金にアクセス可能であり、前記第1開口部が閉じているときに前記筐体の内部空間が密閉状態となることを特徴とする請求項1に記載の紡糸引取装置。
【請求項3】
前記減圧機構は、前記筐体の外部に配置されたポンプと、前記筐体と前記ポンプとを接続する接続通路と、を有し、
前記接続通路は、前記口金よりも前記糸巻取機に近い位置において前記筐体に接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の紡糸引取装置。
【請求項4】
糸走行方向において前記糸巻取機の上流側に、前記口金から紡出された前記複数の糸を前記糸巻取機に送るためのゴデットローラが配置されており、
前記筐体には、開閉可能な第2開口部が設けられており、
前記第2開口部が開いているときに前記筐体の外部から前記ゴデットローラにアクセス可能であり、前記第2開口部が閉じているときに前記筐体の内部空間が密閉状態となることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の紡糸引取装置。
【請求項5】
前記筐体の内部には、前記糸巻取機の駆動時に発熱する発熱部材が配置されており、
前記発熱部材から発生した熱を前記筐体の外部に放熱する放熱機構を備えることを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の紡糸引取装置。
【請求項6】
前記放熱機構は、
前記筐体の外部において大気開放された放熱部材と、
前記放熱部材及び前記発熱部材と接触し、内部を流体が循環する循環流路と、
前記流体を循環流路内で循環させる循環ポンプと、
を有することを特徴とする請求項5に記載の紡糸引取装置。
【請求項7】
前記放熱機構は、前記筐体の内部に設けられ、前記循環流路を流れる前記流体を冷却する冷却部材を有することを特徴とする請求項6に記載の紡糸引取装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、紡糸装置から紡出された糸を巻き取る糸巻取機を有する紡糸引取装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、紡糸装置から紡出された糸を巻き取る糸巻取機を有する紡糸引取装置(特許文献1の引取装置)が開示されている。糸巻取機は、水平方向に延びるボビンホルダと、ボビンホルダの軸方向に並べてボビンホルダに装着された複数のボビンと、各ボビンに糸が巻き取られて形成される複数のパッケージに接圧を付与するコンタクトローラと、を有する。糸巻取機は、ボビンホルダを回転させることによって、ボビンホルダに装着されたボビンに糸を巻き取ってパッケージを形成する。このような糸巻取機では、ボビンホルダとともに回転するパッケージが空気抵抗を受けることで、ボビンホルダの回転負荷を増大させ、ひいては糸巻取機の消費電力を増大させている。
【0003】
そこで、特許文献1の糸巻取機では、パッケージにかかる空気抵抗を抑制すべく、パッケージの周方向に沿ってカバー部(特許文献1の第1カバー部)が設けられている。カバー部を設けることによって、パッケージの外周面に沿って流れる空気はカバー部の内面に誘導され、パッケージの外周面から空気が剥離することが抑制される。そうすると、パッケージの外周面に沿った領域において空気の密度の低下が抑えられ、パッケージの周囲の空間からパッケージの外周面に沿った領域へ空気が流れ込むことが抑制される。これにより、パッケージにかかる空気抵抗を抑えることができ、消費電力の抑制を実現できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-123458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、特許文献1では、パッケージの品質を確保するために、パッケージの外周面とカバー部との接触を確実に避ける必要がある。特に、糸の巻き取りの進行に伴ってパッケージの径が拡大することや、糸巻き取り時において回転するボビンホルダが揺れてしまうこと等を考慮すると、パッケージの外周面とカバー部との間には、互いの接触を確実に回避するのに十分な隙間を設けることが求められる。しかしながら、パッケージの外周面とカバー部との間の隙間が大きいと、パッケージにかかる空気抵抗を抑制する効果は限定的であった。
【0006】
加えて、特許文献1では、糸の巻き取りを適切に行うため、カバー部とコンタクトローラとの接触を回避する必要がある。このため、コンタクトローラとパッケージの外周面とが接触する箇所の近傍には、カバー部を設けることができない。言い換えれば、カバー部は、パッケージの外周面を部分的に覆うものであり、全周にわたって覆うことができない。このため、特許文献1の構成では、パッケージにかかる空気抵抗を効果的に抑制できないおそれがあった。
【0007】
本発明の目的は、糸の巻き取り時において、パッケージにかかる空気抵抗を効果的に抑制し、消費電力の削減効果を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の紡糸引取装置は、複数の糸を下方に紡出する口金を有する紡糸装置と、前記口金から紡出された前記複数の糸がそれぞれ巻き取られる複数のボビンが装着されたボビンホルダを有する糸巻取機と、前記口金から紡出されて前記糸巻取機に向かって走行する前記複数の糸、及び、前記複数のボビンに前記複数の糸のそれぞれが巻き取られて形成される複数のパッケージを収容する筐体と、前記筐体の内部を減圧可能な減圧機構と、を備え、前記筐体には、前記複数のパッケージを排出するための、開閉可能な排出用開口部が設けられており、前記排出用開口部が開いているときに前記筐体の内部から前記複数のパッケージを排出可能であり、前記排出用開口部が閉じているときに前記筐体の内部空間が密閉状態となることを特徴とするものである。
【0009】
本発明によれば、紡糸装置から紡出された糸をボビンに巻き取ってパッケージを形成する際、排出用開口部を閉じることで、筐体の内部空間を密閉状態とすることができる。この状態で減圧機構を駆動することによって、筐体の内部を減圧することができる。そうすると、パッケージの周囲の空気が減少し、パッケージにかかる空気抵抗を効果的に抑制できる。したがって、ボビンホルダを回転させる際の負荷が大きく低減され、糸を巻き取る際に糸巻取機の消費電力を削減する効果を向上させることができる。
【0010】
本発明の紡糸引取装置において、前記筐体には、前記筐体の外部から前記口金にアクセスするための、開閉可能な第1開口部が設けられており、前記第1開口部が開いているときに前記筐体の外部から前記口金にアクセス可能であり、前記第1開口部が閉じているときに前記筐体の内部空間が密閉状態となることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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