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公開番号2025073522
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-13
出願番号2023184414
出願日2023-10-27
発明の名称ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物およびそれからなる成形品
出願人帝人株式会社
代理人個人
主分類C08L 81/02 20060101AFI20250502BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】押出性および機械特性に優れ、かつ射出成形時におけるモールドデポジットの少ないポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)ポリアリーレンスルフィド樹脂(A成分)100重量部に対し、(B)集束剤が少なくとも一部に付着している再生炭素繊維(B成分)5~120重量部を含有するポリアリーレンスルフィド樹脂組成物であって、B成分の、空気中で室温から5℃/分の昇温速度で昇温させた場合の熱重量-示差熱分析測定における5%重量減少温度が460℃以上であることを特徴とするポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)ポリアリーレンスルフィド樹脂(A成分)100重量部に対し、(B)集束剤が少なくとも一部に付着している再生炭素繊維(B成分)5~120重量部を含有するポリアリーレンスルフィド樹脂組成物であって、B成分の、空気中で室温から5℃/分の昇温速度で昇温させた場合の熱重量-示差熱分析測定における5%重量減少温度が460℃以上であることを特徴とするポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
B成分に付着している集束剤がポリエステル系集束剤であることを特徴とする請求項1に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項3】
A成分がジヨードアリール化合物、固体硫黄並びに重合停止剤および/または重合反応触媒を、極性溶媒を使用せずに直接加熱して重合させる方法によって得られるポリアリーレンスルフィド樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項4】
(A)ポリアリーレンスルフィド樹脂(A成分)100重量部に対し、(B)集束剤が少なくとも一部に付着している再生炭素繊維(B成分)5~120重量部を含有するポリアリーレンスルフィド樹脂組成物であって、B成分の、空気中で室温から5℃/分の昇温速度で昇温させた場合の熱重量-示差熱分析測定における5%重量減少温度が460℃以上であることを特徴とするポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
【請求項5】
A成分がジヨードアリール化合物、固体硫黄並びに重合停止剤および/または重合反応触媒を、極性溶媒を使用せずに直接加熱して重合させる方法によって得られるポリアリーレンスルフィド樹脂であることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
請求項1または2記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物よりなる成形品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアリーレンスルフィド樹脂およびリサイクル炭素繊維よりなる樹脂組成物であって、押出性および機械特性に優れ、かつ射出成形時におけるモールドデポジットの少ないポリアリーレンスルフィド樹脂組成物およびそれからなる成形品に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
ポリアリーレンスルフィド樹脂は、耐薬品性、耐熱性および機械的特性などに優れるエンジニアリングプラスチックである。このため、ポリアリーレンスルフィド樹脂は、優れた特性を活かし金属代替材料として、電気電子、車両関連、航空機および住設などの用途に広く利用されている。特に最近では、軽量化要求の高まりから、機械的強度および剛性が高度に要求される部材への適用が検討されている。ポリアリーレンスルフィド樹脂の機械強度および剛性を向上させる手法として、ポリアリーレンスルフィド樹脂に炭素繊維を充填する方法が知られている。
【0003】
一方、資源の有効活用の観点から、炭素繊維をリサイクルすることが検討されている。再生炭素繊維(r-CF)の回収方法としては、例えば、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)からマトリックス樹脂のみを熱分解によって加熱除去する方法が開示されている。(特許文献1参照)また、特許文献2には、r-CFを使用した樹脂組成物が開示されている。しかしながら、CFRPの熱分解から得られたr-CFはマトリックス樹脂由来の残渣を含んでおり、樹脂との溶融混錬の際にこの残渣が分解することで、バージン炭素繊維を使用した場合よりも樹脂組成物のモールドデポジット性が悪化するという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5347056号公報
特許第7212816号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、押出性および機械特性に優れ、かつ射出成形時におけるモールドデポジットの少ないポリアリーレンスルフィド樹脂組成物およびそれからなる成形品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は鋭意検討を重ねた結果、ポリアリーレンスルフィド樹脂に集束剤が少なくとも一部に付着している再生炭素繊維を配合することにより、上記課題を達成することを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は以下のとおりである。
【0007】
1.(A)ポリアリーレンスルフィド樹脂(A成分)100重量部に対し、(B)集束剤が少なくとも一部に付着している再生炭素繊維(B成分)5~120重量部を含有するポリアリーレンスルフィド樹脂組成物であって、B成分の、空気中で室温から5℃/分の昇温速度で昇温させた場合の熱重量-示差熱分析測定における5%重量減少温度が460℃以上であることを特徴とするポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
2.B成分に付着している集束剤がポリエステル系集束剤であることを特徴とする前項1に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
3.A成分がジヨードアリール化合物、固体硫黄並びに重合停止剤および/または重合反応触媒を、極性溶媒を使用せずに直接加熱して重合させる方法によって得られるポリアリーレンスルフィド樹脂であることを特徴とする前項1または2に記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。
4.(A)ポリアリーレンスルフィド樹脂(A成分)100重量部に対し、(B)集束剤が少なくとも一部に付着している再生炭素繊維(B成分)5~120重量部を含有するポリアリーレンスルフィド樹脂組成物であって、B成分の、空気中で室温から5℃/分の昇温速度で昇温させた場合の熱重量-示差熱分析測定における5%重量減少温度が460℃以上であることを特徴とするポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
5.A成分がジヨードアリール化合物、固体硫黄並びに重合停止剤および/または重合反応触媒を、極性溶媒を使用せずに直接加熱して重合させる方法によって得られるポリアリーレンスルフィド樹脂であることを特徴とする前項4に記載の製造方法。
6.前項1~3のいずれかに記載のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物よりなる成形品。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、押出性および機械特性に優れ、かつ射出成形時におけるモールドデポジットの少ないポリアリーレンスルフィド樹脂組成物およびそれからなる成形品を提供することができる。本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物からなる成形品は例えば、電気電子部品、車両関連部品、航空機部品、産業機械部品、OA機器部および住設機器部品に好適に使用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の詳細について説明する。
【0010】
<A成分:ポリアリーレンスルフィド樹脂>
本発明のA成分として使用されるポリアリーレンスルフィド樹脂としては、ポリアリーレンスルフィド樹脂と称される範疇に属するものであれば如何なるものを用いてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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