TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025044366
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-02
出願番号2023151893
出願日2023-09-20
発明の名称パラ型全芳香族コポリアミド粒子及びその製造方法
出願人帝人株式会社
代理人個人
主分類C08J 3/14 20060101AFI20250326BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】ハンドリング性、作業性、リサイクル性に優れたパラ型全芳香族コポリアミドの微細粒子を提供する。
【解決手段】パラ型全芳香族コポリアミド粒子の製造に際し、ジアミン成分が、パラフェニレンジアミン成分と、3,4’-オキシジフェニレンジアミン、3,3’-オキシジフェニレンジアミン又は4,4’-オキシジフェニレンジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種のジアミン成分とからなる、特定構造を有するパラ型全芳香族コポリアミドを使用する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1)で表されるパラ型全芳香族コポリアミドを含む粒子であって、下記式(1)中のAr

がパラフェニレンジアミン成分と、3,4’-オキシジフェニレンジアミン、3,3’-オキシジフェニレンジアミン又は4,4’-オキシジフェニレンジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種のジアミン成分とからなり、該パラフェニレンジアミン成分と、該3,4’-オキシジフェニレンジアミン、3,3’-オキシジフェニレンジアミン又は4,4’-オキシジフェニレンジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種のジアミン成分とのモル比が10:90~90:10であって、下記式(1)中のAr

がテレフタル酸ジクロライド成分からなり、該パラ型全芳香族コポリアミドの重量平均分子量が40,000~1,000,000であって、且つ該パラ型全芳香族コポリアミド粒子の平均粒子径が5~500nmであることを特徴とするパラ型全芳香族コポリアミド粒子。
JPEG
2025044366000007.jpg
10
79
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
パラ型全芳香族コポリアミド粒子の平均粒子径が8~300nmである請求項1記載のパラ型全芳香族コポリアミド粒子。
【請求項3】
パラ型全芳香族コポリアミド粒子の平均粒子径が10~150nmである請求項1記載のパラ型全芳香族コポリアミド粒子。
【請求項4】
請求項1記載のパラ型全芳香族コポリアミド粒子を樹脂中に含有することを特徴とするコンパウンド樹脂。
【請求項5】
下記式(1)で表されるパラ型全芳香族コポリアミドを主たる構成成分とし、下記式(1)中のAr

がパラフェニレンジアミン成分と、3,4’-オキシジフェニレンジアミン、3,3’-オキシジフェニレンジアミン又は4,4’-オキシジフェニレンジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種のジアミン成分とからなり、該パラフェニレンジアミン成分と、該3,4’-オキシジフェニレンジアミン、3,3’-オキシジフェニレンジアミン又は4,4’-オキシジフェニレンジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種のジアミン成分とのモル比が10:90~90:10であって、下記式(1)中のAr

がテレフタル酸ジクロライド成分からなり、該パラ型全芳香族コポリアミドの重量平均分子量が40,000~1,000,000である、単糸繊度が20dtex以下のパラ型全芳香族コポリアミド繊維を、イオン液体と0.5:99.5~10:90の質量比率で接触させて混合物とした後、該混合物を60℃以上に加温しながら剪断応力下にて混錬することにより、パラ型全芳香族コポリアミドのイオン液体溶液を製造した後、該パラ型全芳香族コポリアミドのイオン液体溶液に、貧溶媒として水もしくはアルコール類を攪拌下で添加することを特徴とするパラ型全芳香族コポリアミド粒子の製造方法。
JPEG
2025044366000008.jpg
10
79
【請求項6】
イオン液体が、分子寄与法による溶解度パラメータδtが37(J/cm


1/2
以上のイミダゾリウム系イオン液体である請求項5に記載のパラ型全芳香族コポリアミド粒子の製造方法。
【請求項7】
イオン液体が、1-エチル-3-メチルイミダゾリウム アセテート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウム メチルホスフォネート、1-エチル-3-メチルイミダゾリウム クロライド、又は1-ブチル-3-メチルイミダゾリウム クロライドである請求項6に記載のパラ型全芳香族コポリアミド粒子の製造方法。
【請求項8】
イオン液体が、分子寄与法による溶解度パラメータδtが27(J/cm


1/2
以上のホスホニウム系イオン液体である請求項5に記載のパラ型全芳香族コポリアミド粒子の製造方法。
【請求項9】
イオン液体が、トリブチル(エチル)ホスホニウム ジエチルホスフェート、トリブチル(メチル)ホスホニウム ジメチルホスフェート、又はトリヘキシル(テトラデシル)ホスホニウム クロライドである請求項8に記載のパラ型全芳香族コポリアミド粒子の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、パラ型全芳香族コポリアミド粒子及びその製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、粒子の平均粒子径が500nm未満のパラ型全芳香族コポリアミド微細粒子に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
ナノスケールの材料を用いるとバルクサイズの特性とは異なる特性を示すことが知られており、これまで、ポリエステル繊維、炭素繊維、セルロース繊維などにおいてナノスケールの超微細繊維が検討されてきている。また、近年では耐熱性を有しないセルロースに対し、全芳香族ポリアミド繊維においても超微細繊維が検討されてきている。
【0003】
これらナノスケールの超微細繊維の製造方法としては、ポリエステルにおいては二種類のポリマーを用いて海成分と島成分の2成分系の繊維を得たのち、海成分を溶剤で抽出したり、アルカリで分解するなどの手法を用いた溶融紡糸やブレンド紡糸といった溶融紡糸が行われている。
【0004】
一方、溶剤を使用した溶液紡糸では、エレクトロスピニング法などを用いるなどして直接不織布を得る方法が検討されている。一方、セルロースにおいては原料となる木粉やパルプの分子間水素結合を切断するため、化学処理を施した後、リファイナー等で機械的に叩解する技術が用いられている。しかしながら、セルロースの耐熱性は高くなく、耐熱性を有する材料の超微細繊維が求められてきた。
【0005】
そこで、耐熱性を有するパラ型全芳香族ポリアミドについては、繊維にドライアイスや液化炭酸などをブラストすることによりフィブリル化せしめ、繊維をナノ化する技術が特開2011-168931号公報(特許文献1)などで検討されている。しかし、この方法では繊維の表面をフィブリル化するのみで、内部まではフィブリル化できない。
【0006】
そこで、溶剤に溶解しないとされるパラ型全芳香族ポリアミド繊維の分子間水素結合を切断する目的で水酸化カリウム等の強アルカリを有機溶剤に溶解した液に浸漬することで、アラミドナノファイバーを得る検討が特表2019-511387号公報(特許文献2)などで行われている。この方法では溶剤中で得られた超微細繊維を水に溶媒置換することがハンドリング性を高めるために必要である。そのため、パラ型全芳香族繊維を溶解するために使用した強アルカリ性の有機溶媒と溶媒置換に用いた水やアルコール系溶剤等の貧溶媒を回収する必要があり、コストが高くなり、経済的合理性に乏しい。また、強アルカリの溶液を取り扱う必要性があり、作業環境における安全性にも多大な配慮が必要となる。さらにこれらのナノ材料ではアスペクト比が高く、各繊維が集合した際に立体障害による空隙ができるため、密度が低下し、期待したナノスケールによる効果を得られないことがある。
【0007】
そこで、ナノスケールの微細粒子が検討されている。例えば、特開平9-316206号公報(特許文献3)では、ポリアミドペレットを溶媒に高温高圧化で溶解し、その後温度あるいは圧力を低下させることで溶解度を下げてポリマー粒子として析出させる方法がとられている。しかしながらこの方法では溶媒に対する溶解性の低いパラ型全芳香族ポリアミド樹脂を溶解させることが困難であり、適応することは難しい。
【0008】
一方、特開2004-2731号公報(特許文献4)では、全芳香族ポリアミドの酸クロライド、ジアミン化合物それぞれのモノマーを溶剤に溶解させ、この溶媒に溶解可能な水及び水酸基を有する溶媒と、を混合攪拌し、反応して得られたポリマー化合物を粒子状として析出させる方法が開示されている。この方法では全芳香族ポリアミドの主たる形態である繊維状製品をリサイクルで再使用するには加水分解によりモノマー分子に分解する必要がある。また、得られる粒子サイズも数100nm~数μm程度である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2011-168931号公報
特表2019-511387号公報
特開平9-316206号公報
特開2004-2731号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、かかる従来技術における問題点を解消し、ハンドリング性、作業性、リサイクル性に優れたパラ型全芳香族コポリアミドの微細粒子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

帝人株式会社
ゴム補強用コード
22日前
帝人株式会社
樹脂洗浄用洗浄液
1か月前
帝人株式会社
織物および繊維製品
16日前
帝人株式会社
ポリカーボネート樹脂からなる光学成形品
16日前
帝人株式会社
パラ型全芳香族コポリアミド粒子及びその製造方法
8日前
帝人株式会社
メタ型全芳香族ポリアミド繊維およびそれを用いた布帛
6日前
帝人株式会社
ポリエチレンナフタレート樹脂組成物およびその成形品
15日前
帝人株式会社
ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品
16日前
帝人株式会社
抗菌成形品
今日
帝人株式会社
抗カビ成形品
23日前
帝人株式会社
ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物およびそれからなる成形品
27日前
帝人株式会社
複合膜、膜・電極接合体、固体高分子形燃料電池、固体高分子形電解装置及び電気化学式水素圧縮装置
6日前
東ソー株式会社
押出成形体
2か月前
東ソー株式会社
射出成形体
2か月前
東レ株式会社
多孔質構造体
2日前
ベック株式会社
硬化性組成物
20日前
ベック株式会社
硬化性組成物
20日前
AGC株式会社
組成物
1か月前
株式会社カネカ
樹脂フィルム
2か月前
東亞合成株式会社
硬化型組成物
2か月前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
1か月前
ヤマハ株式会社
重縮合体
2か月前
三洋化成工業株式会社
徐放材用組成物
13日前
ユニチカ株式会社
ポリアミック酸溶液
8日前
東レ株式会社
ポリオレフィン微多孔膜
今日
花王株式会社
樹脂組成物
2か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物及び加硫ゴム
2日前
アイカ工業株式会社
光硬化型樹脂組成物
2か月前
アイカ工業株式会社
ホットメルト組成物
1か月前
アイカ工業株式会社
ホットメルト組成物
1か月前
AGC株式会社
液状組成物
1か月前
東レ株式会社
構造部材およびその製造方法
28日前
トヨタ自動車株式会社
樹脂溶解装置
1か月前
東レ株式会社
ポリエステル樹脂の製造方法
28日前
株式会社トクヤマ
イオン交換膜の製造方法
2か月前
東レ株式会社
光学用ポリエステルフィルム
1か月前
続きを見る