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公開番号
2025074423
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-14
出願番号
2023185205
出願日
2023-10-30
発明の名称
ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品
出願人
帝人株式会社
代理人
個人
主分類
C08L
69/00 20060101AFI20250507BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】環境負荷が低く、難燃性、耐水難燃性および耐湿熱性に優れるポリカーボネート難燃樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)下記一般式[1]で表されるポリカーボネートブロックを含有する芳香族ポリカーボネート樹脂(A成分)100重量部に対し、(B)80℃における水への溶解度が500g/L以下であるフルオロアルキル基を含まない芳香族スルホン酸アルカリ(土類)金属塩(B成分)0.01~0.25重量部、(C)BET吸着での比表面積が50~250m
2
/gであり、23℃/50%RHにおける飽和吸水率が0.3%以上2.0%未満であるアルキルシラン表面修飾処理のない親水性フュームドシリカ(C成分)0.1~2重量部および(D)含フッ素滴下防止剤(D成分)0.05~1.2重量部を含有するポリカーボネート樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)下記一般式[1]で表されるポリカーボネートブロックを含有する芳香族ポリカーボネート樹脂(A成分)100重量部に対し、(B)80℃における水への溶解度が500g/L以下であるフルオロアルキル基を含まない芳香族スルホン酸アルカリ(土類)金属塩(B成分)0.01~0.25重量部、(C)BET吸着での比表面積が50~250m
2
/gであり、かつ23℃/50%RHにおける飽和吸水率が0.3%以上2.0%未満である、アルキルシラン表面修飾処理のない親水性フュームドシリカ(C成分)0.1~2重量部および(D)含フッ素滴下防止剤(D成分)0.05~1.2重量部を含有するポリカーボネート樹脂組成物。
JPEG
2025074423000010.jpg
25
79
(上記一般式[1]において、R
1
及びR
2
は夫々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~18のアルキル基、炭素原子数1~18のアルコキシ基、炭素原子数6~20のシクロアルキル基、炭素原子数6~20のシクロアルコキシ基、炭素原子数2~10のアルケニル基、炭素原子数6~14のアリール基、炭素原子数6~14のアリールオキシ基、炭素原子数7~20のアラルキル基、炭素原子数7~20のアラルキルオキシ基、ニトロ基、アルデヒド基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群から選ばれる基を表し、それぞれ複数ある場合はそれらは同一でも異なっていても良く、e及びfは夫々1~4の整数であり、Wは単結合もしくは下記一般式[2]で表される基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基である。)
JPEG
2025074423000011.jpg
44
144
(上記一般式[2]においてR
11
,R
12
,R
13
,R
14
,R
15
,R
16
,R
17
及びR
18
は夫々独立して水素原子、炭素原子数1~18のアルキル基、炭素原子数6~14のアリール基及び炭素原子数7~20のアラルキル基からなる群から選ばれる基を表し、R
19
及びR
20
は夫々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~18のアルキル基、炭素原子数1~10のアルコキシ基、炭素原子数6~20のシクロアルキル基、炭素原子数6~20のシクロアルコキシ基、炭素原子数2~10のアルケニル基、炭素原子数6~14のアリール基、炭素原子数6~10のアリールオキシ基、炭素原子数7~20のアラルキル基、炭素原子数7~20のアラルキルオキシ基、ニトロ基、アルデヒド基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群から選ばれる基を表し、複数ある場合はそれらは同一でも異なっていても良く、gは1~10の整数、hは4~7の整数である。)
続きを表示(約 990 文字)
【請求項2】
C成分が、BET吸着での比表面積が120~220m
2
/gであり、かつ23℃/50%RHにおける飽和吸水率が0.5%以上1.5%未満である、アルキルシラン表面修飾処理のない親水性フュームドシリカであることを特徴とする請求項1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項3】
B成分が、80℃における水への溶解度が100g/L以下であるフルオロアルキル基を含まない芳香族スルホン酸アルカリ(土類)金属塩であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項4】
B成分が、ジフェニルサルファイド-4,4’-ジスルホン酸ジカリウム、ジフェニルスルホン-3-スルホン酸カリウム、ジフェニルスルホン-3,3’-ジスルホン酸ジカリウムおよびその混合物からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項5】
B成分の含有量がA成分100重量部に対し0.03~0.15重量部であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項6】
A成分の粘度平均分子量が15,000~25,000であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項7】
上記式[1]で表されるポリカーボネートブロックが2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンより誘導されたポリカーボネートブロックであることを特徴とする請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項8】
C成分の含有量がA成分100重量部に対し0.3~1.0重量部であることを特徴とする請求項1また2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項9】
D成分の含有量がA成分100重量部に対し0.15~0.5重量部であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
【請求項10】
A成分100重量部に対し、(E)紫外線吸収剤(E成分)0.01~1重量部を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品に関する。さらに詳細には芳香族ポリカーボネート樹脂、特定の芳香族スルホン酸アルカリ(土類)金属塩、特定のアルキルシラン表面修飾処理のない親水性フュームドシリカおよび含フッ素滴下防止剤からなる環境負荷が低く、難燃性、耐水難燃性および耐湿熱性に優れるポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリカーボネート樹脂は、機械的強度、寸法安定性および難燃性といった優れた特性から機械部品、自動車部品、電気・電子部品および事務機器部品などの多くの用途に用いられている。そして、その優れた難燃性および耐衝撃性を強みとして、様々な電子機器の筐体および外装部品として使用されてきたが、近年では薄型化・小型化に対応する高度な難燃性はもとより、用途の拡大に伴って、UL746C規格に代表されるような屋外環境における充分な性能も求められている。しかし、現状では、例えば非常に高度な衝撃特性を必要とする情報通信ボックス等の屋外電気・電子収納ボックス、太陽光発電用ジャンクションボックス等の材料としての充分な性能が得られていない。また、環境負荷の面からポリカーボネート樹脂の難燃化手法は、臭素系難燃剤の使用からリン系難燃剤および有機金属塩系難燃剤の使用へと変わってきたが、広く使用されるパーフルオロアルカンスルホン酸金属塩は難分解性が懸念点であり、この使用についても考慮していく必要がある。
【0003】
また、フルオロアルキル基を含有しない有機金属塩としてスルホン酸アルカリ(土類)金属塩が知られている。しかしながら、難燃性が十分でないという問題点がある。無機微粒子を難燃助剤として併用する事例(特許文献1,2)もあるが、パーフルオロブタンスルホン酸金属塩を使用しているにも関わらず難燃性は不充分であり、また1mm以下の薄肉で長期特性の規格であるUL746Cの水暴露試験および高温湿熱処理に耐える長期耐水性および耐湿熱性については開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-045910号公報
特開2004-156031号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、環境負荷が低く、難燃性、耐水難燃性および耐湿熱性に優れるポリカーボネート難燃樹脂組成物およびそれからなる成形品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、下記構成によって、上記課題を解決することができることを見出し本発明に到達した。
【0007】
(構成1)
(A)下記一般式[1]で表されるポリカーボネートブロックを含有する芳香族ポリカーボネート樹脂(A成分)100重量部に対し、(B)80℃における水への溶解度が500g/L以下であるフルオロアルキル基を含まない芳香族スルホン酸アルカリ(土類)金属塩(B成分)0.01~0.25重量部、(C)BET吸着での比表面積が50~250m
2
/gであり、かつ23℃/50%RHにおける飽和吸水率が0.3%以上2.0%未満である、アルキルシラン表面修飾処理のない親水性フュームドシリカ(C成分)0.1~2重量部および(D)含フッ素滴下防止剤(D成分)0.05~1.2重量部を含有するポリカーボネート樹脂組成物。
【0008】
JPEG
2025074423000001.jpg
25
79
(上記一般式[1]において、R
1
及びR
2
は夫々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~18のアルキル基、炭素原子数1~18のアルコキシ基、炭素原子数6~20のシクロアルキル基、炭素原子数6~20のシクロアルコキシ基、炭素原子数2~10のアルケニル基、炭素原子数6~14のアリール基、炭素原子数6~14のアリールオキシ基、炭素原子数7~20のアラルキル基、炭素原子数7~20のアラルキルオキシ基、ニトロ基、アルデヒド基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群から選ばれる基を表し、それぞれ複数ある場合はそれらは同一でも異なっていても良く、e及びfは夫々1~4の整数であり、Wは単結合もしくは下記一般式[2]で表される基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基である。)
【0009】
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2025074423000002.jpg
44
144
(上記一般式[2]においてR
11
,R
12
,R
13
,R
14
,R
15
,R
16
,R
17
及びR
18
は夫々独立して水素原子、炭素原子数1~18のアルキル基、炭素原子数6~14のアリール基及び炭素原子数7~20のアラルキル基からなる群から選ばれる基を表し、R
19
及びR
20
は夫々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~18のアルキル基、炭素原子数1~10のアルコキシ基、炭素原子数6~20のシクロアルキル基、炭素原子数6~20のシクロアルコキシ基、炭素原子数2~10のアルケニル基、炭素原子数6~14のアリール基、炭素原子数6~10のアリールオキシ基、炭素原子数7~20のアラルキル基、炭素原子数7~20のアラルキルオキシ基、ニトロ基、アルデヒド基、シアノ基及びカルボキシ基からなる群から選ばれる基を表し、複数ある場合はそれらは同一でも異なっていても良く、gは1~10の整数、hは4~7の整数である。)
【0010】
(構成2)
C成分が、BET吸着での比表面積が120~220m
2
/gであり、かつ23℃/50%RHにおける飽和吸水率が0.5%以上1.5%未満である、アルキルシラン表面修飾処理のない親水性フュームドシリカであることを特徴とする構成1に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(構成3)
B成分が、80℃における水への溶解度が100g/L以下であるフルオロアルキル基を含まない芳香族スルホン酸アルカリ(土類)金属塩であることを特徴とする構成1または2に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(構成4)
B成分が、ジフェニルサルファイド-4,4’-ジスルホン酸ジカリウム、ジフェニルスルホン-3-スルホン酸カリウム、ジフェニルスルホン-3,3’-ジスルホン酸ジカリウムおよびその混合物からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする構成1~3のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(構成5)
B成分の含有量がA成分100重量部に対し0.03~0.15重量部であることを特徴とする構成1~4のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(構成6)
A成分の粘度平均分子量が15,000~25,000であることを特徴とする構成1~5のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(構成7)
上記式[1]で表されるポリカーボネートブロックが2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンより誘導されたポリカーボネートブロックであることを特徴とする構成1~6のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(構成8)
C成分の含有量がA成分100重量部に対し0.3~1.0重量部であることを特徴とする構成1~7のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(構成9)
D成分の含有量がA成分100重量部に対し0.15~0.5重量部であることを特徴とする構成1~8のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(構成10)
A成分100重量部に対し、(E)紫外線吸収剤(E成分)0.01~1重量部を含有することを特徴とする構成1~9のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(構成11)
A成分100重量部に対し、(F)熱安定剤(F成分)0.01~0.5重量部を含有することを特徴とする構成1~10のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(構成12)
C成分を粘度平均分子量が15,000~23,000であるA成分95~20重量部およびC成分5~80重量部の割合で事前に押出混合したマスターバッチとして添加することを特徴とする構成1~11のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂組成物。
(【0011】以降は省略されています)
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