TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025060597
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-10
出願番号
2024205922,2020146725
出願日
2024-11-27,2020-09-01
発明の名称
抗菌成形品
出願人
帝人株式会社
代理人
個人
主分類
C08G
64/02 20060101AFI20250403BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】抗菌性、透明性、耐熱性および成形性に優れたポリカーボネート樹脂を使用した抗菌成形品を提供する。
【解決手段】下記式(1)で表される構成単位を含み、ガラス転移温度が40℃以上、150℃以下であるポリカーボネート樹脂が、成形品表面の少なくとも一部にコーティングされたことを特徴とする抗菌成形品。
【化1】
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025060597000015.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">24</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">73</com:WidthMeasure> </com:Image> (式(1)において、R
1
およびR
2
はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1~4の脂肪族炭化水素を表す。mは1~4、nは2~150である。)
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記式(1)で表される構成単位を含み、ガラス転移温度が40℃以上、150℃以下であるポリカーボネート樹脂が、成形品表面の少なくとも一部にコーティングされたことを特徴とする抗菌成形品。
JPEG
2025060597000012.jpg
28
87
(式(1)において、R
1
およびR
2
はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1~4の脂肪族炭化水素を表す。mは1~4、nは2~150である。)
続きを表示(約 900 文字)
【請求項2】
ポリカーボネート樹脂は、下記式(2)で表される構成単位を更に含むポリカーボネート樹脂である請求項1に記載の抗菌成形品。
JPEG
2025060597000013.jpg
29
87
【請求項3】
ポリカーボネート樹脂は、全構成単位100重量%に対して、前記式(1)で表される構成単位を1重量%以上、80重量%以下の割合で含む、請求項1または2に記載の抗菌成形品。
【請求項4】
ポリカーボネート樹脂は、比粘度が0.15以上、1.5以下である請求項1~3のいずれか1項に記載の抗菌成形品。
【請求項5】
水接触角が60°以下である請求項1~4のいずれか1項に記載の抗菌成形品。
【請求項6】
前記式(1)で表される構成単位が、下記式(3)で表される構成単位である請求項1~5のいずれか1項に記載の抗菌成形品。
JPEG
2025060597000014.jpg
29
92
(式(3)において、R
3
は水素原子またはメチル基を表す。nは2~150である。)
【請求項7】
抗菌成形品は、住宅設備、冷蔵庫、家電、ATM(現金自動預け払い機)、POS端末、携帯電話、スマートフォン、パソコン、タブレット、包装材、壁紙、フィルター、スイッチ、日用品・生活用資材、衛生材、衣料品、車両用の抗菌成形品である請求項1~6のいずれか1項に記載の抗菌成形品。
【請求項8】
抗菌成形品を構成する部材の形状が、多孔質体、繊維、不織布、粒子、フィルム、シート、チューブまたは粉末である請求項1~7のいずれか1項に記載の抗菌成形品。
【請求項9】
コーティングの膜厚が0.1μm~1mmである請求項1~8のいずれか1項に記載の抗菌成形品。
【請求項10】
ポリカーボネート樹脂は、塗布法、スプレー法またはディップ法でコーティングされる請求項1~9のいずれか1項に記載の抗菌成形品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗菌成形品に関する。さらに詳しくは特定の構造を含有したポリカーボネート樹脂を使用した抗菌成形品に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、衛生面や清潔志向の観点より、トイレなどの住宅設備、冷蔵庫、エアコンなどの家電、医療機器、コンビ二エンスストアなどに設置されているATM(現金自動預け払い機)、POS端末、携帯電話、スマートフォンなどの外装に抗菌性能を付与した材料が要求されている。素材に抗菌性を付与する処方は、従来、様々な手法を用いて行われてきた。例えば、製造工程中に活性のある抗菌物質を混合練り込むことによって製造する方法が一例として挙げられる。その中で、ポリカーボネート樹脂は、優れた耐熱性や耐衝撃性を有することから、電子機器、事務機、機械、自動車などに幅広く使用されてきた。ポリカーボネート(PC)樹脂に抗菌性を付与する方法としては、無機系の抗菌剤(例えば、リン酸カルシウム、ゼオライト、リン酸ジルコニウムなどに銀、銅、亜鉛などの抗菌性金属イオンを担持させたもの)に各種リン系、フェノール系などの酸化防止剤、熱安定剤、酸変性オレフィンワックスを添加する方法(特許文献1~3参照)、銀イオンを溶出するガラスを含む抗菌剤を添加する方法(特許文献4)、亜鉛を必須成分として含有する無機系複合物を抗菌成分として添加する方法(特許文献5)などが提案されている。しかし、これらの方法では高価な抗菌剤を使用するため、一定の抗菌性能を示すもののコスト高になる。また、一般に、抗菌剤自体が一定の毒性を有するものが多く、安全上問題があった。更に抗菌剤を含有することで樹脂自体の透明性は損なわれ、用途によっては透明性が不十分となる場合があった。
【0003】
他方、近年、石油資源の枯渇の懸念や、地球温暖化を引き起こす空気中の二酸化炭素の増加の問題から、原料を石油に依存せず、また燃焼させても二酸化炭素を増加させないカーボンニュートラルが成り立つバイオマス資源が大きく注目を集めるようになり、ポリマーの分野においても、バイオマス資源から生産されるバイオマスプラスチックが盛んに開発されている。バイオマス資源を原料として使用し、かつ耐熱性が高い非晶性のポリカーボネート樹脂として、糖質から製造可能なエーテルジオール残基から得られる原料を用いたポリカーボネート樹脂が検討されている。特に、モノマーとしてイソソルビドを中心に用いてポリカーボネートに組み込むことが検討されてきた(特許文献6)。一連の検討の中で、イソソルビドを含むポリカーボネートが樹脂本来の特性として撥菌性を有することが報告されている(非特許文献1)。非特許文献の中においては、イソソルビド比率が高い程、撥菌性が優れることが示されており、イソソルビドホモポリマーが最も撥菌性が高い。しかしながら、本発明者らの検討によれば、イソソルビドホモポリマーは抗菌性製品とする上では抗菌性が不十分であることが見出された。また、ポリエチレングリコールを原料としたPCも各種報告されているが、抗菌性の改良を指向したものでなかった(特許文献7、8)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平6-240125号公報
特開平10-168294号公報
特開平11-323117号公報
特開2011-137068号公報
特開2005-239904号公報
国際公開第2004/111106号
特開2011-241277号公報
特表2002-522584号公報
【非特許文献】
【0005】
Kobunshi Ronbunshu(Volume 74、No.6、pages 631-634、2017)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、抗菌性、透明性、耐熱性および成形性に優れたポリカーボネート樹脂を使用した抗菌成形品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、特定の構造を含有し、特定の範囲にTgを有するポリカーボネート樹脂が、抗菌性、透明性、耐熱性および成形性に優れることを見出し、本発明を完成した。本発明によれば、上記課題は下記発明により解決される。
【0008】
1.下記式(1)で表される構成単位を含み、ガラス転移温度が40℃以上、150℃以下であるポリカーボネート樹脂が、成形品表面の少なくとも一部にコーティングされたことを特徴とする抗菌成形品。
JPEG
2025060597000001.jpg
28
87
(式(1)において、R
1
およびR
2
はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1~4の脂肪族炭化水素を表す。mは1~4、nは2~150である。)
2.ポリカーボネート樹脂は、下記式(2)で表される構成単位を更に含むポリカーボネート樹脂である前項1に記載の抗菌成形品。
JPEG
2025060597000002.jpg
29
87
3.ポリカーボネート樹脂は、全構成単位100重量%に対して、前記式(1)で表される構成単位を1重量%以上、80重量%以下の割合で含む、前項1または2に記載の抗菌成形品。
4.ポリカーボネート樹脂は、比粘度が0.15以上、1.5以下である前項1~3のいずれか1項に記載の抗菌成形品。
5.水接触角が60°以下である前項1~4のいずれか1項に記載の抗菌成形品。
6.前記式(1)で表される構成単位が下記式(3)で表される構成単位である前項1~5のいずれか1項に記載の抗菌成形品。
JPEG
2025060597000003.jpg
29
92
(式(3)において、R
3
は水素原子またはメチル基を表す。nは2~150である。)
7.抗菌成形品は、住宅設備、冷蔵庫、家電、ATM(現金自動預け払い機)、POS端末、携帯電話、スマートフォン、パソコン、タブレット、包装材、壁紙、フィルター、スイッチ、日用品・生活用資材、衛生材、衣料品、車両用の抗菌成形品である前項1~6のいずれか1項に記載の抗菌成形品。
8.抗菌成形品を構成する部材の形状が、多孔質体、繊維、不織布、粒子、フィルム、シート、チューブまたは粉末である前項1~7のいずれか1項に記載の抗菌成形品。
9.コーティングの膜厚が0.1μm~1mmである前項1~8のいずれか1項に記載の抗菌成形品。
10.ポリカーボネート樹脂は、塗布法、スプレー法またはディップ法でコーティングされる前項1~9のいずれか1項に記載の抗菌成形品。
【発明の効果】
【0009】
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂を使用した抗菌成形品は、抗菌性、透明性、耐熱性および成形性に優れているため、トイレなどの住宅設備、冷蔵庫、エアコンなどの家電、医療機器、コンビ二エンスストアなどに設置されているATM(現金自動預け払い機)、POS端末、携帯電話、スマートフォン、パソコン、タブレット、各種包装材、壁紙、各種フィルター、各種スイッチ、日用品・生活用資材、衛生材、衣料品、車両関連の各種プラスチック部品をはじめとする様々な用途に幅広く用いることができ、その奏する産業上の効果は格別である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明で使用されるポリカーボネート樹脂における各成分、それらの配合割合、調整方法等について、順次具体的に説明する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
帝人株式会社
布帛および繊維製品
7日前
帝人株式会社
織物および繊維製品
19日前
帝人株式会社
織物および繊維製品
1か月前
帝人株式会社
複数の孔を有する成形品
13日前
帝人株式会社
メタ型全芳香族ポリアミド繊維の製造方法
18日前
帝人株式会社
熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形品
13日前
帝人株式会社
ポリカーボネート樹脂およびそれからなる成形品
11日前
帝人株式会社
パラ型全芳香族コポリアミド粒子及びその製造方法
1か月前
帝人株式会社
ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品
11日前
帝人株式会社
ポリカーボネート樹脂組成物およびそれよりなる成形品
21日前
帝人株式会社
メタ型全芳香族ポリアミド繊維およびそれを用いた布帛
1か月前
帝人株式会社
ポリエチレンナフタレート樹脂組成物およびその成形品
1か月前
帝人株式会社
抗菌成形品
25日前
帝人株式会社
全芳香族ポリアミド繊維、それを用いたシート、スピーカー振動板、およびその製造方法
18日前
帝人株式会社
複合膜、膜・電極接合体、固体高分子形燃料電池、固体高分子形電解装置及び電気化学式水素圧縮装置
1か月前
東ソー株式会社
ゴム組成物
3か月前
東ソー株式会社
射出成形体
3か月前
東レ株式会社
多孔質構造体
27日前
東ソー株式会社
押出成形体
2か月前
東レ株式会社
CPUソケット
3日前
AGC株式会社
組成物
2か月前
東ソー株式会社
ブロー成形体
3か月前
株式会社カネカ
樹脂フィルム
3か月前
ベック株式会社
硬化性組成物
1か月前
東レ株式会社
CPUソケット
3日前
ベック株式会社
硬化性組成物
1か月前
東亞合成株式会社
硬化型組成物
3か月前
三洋化成工業株式会社
樹脂組成物
3か月前
東レ株式会社
ポリエステルフィルム
2か月前
東レ株式会社
ポリオレフィン微多孔膜
25日前
花王株式会社
樹脂組成物
2か月前
三洋化成工業株式会社
徐放材用組成物
1か月前
ヤマハ株式会社
重縮合体
2か月前
東ソー株式会社
ハロゲン含有ポリマー
20日前
ユニチカ株式会社
ポリアミック酸溶液
1か月前
東レ株式会社
ポリエステルの製造方法
3か月前
続きを見る
他の特許を見る