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公開番号
2025117942
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-13
出願番号
2024012951
出願日
2024-01-31
発明の名称
パラ型全芳香族ポリアミド溶液及びその製造方法
出願人
帝人株式会社
代理人
個人
主分類
C08L
77/10 20060101AFI20250805BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】パラ型全芳香族ポリアミド成型物と、他のポリマーからなる成型物を含有する複合成型物から、パラ型全芳香族ポリアミドを選択的に溶解させることにより、パラ型全芳香族ポリアミド溶液を提供し、以って高強度、高弾性率、高耐熱性、高寸法安定性が維持されたパラ型全芳香族ポリアミド成型物を提供する。
【解決手段】極性原子に隣接する水素もしくはπ電子系水素を持たないカチオンと、カルボキシレート、カルボネート、ハライド、ホスフェート、及びホスホネートからなる群から選ばれる少なくとも一つのアニオンとを含有するイオン液体を使用し、複合成型物を溶解させる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
パラ型全芳香族ポリアミドポリマーと、
極性原子に隣接する水素およびπ電子系水素を持たないカチオンと、カルボキシレート、カルボネート、ハライド、ホスフェート、及びホスホネートからなる群から選ばれる少なくとも一つのアニオンとを含有するイオン液体とを、
含有することを特徴とするパラ型全芳香族ポリアミド溶液。
続きを表示(約 640 文字)
【請求項2】
イオン液体に含有されるカチオンが、テトラアルキルアンモニウム、テトラアルキルホスホニウム、ジアルキルピロリジニウム、ジアルキルピペリジニウム、アルキルモルフォリニウム、トリアルキルスルホニウム、及びトリアルキルスルホキニウムからなる群から選ばれる少なくとも一つのカチオンである請求項1に記載のパラ型全芳香族ポリアミド溶液。
【請求項3】
パラ型全芳香族ポリアミドポリマーの含有量が、パラ型全芳香族ポリアミド溶液全質量に対し、0.01~30質量%である請求項1又は2に記載のパラ型全芳香族ポリアミド溶液。
【請求項4】
パラ型全芳香族ポリアミド成型物を含む複合成型物を、
極性原子に隣接する水素およびπ電子系水素を持たないカチオンと、カルボキシレート、カルボネート、ハライド、ホスフェート、及びホスホネートからなる群から選ばれる少なくとも一つのアニオンとを含有するイオン液体中に溶解した後、不溶物を除去することを特徴とするパラ型全芳香族ポリアミド溶液の製造方法。
【請求項5】
イオン液体に含有されるカチオンが、テトラアルキルアンモニウム、テトラアルキルホスホニウム、ジアルキルピロリジニウム、ジアルキルピペリジニウム、アルキルモルフォリニウム、トリアルキルスルホニウム、及びトリアルキルスルホキニウムからなる群から選ばれる少なくとも一つのカチオンである請求項4に記載のパラ型全芳香族ポリアミド溶液の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、パラ型全芳香族ポリアミドをイオン液体に溶解させてなる溶液、及びその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
全芳香族ポリアミド(アラミド)は芳香族構造を含むポリアミドであり、パラ型全芳香族ポリアミド(以下、パラアラミド、或いはパラ型アラミドと称する場合がある)とメタ型全芳香族ポリアミド(以下、メタアラミド或いはメタ型アラミドと称する場合がある)とがある。
【0003】
パラ型全芳香族ポリアミド繊維としては、例えば、ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維(デュポン製「Kevlar」(登録商標)、帝人製「Twaron」(登録商標))、コポリパラフェニレン-3,4’-オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人製「Technora」(登録商標))などがあり、パラ型全芳香族ポリアミド繊維は高い耐熱性、高い寸法安定性、高い強度、弾性率を示す。
【0004】
一方、メタ型全芳香族ポリアミド繊維としては、例えば、ポリメタフェニレンイソフタラミド繊維(デュポン製「Nomex」(登録商標)、帝人製「Teijinconex」(登録商標))などがあり、メタ型全芳香族ポリアミド繊維は高い伸度、高い難燃性を示す。
【0005】
そして、パラ型全芳香族ポリアミドを繊維状に成形する方法として、濃硫酸などの溶媒に溶解することが知られているが、これら溶媒にはメタ型全芳香族ポリアミドなどの他のポリマーも溶解してしまう為、パラ型全芳香族ポリアミドと他のポリマー等が含有された繊維構造物からパラ型全芳香族ポリアミド溶液を製造することには課題があった。
【0006】
また、特許文献1~3には、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAc)、ヘキサメチルホスホルアミド(HMPA)などの非プロトン性極性有機溶媒中に塩化リチウム、塩化カルシウムなどの無機塩を溶解させた溶媒に溶解させる方法が開示されているが、こちらもメタ型全芳香族ポリアミドなどの他のポリマーを溶解させてしまうという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特公昭52-46982号公報
特開平04-226533号公報
特開2006-241624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、かかる従来技術における問題点を解消し、例えば、パラ型全芳香族ポリアミド成型物と他のポリマーからなる成型物を含有する複合成型物から、パラ型全芳香族ポリアミドを選択的に溶解させることにより、パラ型全芳香族ポリアミド溶液を提供し、以って高強度、高弾性率、高耐熱性、高寸法安定性が維持されたパラ型全芳香族ポリアミド成型物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討をおこなった結果、極性原子に隣接する水素もしくはπ電子系水素を持たないカチオンと、カルボキシレート、カルボネート、ハライド、ホスフェート、及びホスホネートからなる群から選ばれる少なくとも一つのアニオンとを含有するイオン液体を使用するとき、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明によれば、
1.パラ型全芳香族ポリアミドポリマーと、
極性原子に隣接する水素およびπ電子系水素を持たないカチオンと、カルボキシレート、カルボネート、ハライド、ホスフェート、及びホスホネートからなる群から選ばれる少なくとも一つのアニオンとを含有するイオン液体とを、
含有することを特徴とするパラ型全芳香族ポリアミド溶液、
2.イオン液体に含有されるカチオンが、テトラアルキルアンモニウム、テトラアルキルホスホニウム、ジアルキルピロリジニウム、ジアルキルピペリジニウム、アルキルモルフォリニウム、トリアルキルスルホニウム、及びトリアルキルスルホキニウムからなる群から選ばれる少なくとも一つのカチオンである上記1に記載のパラ型全芳香族ポリアミド溶液、
3.パラ型全芳香族ポリアミドポリマーの含有量が、パラ型全芳香族ポリアミド溶液全質量に対し、0.01~30質量%である上記1又は2に記載のパラ型全芳香族ポリアミド溶液、
4.パラ型全芳香族ポリアミド成型物を含む複合成型物を、
極性原子に隣接する水素およびπ電子系水素を持たないカチオンと、カルボキシレート、カルボネート、ハライド、ホスフェート、及びホスホネートからなる群から選ばれる少なくとも一つのアニオンとを含有するイオン液体中に溶解した後、不溶物を除去することを特徴とするパラ型全芳香族ポリアミド溶液の製造方法、
及び、
5.イオン液体に含有されるカチオンが、テトラアルキルアンモニウム、テトラアルキルホスホニウム、ジアルキルピロリジニウム、ジアルキルピペリジニウム、アルキルモルフォリニウム、トリアルキルスルホニウム、及びトリアルキルスルホキニウムからなる群から選ばれる少なくとも一つのカチオンである上記4に記載のパラ型全芳香族ポリアミド溶液の製造方法、
が提供される。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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