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公開番号2025064003
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-17
出願番号2023173355
出願日2023-10-05
発明の名称全芳香族ポリアミド繊維、それを用いたシート、スピーカー振動板、およびその製造方法
出願人帝人株式会社
代理人個人
主分類H04R 7/02 20060101AFI20250410BHJP(電気通信技術)
要約【課題】適度なバインダー力を有する全芳香族ポリアミド繊維と、適度な曲げ強度を有するスピーカー振動板を提供する。
【解決手段】全芳香族ポリアミド繊維であって、空気雰囲気下で乾燥させたのちに測定したBET比表面積が30m2/g以上100m2/g以下であることを特徴とする全芳香族ポリアミド繊維。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
全芳香族ポリアミド繊維であって、空気雰囲気下で乾燥させたのちに測定したBET比表面積が30m

/g以上100m

/g以下であることを特徴とする全芳香族ポリアミド繊維。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
アルコール置換後に凍結乾燥法により乾燥させ測定したBET比表面積の値が100m

/g以上200m

/g以下である請求項1に記載の全芳香族ポリアミド繊維。
【請求項3】
アルコール置換後に凍結乾燥法により乾燥させ測定したBET比表面積の値と、空気雰囲気下で乾燥させたのちに測定したBET比表面積の値との差で定義されるバインダー力が100m

/g以上である請求項1に記載の全芳香族ポリアミド繊維。
【請求項4】
前記全芳香族ポリアミド繊維が分枝状の構造を有する請求項1に記載の全芳香族ポリアミド繊維。
【請求項5】
前記全芳香族ポリアミド繊維が、全芳香族ポリアミド重合体溶液を水系凝固液に導入する処理を経て得られた含水成型物であり、前記繊維の水分率が5~99%である請求項1に記載の全芳香族ポリアミド繊維。
【請求項6】
請求項1に記載の全芳香族ポリアミド繊維を用いたシートであり、前記全芳香族ポリアミド繊維を0.5~50.0%含むシート。
【請求項7】
前記シートの引張強力が35N以上である請求項6に記載のシート。
【請求項8】
請求項6または7に記載のシートを用いたスピーカー振動板。
【請求項9】
ガーレ曲げ強度が120mN以上250mN以下である請求項8に記載のスピーカー振動板。
【請求項10】
繊維を叩解する工程を含む、請求項1に記載の全芳香族ポリアミド繊維の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、全芳香族ポリアミド繊維とそれを用いてなるシート、スピーカー振動板、およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
繊維をシート状に成型した製品、すなわち紙形態とした製品について、重要な指標の一つはバインダー力である。バインダー力は、繊維と繊維同士、あるいは繊維と異種材料との交絡の強さと言える。バインダー力を間接的に示す指標の一つとして、繊維の比表面積があげられる。繊維の比表面積が大きいほど、繊維形状が微細であることを示し、繊維同士で交絡する接触点が増大するため、バインダー力が強くなり、例えば引張強力に優れた紙やシート状物を得やすいという特徴を発現する。
【0003】
ところで、繊維をシート状に成型した製品、すなわち紙形態とした製品の一つとして、スピーカー振動板が挙げられる。一般に、スピーカー振動板に要求される特性としては、各種強度が高いこと、気密度が高いこと、ヤング率(弾性率、剛性)が高いこと、および、内部損失(tanδ)が大きいことが挙げられる。
【0004】
スピーカー振動板において、高いヤング率が求められるのは、振動板の変形を抑制するためである。振動板の変形を抑制することで、振動板における縦波伝達速度が上がり、低音域におけるひずみが生じにくいという特徴を持たせることができる。振動板の曲げ強度(剛性)を高めることは、音質向上に大きく寄与する。
【0005】
一方で、曲げ強度の大きさには実用上の上限が存在することも知られている。例えば、曲げ強度が過大であるスピーカー振動板では、成形性に課題を生じさせることとなる。適度な曲げ強度を有するスピーカー振動板が求められており、その範囲は例えば100~250mNである。
【0006】
適度な曲げ強度を有するスピーカー振動板を得るため、スピーカー振動板の材料および構造が継続的に検討されている。例えば、紙系のスピーカー振動板にはセルロース繊維から成る紙パルプが用いられることが多いが、強度を高めるために、セルロース繊維とアラミド繊維などの高強度・高弾性率繊維を混抄し、スピーカー振動板とすることが知られている。これを行うにあたり、異種繊維同士の交絡、すなわちバインダー力を強化するため、例えば特許文献1では、アラミド繊維を叩解したものを用いている。しかし、この手法で得られたアラミド繊維は、バインダー力が不足しているせいか、15%ものアラミド繊維を配合する必要があり、コスト面で課題があった。
【0007】
また、特許文献2では、アラミドナノファイバーを用いている。アラミドナノファイバーを用いることで、わずか2%の配合で音質を向上させることに成功している。しかし、アラミドナノファイバーは製造までの工程が複雑であり、有機溶媒の使用もあることから、残留溶媒を低減するための洗浄などにコストがかかり、結局コスト面での課題を解消するに至っていない。
【0008】
加えて、アラミドナノファイバーは有機溶媒には良い分散状態を保つが、水への分散性を向上させるには別途分散処理を行う必要があり、その方法または程度によっては分散状態が悪くなり、十分なバインダー力を発揮できない状態となり、結果として音質の低下を招くことが予想される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2007-208809号公報
特開2022-17796号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は上記の問題を解決すべくなされたものであり、その目的は、適度なバインダー力を有する全芳香族ポリアミド繊維とそれを用いたスピーカー振動板を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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